東京裁判のレビュー・感想・評価
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歴史の証言の貴重な記録
東京裁判の模様や、満州事変当時の満州の様子、溥儀の生前当時の映像や、大川周明の「奇行」など、貴重な映像資料のオンパレードでまさに歴史の記録として完成度が作品。あまりこういう言い方は好きではないけれど、この作品に関しては日本人は一度は観た方が良い。 東京裁判の、各国の思惑のぶつかり合いを克明に解き明かし、世界のうねりの中で日本人がどのような立ち位置に置かれ、どんな思惑で動いたのかを丹念にわかりやすく見せている。 この作品で主要な位置を占める東京裁判の記録映像は、アメリカ国防総省が撮影し、保管していたものだ。大変に貴重な記録であり、そこで何が争われていたのか、アメリカからやってきた弁護士たちは人権とアメリカの国益の板挟みになりながら奮闘していた姿、フィリピン人判事の憎悪、インドのパール判事の立ち位置や、ニュージーランド人の裁判長と米国側の確執など余すところなく魅せる。やはり記録とはものすごい重要なものだ。簡単に破棄していいものではないのだ。
ズッシリな日本の歴史の備忘録‼️
東京裁判、極東国際軍事裁判のことです‼️アメリカ軍が撮影した100万フィートに及ぶフィルムから生まれた4時間37分の重厚なドキュメンタリー‼️1万字を超える字幕スーパー、佐藤慶さんのナレーション、被告たちと検事たちとの肉声によるやりとりなど、ドキュメンタリーというリアルさを通り越した実感にあふれてますよね‼️4時間37分というドキュメンタリーなんですが、内容やテーマは別として、ホントに映画として面白く出来てます‼️やはりキチンと脚本を書き、ドラマチックな小林正樹監督の演出が素晴らしいですね‼️この作品を観ると、戦争がどのようにして起こり、戦勝国が敗戦国を裁くことがどのようなことか、よく分かります‼️あぁ恐ろしい‼️
勝てば官軍
この時期限定の復活上映ということで意を決して鑑賞してきました。
引き込まれ、あっという間の4時間半でした。
戦争とは、平和とは、いろいろと考えるきっかけを与えくれました。
ウエッブ氏の少数意見、マッカーサーが述べたとされる東京裁判が平和に影響を与えてほしいとのコメントと朝鮮戦争での核兵器使用を強く主張し続けたことの矛盾が興味深く感じました。
絶対見た方がいいと思える映画
広島だからなのか、8月は大東亜戦争に絡んだ映画がよく上映されています。
「東京裁判」のドキュメンタリーは見たことあるのですが、映画は初めて見ました。
率直な感想として、ドキュメンタリーでまとめられたものと、実際の裁判映像を写したものとでは受ける印象が全く違いました。
東條英機が知り合いにおふざけで頭をこづかれて笑っていたり、判決が出た時にしっかりお辞儀をする場面などを見ると、身近に感じれられて、これまで持っていた印象が変わりました。
連合国側に一方的に裁かれる理不尽な裁判だという印象を持っていましたが、裁判官、弁護人の方々の中には、自分の正義を貫いたり、論理的で公平な意見を述べる方もいて、思っていたよりもちゃんとした裁判で、感動を覚える程でした。
オーストラリアのウェッブ裁判長は「天皇が議会で決定した事にただ同意するだけの存在だとしても、天皇に罪がないとするならば、その下にいる大臣達が有罪になるのはおかしい」
と意見していて、インドのパール裁判官は「そもそも自衛のための戦争か侵略の戦争かを議論する前に、日本の戦争が侵略戦争であったと始めから決めつけているし、侵略戦争が罪になるのならば、植民地時代から裁判をしなくてはおかしい。」と意見していて、日本ではあまり聞かれない真っ当な疑問をぶつけています。
映画の中では戦後の日本国民の反天皇運動の映像もあって、抑圧から解放されたかのようにそれまでの日本を否定する流れがあって、政府や軍人が罪人となった結果だけが残っていったような気がします。
戦争自体の罪は曖昧で、もし罪だとするならば歴史のどこから裁けばいいのか?
