眠狂四郎炎情剣のレビュー・感想・評価
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助太刀の礼として身体を・・・
ぬいもまた跡部の一味だった。しかも殺された夫も海賊の一味であり、自ら刺客に殺させたのだった。クライマックスのシーンはなかなか良いが、結局は藤堂藩がその戦いを止めさせるという点が面白くない。だから大名は嫌いなんだ!と言う狂四郎の台詞が物語ってる。
ストーリーも面白くないが、悪女を演ずる玉緒や、妖艶な中原早苗と比して、純情可憐な姿美千子が魅力たっぷり。
セミヌード:小桜純子、中原早苗
初雷蔵
初めての市川雷蔵。この名前、「じゃりんこチエ」のチエのお母さんが好きな映画俳優であり、チエちゃん曰く「すぐに女の人にやらしいことする」ということだけ知っていた。
で、初めて観た雷蔵は、チエちゃんの言った通りだった。中村玉緒を簡単に手籠めにするし、他の女にもすぐに手を出そうとする。しかも、「俺は女を犯すことには慣れている」というセリフは、最強のエロキャラだ。そんな中で、唯一手を出さず、優しく見守ろうとするのが海賊の娘であるかよという少女。
これ以上斜めには構えられないくらいに斜に構えたニヒリズムの権化である眠狂四朗。しかし、不遇に耐え健気に生き抜こうとする少女には心を奪われ、彼女のためだけに悪家老を切り、また一度は犯した相手の中村をもすれ違いざまに切り捨てる。ニヒリズムに生きる人間は世の中のご都合主義や権威主義を嫌うあまりそのような極端な生き方、考え方をする。だからこそ、いったん自分の主義や美学に敵うものと出会うとその対象に無条件の賛辞、協力を惜しまないのである。
家老とその配下との決闘が行われる寺院。建物の高低差、回廊の奥行き、障子窓のフレーム効果など素晴らしいショットの連続。スターウォーズのライトセーバーによる戦いが、どれほど日本の時代劇の影響を受けているのかがよく分かる。
ニヒルなヒーロー、チャンバラ、エロ、貧乏人の勝利。目が離せない要素満載。
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