劇場公開日 2000年12月16日

「【どのような状況でも生を諦めない事の大切さを、シニカル且つ猛烈なヴァイオレンス描写で伝えようとした作品。故、深作欣二監督の遺作シリーズ。】」バトル・ロワイアル NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【どのような状況でも生を諦めない事の大切さを、シニカル且つ猛烈なヴァイオレンス描写で伝えようとした作品。故、深作欣二監督の遺作シリーズ。】

2021年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

■感想
 1.ディストピア感溢れる世界観と、映画構造設定が秀逸である。
 ー 破綻した近未来。壊れた国家。孤島に捕らわれた中学生たちに通告される、過酷なミッション。ー

 2.登場する中学生たちのキャラクターが、引き立っている事。
  ・当時、18-19歳だったメインキャラクターを演じた若き俳優さん達の殆んどが、2021年でも、邦画のメイン俳優である事。
 ー 元、メロリンQで、現在は政治家の山本太郎を除く。マルチな男である・・。
   シリアルキラーの一言も発しない”転入男子生徒”を演じた安藤政信さん
   生き残るためには、平気でクラスメートを殺す女子生徒を演じた柴咲コウさん。ギラツク目が凄い。
   栗山千明さんの格闘シーンも印象深い。
   “腹腹時計”(東アジア反日武装戦線の闘争誌と同名であるところも、皮肉が効いている。)を基に、爆弾を作る、天才ハッカーを演じた塚本高史さん・・。
   主人公カップル(藤原竜也&前田亜季)の存在感が、薄く感じてしまった程である。ー

 3.キタノ先生(北野武)が描いていた絵の意味・・。
 ー 子供や、生徒達から、バカにされていた大人(先生)の象徴・・。ー

<今作の内容を肯定する気は全くないが、ハードダークなエンターテインメント作品としては、見応えがあると思った作品。
 タラちゃんが絶賛したというのも、分かる気がするなあ・・。>

NOBU