秘密のレビュー・感想・評価
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面白い話
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主人公の妻と娘がバスで事故に遭い、妻が死亡。
この時娘の体に妻が憑依し、娘の魂は死んでしまう。
この後、肉体関係は持てないながらも、
表向きは親子、内々には夫婦として暮らしていくが、
当然この無理な人間関係はうまくいかず、色々な問題が起きる。
ある日娘の魂が返って来て、それ以来は交互に妻と娘になる。
そして最後に別れを告げて妻は去り、以降は娘になる。
が、妻のこれらは演技だった。
このままでは人間関係がうまくいかないと悟った妻は、
娘として生きていくことを決断したのだった。
が、10年くらいして結婚式で昔の癖を出してしまい、バレる。
が、主人公はそれを口にせず、心にしまう。
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TVドラマ版を見た後で見た。
まず感じたのは志田未来の演技のうまさだった。
広末は妻の演技をしても若奥様にしか見えない。
でも志田は完全におばちゃんになってたもんなあ。
しかし種明かしを知ったうえでこの映画を見たが、
妻のしたたかな茶番劇にムカついて来た。
まあそうやって自分の中だけに秘密を抱えることで、
全てを落ち着かせることができるという、思いやりではあるが、
種を知ってる目線から見ると、猿芝居にしか見えず、
オイオイコラ!的な感じになってしまった。。
秘密が台無し!設定は◎
ドラマ版がとてもおもしろかったので、映画版はどの点を取ってもドラマ版よりいいと思う所はありませんでした。
この物語の良さはラストにあるのに、映画ではそれが台無しになってしまってました。秘密は単に憑依したことだけを指してる訳ではなかったことが分かり、妻の深い愛情が感じらる所なのにそう感じられない結末になってしまって残念です。
ずっと直子だったのだろうけど、はっきりとは描かれなかったドラマ版はとてもよかったと思います。
また、時間が足りなかったのも分かりますが、直子が消えてからぱっと飛びすぎている印象です。
でも、ストーリーとして憑依したまま普通に暮らすことの困難がよく表現されていて、とてもおもしろかったと思います。
夫と娘(妻)の奇妙な生活から娘の結婚までの長い時間
最初のバス転落事故で奇跡的生き返った娘だったがまさかの妻の魂に乗り移りで夫は戸惑ったと思います。それから娘(妻)と過ごした約2年間、奇妙な生活に気まずかったと思います。
そして妻とのほんとの別れ~娘の結婚で、いつまでも幸せに成ってほしいと思いましたけど
※あと、若き日の伊藤英明さんも、カッコいいと思いました。
東野圭吾のカメオ出演
日本って入れ替わりムービーが多いなぁ。その中でも、最初から悲しくなるような入れ替わり。学校生活で篠原ともえや内山くんがいるので暗くはならないところが救いだ。石田ゆり子が先生をやっているけど、『四日間の奇蹟』では彼女が入れ替わりだ。
直子のつもりでセックスすれば、近親相姦になってしまうというジレンマ。妻になりきらなくてはならない役者広末。映画を観る者としたら、広末の顔を見ながら岸本の顔を思い浮かべなければならないのだ。
2年後、医大に入ってしまって、先輩と付き合うどうのこうのですったもんだがあり、突如藻奈美の意識が戻る。交互に現れる二人の心。母と娘が一つの体を共有することになったのだ。事故を起こしたバスの運転手(大杉漣)の息子の存在がドラマを面白くする。もちろん交互に現れる母娘が面白いのであるが、中盤の中だるみと終盤のスピーディ過ぎる展開が残念でしょうがない。実は・・・という最高の場面でのインパクトが弱いということも。そして、エンディングの曲が竹内まりあだということで、火曜サスペンスを思い出したら、テレビでいいじゃないか!と刷り込みさせられる。
東野圭吾のカメオ出演!どこに出てるかさっぱりわかりません。本人の顔もしらないし・・・
娘の魂が戻ってくることもないし、このままの状態でこの生活を続ける訳...
娘の魂が戻ってくることもないし、このままの状態でこの生活を続ける訳にもいられない、直子の選択。
2発殴らせろは娘と嫁と両方だから。
どっち?
最後の展開は途中からなんとなく想像できた。
良いとらえ方をすれば夫を自由にしてあげようとしたため、ともとれるが、悪いとらえ方をすれば、自分がうざい夫から逃げたともいえる。まあ愛していたということからすると前者であることを期待したい。
作戦勝ち
総合:65点
ストーリー: 60
キャスト: 80
演出: 60
ビジュアル: 65
音楽: 65
実は感動の家族愛の話ではない。娘の体に乗り移り一方的に若返ったために、最早夫婦として一緒に一生を過ごすことが出来ないという重要な事実に気づいた妻の話。話を解説していくと・・・
最初はなんとか普通の生活をするように努力した。しかし妻の心を持つと言えども、娘の体を持つ以上夫は男女の営みを出来ない。二人はまだまだ寿命までは長く、過去に夫婦だったからといってこのまま中途半端な関係のまま年をとるのは現実的な選択とはいえない。まして娘に戻った妻はかなり若いので、このさき夫が年をとり死んでいったとき家族もないのに一人きりになってしまう。
過去の自分には戻れないし、かといってこのままでは自分の老後の将来はない。自分の体は娘で夫の妻にはなれないのに、心は妻だから新たに恋愛とかをはじめるのは夫のこともあり難しい。もし男女の営みも含めた家族生活が出来ていたら、妻の選択は違ったものになったかもしれない。道徳的・生物的な問題はおいとして、子供を残し改めて家族を作るという選択肢もありうる。
でも普通の夫婦生活が出来ず将来も不安な以上、熟慮の末に妻は過去の人生を捨てて娘としての自分の新しい人生を歩む決心をした。それはとても現実的な決心であり、それをするための作戦を注意深く考えた。夫をあまり傷つけることなく、なおかつ夫の嫉妬からくる干渉を避け、自分の将来を見据えた人生を歩むための計画を。最後にばれたとしても、結婚してしまえば流石に夫も諦めがつくだろう。
夫を嫌いになったわけではない。だが現実的な選択をしたのだ。そのために膨大な努力をした。多分女の人ならばこれを理解する人もいるのではないか。
妻が娘の体から去ったと言った部分で映画が終わっていても、それはそれで良かっただろう。眠れば人格が乗り変わることが多いという前振りと、思い出の岬のベンチの上での急なうたた寝はちょっと臭いと思った。だがそれでもあそこはなかなかいい場面だったし、正直全体として広末涼子がここまで演技が出来るとは思ってなかった。
だがそれでは話としてはやや平凡とも言える。映画を見ているだけの私ですら、妻の体が娘に乗り移った時点で現実にはこのままの生活を続けることは先がないなということを疑問に思った。現実を生きる妻は問題に直面している。それを解決するにはこうするのが良かったのだと思う。
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