日本侠客伝 白刃の盃
劇場公開日:1967年1月28日
解説
「任侠柔一代」の中島貞夫と「兄弟仁義」の鈴木則文が共同で脚色し、マキノ雅弘が監督を担当した“日本侠客伝”シリーズ第六作目。撮影は「怪竜大決戦」のわし尾元也。
1967年製作/94分/日本
配給:東映
劇場公開日:1967年1月28日
ストーリー
千葉県銚子の博徒外川一家は、親分の死後解散して、若親分正一郎を助け堅気な運送業を始め、順調に繁昌していった。ところがもと一家の幹部であった根占も新しく運送業を開業、ことあるごとに外川運送と衝突していた。その頃、東京からぶらりと流れてきた宿なしの大多喜が、外川運送で働くことになった。彼は一家の、人の好い仲間や、もと外川組の代貸江夏やけなげなその妻澄子、長男の一男などと触れ合って美しい人情に感動した。それに反し悪らつな根占は合併という口実で外川運送を乗っとろうと企み、策を弄して運送業を独占しようとした。ある時根占はキャバレーのホステス夢子に入れあげている外川運送の芳造を脅迫して身内に引き込み、外川方のトラックを転覆させ、運転手まで死亡させてしまった。しかし正一郎は博徒から足を洗ったからには暴力で復讐してはならないと、根占の無法ぶりに耐えた。更に好色な根占は、江夏の妻澄子まで犯し、彼女は自殺してしまった。怒り心頭に達した江夏は、やはりもと外川組の幹部で、今は料亭の調理士をやっている大五郎と組んで、根占に斬りこんだが、多勢に無勢逆に斬り殺されてしまった。こんなドサクサの続いたある日、正一郎は大多喜を呼んで東京に戻るように勧めたが、正一郎が単身殴り込んでいく決心を言外に知った大多喜は、直ちに部屋にあった大槍をかかえて飛出した。彼は根占の暴挙に耐えてきた正一郎の意志を貫かせてやろうと必死だった。大多喜はトラックのガソリンを床一面にまき、火をつけたと思うや突きまくり、斬りまくっての死闘を展開し、根占を倒したのだった。