フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラのレビュー・感想・評価

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ

劇場公開日 1966年7月31日
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怪物兄弟のいつ果てるともない闘争

東宝版「フランケンシュタイン」シリーズ第2作。
本作と前作「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」は、その2作ともが特撮映画の名作として多くのファンを獲得しています。
中でも本作の人気は群を抜いていて、前作のことは知らなくても「サンダ対ガイラ」は知っているという人が多い気がします。ブラッド・ピットやクエンティン・タランティーノもファンであることを公言しています。今をときめく「進撃の巨人」もここからイマジネーションを受けています。偉大過ぎる傑作なのです!

フランケンシュタインの細胞から分裂した2体の怪獣、“山の怪獣”サンダと“海の怪獣”ガイラ。言わば兄弟であり、この世にたったふたりきりの同族です。そんな2体の果てしない闘争が描かれます。
ガイラがとにかく怖過ぎます。冒頭、夜の海に登場するガイラで恐怖を植え付け、羽田空港での人食いシーンでトラウマが頂点に達します。人を口に入れて咀嚼した後、服をペッと吐き出す描写に戦慄しました。鳴き声も超怖い。この世のものとは思えません。
打って変わってサンダは温厚な性格です。人を食べたりしません。前作のフランケンシュタインそのままな心優しい奴です。研究所にいたときに親身に世話をしてくれたアケミに懐いています。アケミを演じているのがこれまた水野久美。お美しい限りです。
サンダは凶暴なガイラのことを常に憂いていて、その所業を止めさせようとしますが、ハイカーを捕食したことを知って激昂。首都東京を舞台にした盛大な兄弟喧嘩に雪崩れ込んで行きます。
サンダの痛切な想いが全く響かないガイラのクソ野郎加減に腹が立つ思いです。ガイラを助けるために山で負傷した足を執拗に攻撃するという残酷さを見せてくれます。ほんとどうしようもない奴です。

前作と比べてエモーショナルなドラマは殆どありませんが、その分特撮場面がパワーアップ。前作からの怪獣のサイズ感はそのままに、精巧なミニチュアワークでよりリアリティを追及しております。クライマックスの東京での激闘シーンはその最たるもの。本物感満載な街並みで繰り広げられる戦いが秀逸です。
しかし、本作の白眉はここではありません!
忘れてはなりません。東宝特撮史上最高の架空兵器が本作で初登場を飾ったということを…。その名も“メーサー殺獣光線車”!(デデーン!)
「地球防衛軍」のマーカライト・ファープから続く“パラボラ兵器”の総決算であります。その雄姿のカッコ良さと来たら筆舌に尽くしがたい魅力に溢れています。拍手!
前作ではあまり派手な活躍をしなかった自衛隊が、その鬱憤を晴らすかの如く大暴れしてくれます。個人的にはとても嬉しいことです(笑)
ガイラに対して“L作戦”を展開します。山林に隠れたガイラを攻撃するため、メーサー殺獣光線車が投入されます。メーサーで生い茂る樹木越しに攻撃するシーンはあまりにも有名です。次々に切り飛ばされて行く木々の描写が秀逸の極み。メーサー殺獣光線車の凄さを見せ付けるのにこれほどまでに最適な描写は無いでしょう。円谷特撮の面目躍如、これぞ醍醐味!
メーサー殺獣光線車は山中でのガイラ攻撃後、東京での兄弟喧嘩にも参戦し、サンダを援護する活躍を見せてくれます。

サンダとガイラの戦いは海上にまでもつれ込み、何とも後味の悪い結末を迎えます。
人型怪獣同士の凄絶な闘争を描いた本作は、荒々しさとリアリティの両面から当時としては斬新な作品だったのではないでしょうか。恐怖描写もさることながら、たった2体だけの同族同士の闘争を通していろいろと考えさせられる珠玉の一本です。

syu-32
syu-32さん / 2018年10月11日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  悲しい 怖い 興奮
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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特撮好きなら絶対観るべき

・ガイラのヤバい鳴き声とルックス、とても印象的。サンダもカッコ良い。さすがに特撮は古いのでショボいけど、気合い入ってるのがわかるし、ちゃんと観ようという気にさせる。
・殺獣光線で木々がバキバキ折れていく描写、奇跡的な完成度だと思う。今観ても迫力満点。CGじゃ絶対無理
・ストーリーは無難だけど終り方はあまりに余韻もクソも無い。唐突すぎて笑ってしまった
・主人公のやる気の無い演技、これは噂どおり、酷い。あと途中の謎の女歌手も。

noritenpa
noritenpaさん / 2017年5月29日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 3.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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「進撃」を駆逐せよ! これぞ邦画最恐巨人映画!

