トーキング・ヘッド Talking Head
劇場公開日:1992年10月10日
解説
製作が混乱したアニメーション映画の現場にやってきた、裏演出家の活躍を実験的に描く。監督・脚本はアニメーション劇場版「機動警察パトレイバー」、劇映画「ケルベロス 地獄の番犬」の押井守。音楽は川井憲次、アニメーションパートのキャラクター・デザインは「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の美樹本晴彦が担当。
1992年製作/日本
配給:バンダイ
劇場公開日:1992年10月10日
ストーリー
スタジオ八百馬力では超大作アニメーション映画「トーキング・ヘッド」の完成に向け、スタッフが日夜作業に従事していた。この作品は納期を1か月後に控え、製作快調と宣伝されていたが、実のところ現場では監督が突然失踪し、シナリオの第1稿すら存在していなかったのである。作品を完成させるため裏演出家がスタジオに派遣された。彼は、どんな監督のどのような演出スタイルをも、細部に至るまで完璧に再現し、劣悪なスケジュールをものともせず納期までに必ず初号をあげる渡り演出家のプロであった。だが脚本、作画、色指定と作業が進行するたびに、スタッフがひとり、また、ひとりと謎の死を遂げて行く。映画の完成をはばむ者は誰なのか?その目的は?裏演出家は演出助手・小林多美子と共に謎の解明に乗り出し、ついに犯人の正体をつきとめるのだが…エンディング。映画「トーキング・ヘッド」の初号試写の日、監督として現れたのは裏演出家ではなく、助手の多美子であった。裏演出家とは失踪した監督の生み出した妄想、そればかりか全ては妄想だったのだ。多美子はハッとする。それならば演出助手である自分もまた幻?そして映画は完成した…。