国家で行なったことの責任を個人が背負うのか?という問題は解決されないまま、結局は多数決で判決が決まってしまいます。
確かなことはナチスによるホロコーストのような虐殺は罪であること。戦争による罪を問うと戦勝国側も裁かなくてはならない矛盾にぶつかるので、虐殺を理由に裁いたという印象が強く残りました。
国際法が大事だと思いますが、現代のマスコミの報道でも感情を煽ってくるばかりで、何が悪くて何が正しいとされているのかが非常に曖昧なままに、ただ可哀想という感情や、勝ちそうか負けそうかだけが議論されて、東京裁判で交わされていた疑問はあまり解消されないまま、時代は流れいったのだと思ってしまいます。
砂上の法廷
何十年ぶりかの再見。(傑作ではないかもしれないが)労作である。
劇映画でも撮影した映像から何を取捨選択するかは悩ましいだろうが、本作では米軍の撮影した150時間ものフィルムとおよそ1万ページにわたる裁判速記録をマンションの作業場にこもって突き合わせ、さらにニュース素材なども収集して当時の歴史の流れを補強、編集するという気の遠くなるような作業の末、苦節5年かかって完成したという。4時間半という上映時間もいたしかたないと思われる。
被告らが絞死刑の宣告を受ける場面は緊迫する。日本では裁判の撮影は禁じられているので、(実際に傍聴席にいない限り)こんな場面を目撃することはまずない。しかし歴史の記録という意味では貴重だ。日本でも重要な裁判は一定の開示期間の制限を設けて映像記録を残してはどうか。
アメリカ人の弁護人が「彼らを裁くのであれば、広島、長崎に原爆を投下した者も裁かなければならない」と動議を述べるところが白眉。この裁判の核心を突いている。
佐藤慶のナレーションは重厚だが、石坂浩二ぐらいのフラットな調子の方がかえって効果的だったような気がする。
右からも左からも攻撃される映画であるかも知れません 政治的な洗脳ツールとして利用出来ないからでしょう だからこそ私達観客は、逆に洗脳を解く機会になる4時間半になると思います
まさに偉業です
もしも本作が作られなかったならば、この記録をこのように網羅的にまとめた映像作品は存在しないままになっていたのです
1983年公開の作品です
なぜ戦後40年近く経って作られたのでしょうか?
1952年の日本占領が終わってから25年が経過して、米国政府の日本占領関係資料が公開されたのが1977年頃だと思われます
これを緻密な映画を撮る事で有名な小林正樹監督が東京裁判に関する映像資料を調査して記録映画としてまとめるには5年もの歳月が必要であったから1983年の公開なのです
50万フィートものフィルムに目を通して編集されたといいます
400フィートで約11分ですので、約230時間もの映像を、目を皿のように観て英文の文書記録と照らし合わせ、日本側の記録と突き合わせて編集するのです
気の遠くなる膨大な作業と、猛烈な集中力、関連資料の読み込みと解釈の知的作業の積み重ねです
もはや想像を絶するものです
それがこの4時間半の記録映画なのです
東京裁判はご存知の通り極東国際軍事裁判のこと
改めてまとめるとこういうものでした
敗戦国日本を、戦勝国である連合軍参加各国が、戦争を起こした首謀者を特定し、戦争犯罪人としてその責任を裁くというもの
1946年4月29日起訴、5月3日開廷、1948年2月16日に結審、判決と刑の言い渡しは同年11月12日
場所は市ヶ谷の旧陸軍省(1937年まで陸軍士官学校)の大講堂
戦犯の逮捕は終戦直後の1945年9月11日から始まり100名以上が逮捕された
被告は起訴された28名
罪状は平和に対する罪
具体的には「侵略戦争を起こす共同謀議を1928年1月1日から1945年9月2日にかけて行った」というもの
