同胞 はらからのレビュー・感想・評価
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『私はどうしたら良いの?』父曰く『誰だって我慢してんだ』
『私はどうしたら良いの?』父曰く『誰だって我慢してんだ』
65万円で赤字覚悟で興行をする意味はない。それが結論なのだから、集客の方法を考えるべきである。
つまり、芝居の内容と集客の方法と上映場所の確保とチケットの値段の問題。勿論、先ずは行政がかかわらなければ駄目である。そして、この団体が『どういった団体か?』を先ずは精査すべきなのである。行政が顔を出せないのは出せない理由があるのだから。例えば、この団体が特殊な団体である可能性だってある。そして、この類の劇の内容はリピーターも望める内容でなけりゃならない。『また、見たい♥』と言う内容じゃなければ『一発屋』では、興行を主催決意する事は出来ない。
興行はどう努力して行うか!ではないのだ。何回も見られる内容を提供してもらえるかである。
真っ黒なワンちゃん映画を50本も見せられては、たまったもんじゃない。『真っ白いワンちゃんでしょ?』と、同意を求められても『黒いワンちゃんは尾も白くないのだ』
1970年から始まる減反政策が過疎を生み、若者が都会に出る事になる。故郷で頑張れる時代ではないのだ。問題が観念的過ぎる。
『劇中劇を観る限り、時代遅れの様な気がする。歌はほどほどだし、踊りはないし』そもそも、農業で悩んでいる人達の前で、農業問題を語って何が残るのだろう。
さて、50年経ってこの村はどうなったのだろうか?
まだ、この団体は存続しているらしいが。
赤塚真人さんを偲んで
赤塚真人さん 2024年7月4日食道癌のため茨城県つくば市の医療施設にて73歳で他界 監督と脚本は『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』『小さいおうち』『男はつらいよ お帰り 寅さん』『キネマの神様』『こんにちは、母さん』の山田洋次 脚本他に朝間義隆 村おこし系青春コメディー 粗筋 岩手県岩手郡松尾村(2005年に西根町と安代町と合併し八幡平市に)に東京の劇団がやってきてミュージカル「ふるさと」を公演する計画が持ち上がった 村の青年会は劇団側から主催を依頼され度重なる喧々囂々の議論の末に引き受けることに 郵便局のテツヤくんがいい味を出している いかにもパッとしない岩手県人を好演していたが一般の素人 当時本物の松尾村の郵便局員だった 大スターの倍賞千恵子とダンスを踊る役得 今はどうしているのだろうか 岡本茉莉さん 露出狂?の元物真似タレントもおかもとまりだがあっちの本名は岡本麻里 わりと美人さんで山田洋次監督作品にも脇役でちょこちょこ何本か出演している 声当ての方が有名かもしれない いなかっぺ大将のキクちゃんや花の子ルンルンやヤッターマンのアイちゃんなどなど 東京で活躍しているストリッパーが相棒を連れて地元である片田舎に帰ってくる日本初国産フィルムでの日本初カラー映画『カルメン、故郷に帰る』ではさあ脱ぐぞという直前で終わってしまい2人が東京に帰るシーンに切り替わる しかし『同胞 はらから』はダイジェスト版だろうけど比較的しっかりと統一劇場の芝居が鑑賞できる 農村をテーマにした思いのほかしっかりとしたミュージカルだ おそらく座長的存在なのか若者にコケにされる父親役がコメディーリリーフを担っている ミュージカル「ふるさと」公演直前の青年会会長の挨拶と公演翌日駅での別れのシーンはジーンとくる 統一劇場もそこから独立したふるさときゃらばんも今は解散したらしい 吉本興業の偉い人はこの劇団の公演を観て低迷していた吉本新喜劇の立て直しに成功したという 一部だが共産党だとか統一教会だとかヤクザとか関係性があるのではと勘違いしている人がいるようだそれはありえない 配役 東京からやって来た劇団「統一劇場」のマネージャーの河野秀子に倍賞千恵子 百姓をしている青年会会長に斉藤高志に寺尾聰 東京のレストランで働いていたが休みをとって地元に帰ってきた柳田進に下條アトム 酒屋の娘の小野佳代子に市毛良枝 ドライブインを営む斉藤忠治に赤塚真人 青年会議長の木村茂に土谷亨 青年会のメンバーの福田愛子に岡本茉莉 青年会メンバーの渡辺純一郎に河合進 青年会のメンバーの菊地健一に笠井一彦 工場で働く高志の兄の斉藤博志に井川比佐志 高志の母の斉藤富美に杉山とく子 博志の娘の斉藤晴美に木村晃子 晴美の妹に木村祥子 松尾中学校校長に大滝秀治 松尾村社協主事の小柳文治に下條正巳 佳代子の母の小野きぬに三崎千恵子 佳代子の父親の小野精一郎に今福正雄 消防団団長に渥美清
山田洋次監督の描いた青年たちの姿
農村の青年たちと劇団青年たちが、数多くの困難を乗り越えて、農村での演劇公演を作り上げる姿を描いた山田洋次監督作。 1975年作品であり、山田洋次監督としては『男はつらいよ』シリーズが始まって、『家族』&『故郷』という佳作に続けて撮った映画で懐かしさを感じる風景が見られる。 笑いあり、ところどころで感動あり、の映画。 岩手県松尾村という所に、「劇団の公演を村の青年会が主催してみないか」という話を劇団メンバー(倍賞千恵子)が村の青年会長(寺尾聰)に持ちかけるところから始まる。 そして、様々な出来事が起こるのだが、挫折と希望の入り混じる物語は素敵だ。 本作には山田組の俳優たちが大勢出演しており、井川比佐志、三崎千恵子、杉山とく子、下條正巳など多数のほか渥美清まで。 また、大滝修治がさすがの存在感を見せる。 撮影監督は高羽哲夫なので、山田洋次監督作品群で「ときどき、ハッ!…とするような美しい風景を捉えた場面」が冴える。 演劇で歌われる曲が耳に残るなかなかの佳作。 <映倫No.18400>
