劇場公開日 1990年6月9日

東京上空いらっしゃいませのレビュー・感想・評価

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4.0本作はバブル崩壊そのものを予言していたのです

2023年4月25日
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1990年6月公開
バブルの絶頂期でした
正確に言うとその半年後です

東京証券取引所の日経平均株価の最高値は1989年12月の大納会の日に記録されました

つまり本作はその半年後の公開だったのです
画面からはバブル景気に沸き立つ様子があふれています

死んだのに死んでいると分かっていないヒロインが、死神を騙して現世に留まろうとするコメディです

そんな風にいくら足掻いてみても、死んでいることには変わらない

いつか必ず天国に登るほかないのです、というお話です

単なるファンタジー?
違います!
本作はバブル崩壊そのものを予言していたのです

バブル景気は半年前に死んだのです
なのにまだ生きているかのように、その死を誰も認めようとしないのです
挙げ句の果てには、不適切会計という言葉で言い換えて糊塗した粉飾決算で死神を騙して現世にしがみついた一流企業がいくつもでました

相米慎二監督は、わずか半年でバブルが死んだことを見抜いていたのです
そしてこれから何が起きるのかを見通してすらいたのです

タイトルの「東京上空いらっしゃいませ」とはどういう意味かもうお分かりでしょう

東京は、上空の天国に早くいらっしゃいということです
バブル崩壊を認めて早く手仕舞いしなさい
そうすれば東京は天国に行けるということです
そして死神を騙して死んだ事をごまかしているなら地獄に落ちることになるということです

果たして東京は数年後地獄の一歩手前までいったのです
地獄の釜の蓋が開いたのを目撃したのです
幸いに釜の中に放り込まれるまえになんとか踏みとどまる事ができたのです
その過程でどれだけ多くの人々が苦しんだことでしょうか

牧瀬里穂は公開当時18歳
本作の半年前、そうバブルが本当の絶頂を記録した1989年12月に流れた伝説のCM JR東海「クリスマス・エクスプレス」で注目を浴びたばかりでした

このCMは未だに人々の記憶に大きく刻まれています

彼女が可愛いかったから?
そのCMに使われた山下達郎の楽曲が恐くマッチしていたから?
もちろん、それもあります
でも本当の理由はバブルの絶頂の瞬間をものの見事に切り取っていたのだと思うのです

そのその彼女をヒロインに据えてバブル崩壊の映画を撮る
相米慎二監督のなんという恐るべき慧眼なのでしょうか!

本作は近年何故か視聴困難になっています
残念でなりません
再評価されるべき傑作です

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あき240

3.5ファンタジーでした

2021年9月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

可愛らしい牧瀬里穂、十分に鑑賞に値じました。
面白かったです。

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tuna

3.5牧瀬里穂がひたすら初々しいのと、鶴瓶が若い! 事故死したモデルが死...

2021年9月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

牧瀬里穂がひたすら初々しいのと、鶴瓶が若い!
事故死したモデルが死神をだまして生き返るというファンタジー。
最初はコメディタッチで進むが、来世に戻る時はホロッとした。

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省二

3.5牧瀬里穂

2021年9月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

キャンペンガールとしてデビューした新人(牧瀬里穂)が、スポンサーのおっさん(笑福亭鶴瓶)から迫られ、逃げ出そうとして事故により死んでしまう。
死神(笑福亭鶴瓶)を騙して、生き返ろうとする新人だが・・・。
相米慎二監督は若手女優の使い方が素晴らしく、生き生きとしている。

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いやよセブン

2.0薬師丸の発声法演技法の踏襲。

2021年8月23日
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念願の初見@神保町。
牧瀬の美少女振りは驚異だが、
相米演出がセーラー服薬師丸の発声法演技法まんま踏襲と見えて新味を欠く。
物語にフックが無くすっぽ抜けた感も。
重要な一人二役に鶴瓶では力量不足。
若き中井貴一の善戦とバブル期の歴史資料的価値は買うか。

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きねまっきい

3.0直前鑑賞の「夏の庭」が良かったので、同監督のこの作品を。 正直がっ...

2017年2月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

直前鑑賞の「夏の庭」が良かったので、同監督のこの作品を。

正直がっかり。まず鶴瓶の臭い演技。演技指導が厳しいと評判の監督が、この鶴瓶を重宝がっているのがよくわかりません。素人にはわからぬものがあるのでしょうが、私には意味不明。
ストーリーも大きな展開がなく、クライマックスは私的にはもはやドタバタコメディーにしか思えず。

牧瀬里穂ファン、そして中井貴一と鶴瓶好きな人の映画かな。おひょいさん、合掌。
評価、高いですね。玄人好みの監督、映画なのかな。

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はむひろみ

4.0やなやっちゃなーその顔どうにかしてよ

2017年1月26日
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当時、鶴瓶がラジオで、バカにしながらこのシーンを何回もやらされてるうちに、何か自分の演技が変わっていったことを語っていたのを覚えている。相米マジック。役者鶴瓶の原点。この話を聴いて相米慎二の映画を分かろうとして何度か見た。
今見てもそうだが当時の印象も、けったいな映画としか言いようがない。ある意味さぶい、しかし独特な緊張感の中で、牧瀬里穂の表情がぐさっと突き刺さってくる。映画の意味やテーマとかはもはやどうでもいい。お芝居そのものが印象的で酔わされる。やりたい放題に相米ワールド全開の一本。

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Kj

3.5●ザ・相米慎二。ザ・牧瀬里穂。

2016年6月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

相米作品は若手女優が眩しすぎる。薬師丸ひろ子もそうだったけど。
もう勢いしかない。ハンバーガー作るシーンなんて見てられない。セリフも怒鳴り声の一歩手前。でもそれが、ホントいい。
もう牧瀬里穂しか見えない。中井貴一が目に入らん。はち切れんばかりの笑顔。一挙手一動足が全力。演技でなく、全身で若さを表現してる。

「邪魔だろうけど、もうちょっと置いてくださいっ」
あんな真っ直ぐな眼差し、オレはいまだ知らない。

名曲「帰れない二人」が流れてひっくり返る。毬谷友子が若くてキレイ。モロ師岡が渋い。なんなんだ、この作品は。奥が深すぎる。
屋形船のシーン、唇ブルブル、あっさりクライマックスからのラスト、秀逸だ。献辞の「空いた名前ふたつ小島良雄と中野俊夫に捧げる」。ふたりは裏方さんのようだ。もっと相米作品を見たかったなあ。

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うり坊033