および通常の戦争犯罪行為、人道に対する罪の三件
一審制の軍事裁判
判事は11ヶ国の連合国各1名で構成
裁判長はオーストラリアのウィリアム・ウェッブ
主席検察官はアメリカのジョセフ・キーナン以下各連合国の検察官
弁護団は日本人弁護団数名、アメリカ人弁護団21名
判決言い渡しは1948年11月4日から12日
公判中の病死2人と病気による訴追免除された1人を除く残り25人全員が有罪
絞首刑7人、終身刑16人、有期禁固刑2人
以上が事実です
本作はこの裁判自体の映像だけでなく、戦争に至るまでの記録映像、およびドイツの戦前と戦中の状況、敗戦後のニュルンベルク裁判についても関連するものとして、全体の三分の一程度の分量で含まれています
その範囲は起訴内容に基づいて1928年の張作霖爆殺事件から説き起こされます
東京裁判は、左右どちらか側からも批判を受けるものだと思います
右からは戦勝国による不当な報復裁判であると
左からは天皇の戦争責任を不起訴とした不徹底な裁判であると
小林正樹監督は、あくまで客観的に編集して構成され、ナレーションもまたその方針によってあくまでも客観的でなものです
死刑の光景も含まれていますが、感情に訴えかけるようなものは一切排除されています
裁判記録も弁護団の主張の鋭さも大きく取り扱われています
もし監督の意志があるとしたなら、なぜあのような日本人だけで300万人、連合国の犠牲者はその10倍に及ぶ犠牲者をだす戦争が起きたのか?
誰が起こしたのか?
誰に責任があるのか?
素直に知りたい、それが監督の意志です
右翼的な視点でも、左翼的な視点でも無く、政治的な思惑も一切無く作られています
一次資料を丹念に洗い、本当のところはどうなのか
それを誰からの影響を受けずに、自分の頭で考えたい
それだけのものです
だから私達観客もまた、あの悲惨な戦争についての原因と責任について自らの頭で、教条的にこうだと決めつけるのではなく、時系列にそって1928年から説き起こされる破滅への道を裁判記録と、当時のニュース映像とともに考察する事ができるのです
だから右からも左からも攻撃される映画であるかも知れません
政治的な洗脳ツールとして利用出来ないからでしょう
だからこそ私達観客は、逆に洗脳を解く機会になる4時間半になると思います
今年は2022年
日本が占領を解かれ再独立して、ちょうど70年の節目の年になります
サンフランシスコ平和条約が発効したのは、1952年4月28日のこと
今年のその主権回復の日は何か式典があるのかは寡聞して知りません
2013年には、当時の天皇皇后両陛下御臨席で式典がなされたとの記録があります
しかし、この70年間本当に日本は主権を回復していたのかどうか?
ふと、そんなことまで考えてしまいます
東京裁判で本当に裁かれていたのは、日本国民全員ではなかったか?
その判決は結果的に無期懲役であったのではと考えてしまうのです
そういえば聖書のバビロン補囚も70年でした
すみません、オカルトですね
それでも70年の節目に日本が式典を行えば、キリスト教国の人なら何かを感じるのかも知れません
戦後生まれ、まして平成や令和の生まれの日本人にまで、これからも戦争責任が永久無限にあるなんてことはナンセンスだと思います
真の主権回復の日がいよいよ訪れるのかも知れません
ウクライナで戦争が今日明日にもはじまりそうな雲行きです
欧州だけでなく、台湾も、北朝鮮もきな臭い昨今です
戦争は何故今にも起きそうなのか?
誰に責任があるのか?
21世紀の「東京裁判」は、ウクライナの首都キエフで?
いやモスクワで?
そして北京で?台北で?平壌で?ソウルで?
そのどこかで開かれるのかも知れません
誰も戦争を止められないものなのでしょうか?