劇団経営の困難さに同調した山田監督の地方文化映画
厳しい経営が常態化したある劇団の地方公演の苦難をドラマ化した山田洋次監督の佳作。男はつらいよシリーズ以外では、「家族」「故郷」に続く地方を舞台にした題材で、内容的には新鮮味はないが、綺麗に纏めている。一つの事に打ち込む青春期特有の青臭さをもつ劇団の苦労話に終わっているのが物足りなさでもあり、また感動的でもあるのが特徴。 1975年 郡山松竹
統一劇場の統一とはいったいなにを意味する言葉か? 何故に組織部という名前なのか? ご自分で調べて、自分の頭で考えて欲しい
嫌なものを観た ステマ ステルスマーケティングそのものだ 単に劇団の宣伝なら別段のことはない 巧妙に隠されていることがある 統一劇場の統一とはいったいなにを意味する言葉か? 何故に組織部という名前なのか? どうして青年会のジープは赤い旗を掲げて走るのか? ご自分で調べて、自分の頭で考えて欲しい この時代からもう一周も二周も回って、このような農村や学校への共産党の浸透工作の実態を知る人間もいなくなっている ネットで調べてもわからないだろう 簡単に洗脳される人もでるのではないか なまじ感動するだけに始末に悪い 危ういと思った 題名の同胞とは、本当は「同志」としたかったのだろう それではバレてしまうから同胞なのだ
代償
2018/12/9日曜日 昨夜は早くに寝てしまい早朝4時半に目覚めた DVDデッキには昨夜見ようとして入れていたこの映画が 布団の中からリモコンを探し電源を入れる まだ頭がぼ〜っとしている中で始まる映画にグイグイと引き込まれて行く 熱意のある劇団の人、纏まらない村の意見 いつのまにか一丸となって成功へと進む同士になる 「はらから」 知らない言葉だった、辞書によると「同じ母のハラカラ生まれた間柄」とか何とか書いてありました 同胞とはそんな意味があったのだな〜〜 田舎を飛び出してもう30年以上経つ 地元で生きる若者たちの様は今の自分と真逆な生き方で時折考えてしまう もしも自分が地元にいたらと、残っていたらこんな事も経験できたのかもしれないなって 同い年が年中顔を合わせともに歳をとり笑ったり泣いたりしてたのかなって 自由と引き換えにした代償はどれほどのものだったのだろうかってね
花の子ルンルン
初めて見たのは高校の頃、最初は誰が誰を好きで・・・とストーリーを追っていた記憶がある。もしやNHKが推奨する“明るい農村”を推進するドラマかと思っていた。 今となっては懐かしい俳優ばかりで、何とも楽しく感じられる。高志(寺尾)が佳代(市毛良枝)が好きで、愛子(岡本)が高志を好き。この岡本茉莉が「花の子ルンルン」の声そのままなのでついついルンルン気分になってしまった(笑) 65万という費用の問題や、実際の演劇を観たことがないということなどから一旦は反対派の意見が通りそうになるのだが、河野さん(倍賞)の熱意に負けて何とか実現へと展開する。その間にも佳代ちゃんは東京に出て行き、高志は気が滅入るばかり。何度も青年会の会合にて賛否両論となるが、一つのことを成し遂げようとする心が一つとなって目標に向かっていく。 若者たちの素朴さと、実際の農村のエキストラが何とも言えない。毎日は辛い日々が続くけど、1つの事に燃える!これに尽きる。
やってみなきゃ分がんねぇ!
岩手県の寒村を舞台に、東京のミュージカル劇団の公演を成功させようと村の若者たちが奮闘する。 山田洋次が実話をモデルに描く、1975年の作品。 最初はヘンな話に思うのは当然。 こんなド田舎でミュージカル? 全費用は65万円で、しかもこっち持ち。 やったらやったで面白そう。 でも… そんなに上手くいぐか? 上手い話には裏がある。 騙されてねぇか。 お金だけ持ってトンズラされたり…? そもそも、現実問題、お金が…。 でもでも… そんな事いつまでも言ってちゃ堂々巡り。 やってみなきゃ分がんねぇ! やらないで失敗するより、やって失敗した方がいい! やる事に意義がある! 寺尾聰演じる村の若者の思い出話として語られるので、オチはすぐ読める。 予定調和だけど、村の若者たちの悪戦苦闘やみなぎる活気が見ていて心地良い。 ミュージカル劇は練習風景も含め最後まで一切見せず、村の若者たちと一緒になって公演の日を迎える構成も巧み。 若者たちの淡い恋模様や、ふるさとへの郷愁も織り込む。 若かりし倍賞千恵子、寺尾聰、市毛良枝らがひたむきに一生懸命な若い情熱を好演。 山田洋次と言ったら勿論アノ人も、今回は村の消防団員役。 「家族」「故郷」に続くリアリズム三部作に位置付けされているが、山田洋次らしい人情と古き良き日本と人間讃歌。
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