劇場公開日 1998年2月28日

「本物」PERFECT BLUE パーフェクトブルー 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5本物

2023年10月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

アイドルグループ「CHAM」の霧越未麻は、あるミニライブでアイドルを卒業して女優へ転身することを発表する。
事務所の脱アイドル戦略のもと、未麻はレイプシーンやヘアヌード写真集にも挑戦し過激な路線変更をするのだが、アイドル時代のファンは大きくイメージの変わった未麻を受け入れられず、ストーカーや脅迫などの悪質な嫌がらせも増えていった。
嫌がらせは次第にエスカレートし、精神を病み始める未麻は現実と虚構の判別がつかなくなっていき……

ここ最近で1番観たかった映画を特別上映するというので。
2週間くらいの上映でそろそろ終映なのに新宿ピカデリーはほぼ満席!
その人気も大きく頷ける傑作アニメーションだった。

ストーリーと大まかなタネは分かるんだけど、「で、結局なんだったの?」と、この作品の核となる部分が一回観るだけではイマイチ掴めない。
ネットの解説記事や考察動画を観れば、なんとなく腑に落ちるのだが、ふわふわした気持ち悪さが残るような気もする。
ただ、それがこの映画に合っていて良い。
今敏監督作品はこれで3作目になるが、言葉では言い表せないモゾモゾ感がどの作品にも違った形であって、観終わっても余韻と衝撃が残り続ける自分好みな監督だと感じた。
今作はすごい好きか?と聞かれた微妙だが、もし自分が映画を撮れるとなったらやりたいと思っていたことが詰め込まれていて、とにかく賞賛を送りたい。
毎作品言っている気がするが、本当に亡くなられたのが悔やまれる。

内容の考察等については前述したとおり、ネットの解説記事や考察動画を見ることをオススメする。
また、少し時間が経ったら、全て分かった状態で再鑑賞したい。
観る度に発見が増えそうな気がするので今から少し楽しみだ。

唐揚げ