博徒斬り込み隊
劇場公開日:1971年10月14日
解説
「博徒外人部隊」「暴力団再武装」に続く現代アクションやくざ映画。脚本は「雨は知っていた」の石松愛弘。監督は「暴力団再武装」の佐藤純彌。撮影も同作の飯村雅彦がそれぞれ担当。
1971年製作/97分/日本
配給:東映
劇場公開日:1971年10月14日
ストーリー
新宿淡野組幹部相羽雄作が、七年ぶりに出所した時、組は既になく、新宿は今、東日本最大の暴力組織盟友会傘下の陣野組が仕切っていた。盟友会は会長二階堂の指揮のもと、全国制覇を目指し、特に、北上作戦と称して東北地方に勢力の浸透をはかっていた。傘下団体四一六、組員一万を越すこの盟友会を崩壊させるために、警察は、暴力団退治の鬼と異名をとる刑事局捜査第二課長榊警視正に捜査を担当させた。一方、相羽は子分の三郎が陣野組のチンピラに殺されたことから、陣野組組長、盟友会若衆頭陣野行夫をゆすって三郎の葬式代百万を奪って、三郎の故郷飯坂を尋ねた。東北有数の温泉町飯坂は、大木戸組が支配する土地だったが、ここにも盟友会の魔手が迫っていた。キャバレーのホステスをしている三郎の姉みどりに骨箱を手渡した相羽は、その発端となった事件を目撃した。盟友会系岩井組の竜次が、大木戸組組員に喧嘩を売り、抗争のきっかけを掴もうとしていたのだ。これを救った相羽は、大木戸に頼まれ組にワラジをぬぐことになった。竜次の遺体をひきとった岩井組は、そのまま居残り盟友会東北支部の看板を掲げて、大木戸組を挑発したが、相羽の術策にかかり全員根こそぎ逮捕された。そして岩井組に替って陣野組が大木戸組の新しい相手になった。だが、大木戸組に北洋会が援助を申しでた。代理戦争の片棒をかつがされるだけだと反対する相羽を押し切ろうとする大木戸は、陣野組に入質にされてしまった。その夜、無理に二階堂に盃を受けさせられた大木戸は殺された。こうして盟友会と北洋会の抗争が表面化した。この不穏な動きを察知した地元の矢野刑事は、陣野、橋場の両組長を逮捕したが、両者に殺し合いをさせ根こそぎ検挙したいと東京から乗り込んできた榊の命令で二人を釈放しなければならなかった。再び凄惨な抗争が開始され陣野も、橋場も組員たちもほとんど死んだ。二階堂も逮捕されたが、証拠不十分のため釈放が決定した。その夜刑事が、相羽の耳もとで二階堂の釈放されることを告げた。警察を踏みだした二階堂は相羽の銃弾を受けて倒れた。その相羽を武装警官が包囲した。同時に相羽をねらった銃がいっせいに火をふいた。その中に榊の姿を認めた相羽は、榊に向けて拳銃を発射させた。