フランケンシュタインの細胞から生まれた怪獣、サンダとガイラの闘いを描いた、前年作「フランケンシュタイン対地底怪獣」の姉妹編とでも言うべき東宝特撮1966年の作品。

人型怪物のガチンコバトルや人間を喰らうなど、「進撃の巨人」の作者が本作から影響を受けた事はご存知の通り。
また、タランティーノが「キル・ビル」でザ・ブライドとエルが戦うシーンを演出する際、本作を参考にしたのも有名な話。

山に棲む温厚なサンダと、海に棲む凶悪なガイラ。
そもそも怪獣と言うのは恐ろしい存在だが、人間を喰らうのが町を破壊する以上に衝撃のインパクト。
人間を喰らう怪獣にギャオスなどがいるが、人型怪獣が人を喰うという妙な生々しさ。
それまで残酷描写を避けてきた本多&円谷コンビがよく作ったなぁ、と改めて思う。

初見はまだ幼き頃。子供心に、マジで怖かった! 特にガイラが(笑)
海中から人間を狙うガイラ、霧の中から現れるガイラ…。
冒頭、漁船を襲った東宝特撮お馴染みの大ダコを撃退したかと思いきや、今度は自分が漁船を襲う鬼畜の所業!
それにガイラ、顔も恐えーし。

それと対比するように、サンダは泣かせの演出。
自衛隊の攻撃に苦しむガイラを助けに現れ、目頭熱くさせる。
足を負傷しながらも、崖から落ちそうなヒロインを救出。
自分が居ない間に人間を喰ったガイラに思わず怒りをぶつけ、大喧嘩になってガイラは逃げ、追いかけようとするが足を負傷していて追いかける事出来ず…。クライマックスの戦いの時も大きなハンデ。

“兄弟怪獣”という設定だが、実際は同じ細胞から生まれた分身同士。ゴジラとビオランテ、ゴジラとスペースゴジラのような。
しかし、兄弟の確執として見た方がずっと感情移入出来る。
戦いたくない真面目な兄と暴れるしか感情を表現出来ない不良の弟、分かり合おうとするが分かりあえず。
虚しい兄弟喧嘩の果ては…。

「フランケンシュタイン対地底怪獣」はフランケンシュタインとヒロインの交流が軸になっていたが、本作は怪獣対決がメインとなり、人間ドラマ部分はちょっと薄い。
その分、自衛隊の活躍場面が増え、そこで登場したのが、66式メーサー殺獣光線車、通称“メーサー戦車”! 東宝特撮ファンなら知らない人は居ない屈指の名兵器!
その後ゴジラシリーズにも登場、さすがにゴジラには歯が立たなかったものの、ガイラに重傷を負わせる攻撃力!
メーサー攻撃シーンは、これまた東宝特撮の名シーン。後に「ゴジラ対ガイガン」「ゴジラ対メガロ」で流用されたほど。
伊福部昭による不滅の名曲、いわゆる“メーサーマーチ”が作品を盛り上げる。

サンダもガイラもゴジラら他の通常怪獣より身長は低く、ミニチュアセットがより精巧に作られている。
特に森林のミニチュアは、実景と見違える素晴らしさ。
このセットの中で繰り広げられるサンダとガイラの戦いは、言うまでもなく迫力充分!

さて、何故本作のレビューを書いたかと言うと、「進撃の巨人」の後編が余りにも酷かったから。
口直しに本作が無性に見たくなった。
嘘偽りなく断言する。「進撃」の後編なんかより本作の方が100倍面白いと!

近大
近大さん / 2015年9月19日 / PCから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  悲しい 怖い 興奮
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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追っかけて来て、捕まえて、食っちゃうんだから「進撃の巨人」です。 ...

追っかけて来て、捕まえて、食っちゃうんだから「進撃の巨人」です。
怖いったらありゃしない。
不死・再生・複製の怪物に自衛隊の勝ち目はあるのか⁉︎

伝馬町
伝馬町さん / 2015年3月29日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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