泣かせるぜ

劇場公開日:

解説

新羽靖之の“海賊船”を、「黒い賭博師」でコンビの小川英と中西隆三が脚色、「真紅な海が呼んでるぜ」の松尾昭典が監督したアクションもの。撮影もコンビの岩佐一泉。

1965年製作/93分/日本
配給:日活
劇場公開日:1965年10月1日

ストーリー

白鷺丸の二等航海士浩は、出航に備えて船長の山路と共に乗組員を探していた。だがなぜか山路は、この航海に、海の愚連隊と呼ばれ、悪名高い第五黒潮丸の連中を連れていこうと提案していた。浩も不承不承ながらこれに従い、黒潮丸を訪れた。しかし、船長の響伸作をはじめとする、黒潮丸の乗組員はあっさりこの申し出を拒否した。やがて黒潮丸が出漁する日が迫り、伸作以下黒潮丸の連中は飲みおさめの盃をかたむけていた。そんなとこに、黒潮丸の連中をあきらめきれない山路と浩があらわれ、酒場は大乱闘の場となってしまった。この喧嘩で浩は負傷し、バーのマダム千加に助けられて、千加が伸作と恋仲とも知らずしだいに千加に魅かれていった。翌日黒潮丸は出航した。が、途中黒潮丸は調理室のプロバンガスが洩れて、調理室は爆発し、船は沈没してしまった。おりよく通りかかった船に助けられ陸にもどった伸作だったが、船主の渋川の怒りにふれ、船会社をクビになってしまった。これを知った千加は、伸作の身を案じて、山路に伸作の白鷺丸乗船をたのんだ。しかし、数年前、ふとした事故から貨物船を追われたことのある伸作は、最早昔の夢を追いかけようとはしなかった。そんな伸作に腹をたてた浩は、再度伸作と鉄拳を交えた。が、そんなある日黒潮丸の乗組員松吉が、大金をにぎったまま自殺した。この事件に不審を感じた伸作は白鷺丸に関係があると見て、事情を探ろうと白鷺丸乗船を決意した。案のじょう白鷺丸は、積荷をニセものととり替え、船を爆発させ、保険金詐欺を働こうとしていたのだった。危機一髪爆破寸前に船を脱れた伸作は、今は事情を知り仲直りした浩と共に、首謀者山路とこの事件の黒幕三宅を打ちのめした。伸作たちの気持を知った渋川は、第五黒潮丸とそっくりの第六黒潮丸を伸作に与えた。数日後晴れて出漁する伸作や浩の顔は明るく輝いていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0渡哲也兄さんのマドロス三部作の一つ?

2020年4月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

渡哲也俳優生活55周年記念特集にて鑑賞。

裕次郎主演だか、哲兄さんのマドロス三部作の2作目と勝手に位置付け。

不良船乗りを束ねる元エリート船長の裕次郎と堅物航海士の哲兄さんが、出会い、ケンカして、反目して船舶保険詐欺事件を解決して強い絆に結ばれて、裕次郎一家に入る。

哲兄さんのその後を予見するような映画。
ここでも堅物の若手役で、裕次郎と並ぶと未だ弱い感じはする。

日活感満載で、これも若干やり尽くされた内容で、脚本やドラマ運びにキレを感じないが、日活の大スター裕次郎の作品なので、主題歌も歌い、結構予算をかけて撮っているので、カラー撮影だしカメラワークも凝っていて手間がかかってます。

静岡県清水市のロケーションもタイアップなのか?清水の街の夏祭りの場面が結構多くて若干クドイ。

裕次郎の顔も我々の世代知っているふっくら系に移行中だか、身体はとてもスマートで細身の哲兄さんと並んでも遜色ない。当然動きにキレもある。

ヒロインはお馴染みの浅丘ルリ子で美しい。

個人的には、給食屋で登場する太田雅子名義時代の梶芽衣子さんが、ふっくらかわいい。
この後の「野良猫ロック・セックスハンター」や「女囚さそり」シリーズのシャープでクールでカッコいい雰囲気は当然ないが、日活の青春スター時代の作品も観たい。

大坂志郎と名古屋章の敵役が珍しくて意外。
まあ二人ともに、あまり強い感じがないので、呆気ないが。

事故で片腕になってしまう川地民夫とベテラン船員の花沢徳江も好演。

最後は、港の倉庫(またか!)で組織相手に集団戦の大立ち回りで、哲兄さんと不良船乗り達が、ピンチのところに、船の沈没時に行方不明だった裕次郎がトラックで、扉をぶち破って加勢。勝利の安心感。

監督の松尾昭典は、演出をそつなくこなしているが、若干決定打に欠けるイメージ。

映画自体は、手慣れた感もあり楽しめます。

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ミラーズ

3.0海の男も似合うぜ!

2018年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

楽しい

単純

興奮

 サンテレビの「シネマスペシャル」での放送を鑑賞。

 放送していることを知らなかったので中盤を過ぎた頃から観始めましたが、筋が単純明快なためにストーリーがすぐに理解できました(笑)
 少々荒くれ者な船乗りの響伸作(石原裕次郎)が、仲間たちと共に自身が所属する船会社が企む保険金詐欺に立ち向かうという物語でした。

 嵐の海の中を進む貨物船が爆発する特撮シーンがありました。そのクォリティーは…書かないことにします(笑)
 爆弾が仕掛けられた船内からの脱出にハラハラしました…。最後まで諦めず、仲間を助けるために船内を奔走した響がひたすらカッコいい! 惚れ惚れしました。

 クライマックスは響と仲間たちVS船会社との大乱闘!
 船会社の社長の用心棒が拳銃を持っているところが、何でもありな日活アクションらしいなと思いました(笑) 倉庫にトラックで突入する響が勇ましいことこの上無い!

 それにしても、やはり石原裕次郎は“永遠のスター”ですねぇ…。
 何をしても絵になる。船乗りの扮装も決まってました。もう二度とこんな俳優さんは出て来ないでしょうねぇ…。
 渡哲也も出演していますが、まだセリフ回しが拙いように思いました。何せ、若い。でも端々に後の「西部警察」の大門団長の片鱗が感じられました。
 響と相思相愛のバーのママを演じている浅丘ルリ子がお美しい限り。着物が良くお似合いでした。こりゃ寅さんも惚れてまうわなぁ…(笑)

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しゅうへい

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