日本侠客伝 関東篇
劇場公開日:1965年8月12日
解説
「日本侠客伝 浪花篇」ですでにコンビの村尾昭、笠原和夫、野上龍雄が共同シナリオを執筆、マキノ雅弘が監督した“日本侠客伝”シリーズ第三作目。撮影は「宮本武蔵 巌流島の決斗」の吉田貞次。
1965年製作/94分/日本
配給:東映
劇場公開日:1965年8月12日
ストーリー
風来坊船乗り緒方勇は、ふとしたことから知り会った小揚の磯村松夫の紹介で築地魚市場で老舗を誇る間屋“江戸一”で働くことになった。“江戸一”は父なきあと男勝りの長女市川栄がきりもりしていたが、商売は思わしくなかった。それは、東京魚市場協同組合理事長郷田勢之助が石津組のやくざを使って魚市場を牛耳っていたからだ。彼等は小売商人を脅かして、“江戸一”との取引きを妨害していたので、“江戸一”派の商人たちは、仕方なく高値の魚を郷田から買っていた。それでも栄に力を貸す人はいた。小揚組合長の三谷、栄の妹光子と恋仲の松夫、勇ら郷田のやり方に反抗する人々であった。その頃、日南物産の森田が耳よりな話を持って来た。香港帰りのカナダ船が大量の鮪を売りたがっているというのだ。初の外国との取引きに栄は希望をもったが、郷田の指し金で水揚は禁止された。この仕打ちに怒った松夫は、郷田暗殺を企てたが、拳銃がはずれ石津組親分を射殺した。石津組のやくざに追われるはめとなった松夫は通りがかった江島勝治に助けられた。勝治はかつて栄の亡父の世話になり五年振りに朝鮮から帰って来たのだった。“江戸一”の恩に報いるために勝治は石津親分射殺事件の責を負った。郷田らのやり方はあくどさを増していった。見兼ねた三谷は小揚組合の公金を栄に渡し、網元との直接取引をすすめた。やがて、焼津の網元頭八十川との取引が成立した。だがまたも郷田の手で陸揚げが妨害された。勇、栄らは怒りにふるえた。三谷ら小揚組合員も栄らに加勢して魚河岸は大乱闘となった。その頃、松夫と勝治は郷田の事務所に殴り込んだ。勝治の制止も聞かず血気にはやる松夫はやくざの群れの中で鮮血にまみれた。これをみかねた勝治は郷田に体ごとぶつかっていった。魚河岸も勇の奮闘で静かになった勝治は松夫の亡骸から離れると警察に向った。数カ月後網走の勝治から、元気で罪に服しているというハガキを受け取った勇は魚河岸で一生暮らすことを決意した。栄も、明るく江戸一を守ろうと決意する。
スタッフ・キャスト
-
緒方勇高倉健
-
市川栄南田洋子
-
磯村松夫長門裕之
-
東吉待田京介
-
三谷加平大木実
-
サブ北島三郎
-
光子富司純子
-
新太郎丹羽又三郎
-
八十川波右衛門丹波哲郎
-
郷田勢之助天津敏
-
石川利三郎遠藤辰雄
-
森田原健策
-
寺岡善次郎加賀邦男
-
おせき東龍子
-
「まとい寿司」女店員西崎さかえ
-
ぼうだら山城新伍
-
赤目曽根晴美
-
太平洋田中春男
-
海坊主加藤浩
-
アンコ辰汐路章
-
寿美森三千代
-
網清堀正夫
-
山源源八郎
-
近甚村居京之輔
-
伊勢定阿部九洲男
-
竹口片岡栄二郎
-
佃長藤木錦之助
-
魚金五里兵太郎
-
魚万熊谷武
-
魚豊佐々木松之丞
-
白井唐沢民賢
-
宮下山本麟一
-
黒木鈴木欣也
-
安田関山耕司
-
メリケンの哲潮健児
-
ハリケーンの襄佐藤晟也
-
由名護屋一
-
竹山下義明
-
丸山森源太郎
-
おでんや亭主浪花五郎
-
おみくじ売りの少女宮崎千鶴
-
女秘書勝山まゆみ
-
刑事A疋田圀男
-
刑事B西田良
-
巡査高並功
-
小揚イ佐々五郎
-
小揚ロ野口泉
-
小揚の女房丸平峰子
-
江島勝治鶴田浩二