「なんか いぃ だいぼうけん」映画ドラえもん のび太の南海大冒険 どん・Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)
なんか いぃ だいぼうけん
OP、誰の子どもが歌ってるのかと思ったら、大人でした。EDでは、歌の途中で台詞もあります。エンディングのセピア色の絵は味わい深いです。
藤子F不二雄が亡くなってからの劇場版1作目という記念すべき映画で、それまでのSF超大作の大長編的な勢いは感じられませんし、ドラえもんである必要性すらも感じられませんでしたが、軽やかで楽しい作品になっていました。
ドラえもんのポケットが無くなり、のび太が亡くなってしまい…主人公がジャイアンに…なるかもしれないという展開で引き込まれました。
真相は観てのお楽しみです。
数百年前に動物実験が行われていたり、人工的な川があったりと、本当の人類の歴史を描いているところが好感が持てます。
全ての生命が海から生まれたという進化論的な発想が、藤子F不二雄の作品っぽさを感じます。どこでもドアを使えば、もとの時間に戻れるということを今作で初めて知りました。
のび太、スネ夫、ジャイアンのおちんちんを見せられてもワクワクしませんが、何故そんなシーンがあるのか不思議に思いました。お尻マークのきび団子を食べたモンスターがトイレに駆け込むというシーンもあって、なるほど、これは幼い子どもにウケそうな下ネタなのかと納得しました。
終盤、数百年前の世界にジャイアンを置いてくるという選択肢もありました。のび太の目線で考えると惜しいことをしました。
のび太の服にN、ジャイアンの服にGとありましたが、スネ夫としずかちゃんの服にイニシャルがなかったので考えてしまいました。スネ夫もしずかちゃんもSだけだと同じになって、ペアルックみたいになってしまうから、スネ夫(骨川)はH、しずかちゃん(源 静香)はSMの服が良いと思います。
タイムパトロールが解決してくれちゃうので、滅茶苦茶で出鱈目で広げすぎて終われなくなっても、アッサリスッキリ終わります。結局、「あぁ、なんか、いぃ大冒険だったなぁ」という後味です。