「白の恐怖・・・雪山に呑まれた行軍。」八甲田山 ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
白の恐怖・・・雪山に呑まれた行軍。
天は我々を見放した!
当時、流行語にもなって、話題作だった本作品。でも、何故か縁がなくて今に至ったのですが、今回BSで放送されたことから、初めて全編鑑賞しました。
スゴイですね〜!まさにこの一言です。
3時間弱の本作品、一気に魅入っちゃいました。殆どが雪山での撮影の為、変わり映えの無い画面が延々と続くのですが、目が離せなかったですね。惹きつける魅力、見せ付ける迫力に溢れてました。
昭和の名優たちの勢揃いって感じでしょうか。懐かしいあの顔が、あれもこれもと登場し、あれ、この人も出てたんだ!なんて、驚きもチラホラ。
高倉健さんが渋い、北大路欣也さんが若い、加山雄三さんがカッコいい、三国連太郎さんの怪演、どれもこれも見応え十分でした。
そして軍隊の話ですから、男達の殺伐した映像ばかりの中で、女優陣の美しさが際立ってました。加賀さん、栗原さん、秋吉さん、ホンっと昭和を代表する美人女優にウットリです。
実際に起こったことの映画化なんで、結末も分かってるんですが、見事なドラマ化だったと思います。
八甲田山の雪中行軍については、テレビの特番で実際の写真も見たんですが、ホンっと凄絶ですね。生き残った人も、凍傷で手足が無いとか、凄惨な場面が生々しかった。
軍隊が厳しいってのも分かるけど、雪中行軍なんて単なる訓練なんだから、それで死んじゃったら元も子もないんだけどね。
CG全盛の昨今で、生の迫力。恐ろしい雪山が、まさにそこに在るって存在感に圧倒された一本でした。
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