昭和天皇の戦争責任とアメリカ人弁護人の奮闘
文春新書『週間文春「シネマチャート」全記録』の邦画部門第三位にランクされており、映画ファンとしては一度は観たいと思っていた。たまたま、名古屋シネマテークの終戦特集で上映されていて、観る機会を得た。
コロナ禍のためか、一挙上映ではなく前編・後編に分けて二日間かけて鑑賞した。前編だと四時間を超える作品なので、高齢の私にはこの方が体への負担が少なくて良かった。
観客は十人くらいか、会場に中学生と思える子供がいて、思わず声をかけてしまった。観たくて来たらしい。おばあさんも一緒だった。その年でこの映画が観たいなんて、まだ日本の若者も捨てたもんじゃないと素直に感じた。
映画の内容については私の歴史認識と一致しており、特段目新しものは無かった。但し、被告弁護人として奮闘するアメリカ人弁護士のことは知らず、感服した。
大東亜戦争は西洋列強諸国からのアジア開放を含んだ部分があるにせよ、大半は日本による侵略戦争と私は考えています。
この映画の陰の主役は昭和天皇で、後半法廷でそのことが公にできないながら、奥歯にものを挟んだようにわれます。意見はいろいろあると思いますが、私は昭和天皇には大東亜戦争への道義的責任があり、敗戦と同時に退位すべきだったとずうょっと考えています。
とにかく、映像によって昭和の歴史がコンパクトに纏められており、良い映画だと思います。
但し、第三位にランクされる映画とは私は思えない。
タイトルなし
どんなドラマよりドラマチック。
圧倒されっぱなしだった。
鮮烈な映像、昭和戦争史がこれでわかると言っても過言ではないと思えた。
日本人被告の弁護に当たる欧米人、異を唱えるパル判事。今まで知らない事があまりにも多すぎた。
念仏のように平和憲法に固執する勢力、今だに存続する覇権主義・・こうした事実を踏まえて見つめ直す必要があるように思えた。
この長さには意味がある
東京裁判のことは殆どわかってなかったが本当に自分は何も知らなかったことがよくわかった。驚いたり感動する箇所もあった。パンフレットを買いざっと読んだだけでショックなこともあった。長時間で心身疲れたので、時間を置いて備忘録として何か書けたら。見てよかった。
4Kデジタルリマスター版の再上映で鑑賞。インターバルを挟んでの4時...
4Kデジタルリマスター版の再上映で鑑賞。インターバルを挟んでの4時間37分は正直長かったけど、2年半に及ぶ極東国際軍事裁判の内容を4時間に収めたということ、またこの裁判の訴因は1928年の満州での爆殺事件まで遡り、それに合わせた映像になっていてそこだけでも観る価値がありました。裁判自体の意義、判決の是非は1度の鑑賞だけでは何も言うことが出来ないのが正直な感想。もう一度観ないとだめだなぁ
【大日本帝國の産声から終焉までを、当時の世界情勢を絡めながら「戦争」の本質、愚かさを訴えかけながら描き出した稀有なドキュメンタリー作品。】
ー映画の題名は「東京裁判」であるが、今作は、大日本帝國が”大東亜共栄圏”という思想に走り、右傾化し、自国第一主義に加速度的に与した結果、徐々に崩壊していく過程を描いている壮大なドキュメンタリーである。-
・ポツダム宣言発令に対し、大日本帝國が右往左往している間に広島、長崎に原子爆弾を落とされ、”無辜”の多くの市民が殺傷され、その子々孫々に影響を与えてしまった部分から始まり、
・日本と三国同盟を組んだ独逸に対する「ニュルンベルク裁判」が描かれる。
-死刑に処されたナチス幹部の死体がそのまま映し出される・・。衝撃である。-
・昭和21年5月3日に開廷した「東京裁判」。
初日、ウエッブ裁判長の被告人達に対する厳しい言葉から始まり
ー彼は、一貫して天皇の戦争責任を追及する姿勢を貫いた。-
大川周平(只、一人の民間のA級戦犯:大東亜共同宣言執筆に関わる)が前列に座っていた東条英機の禿げ頭を叩くシーンなどをはさみ(彼は精神異常として放免されるが、狂言であったと思う。昭和30年で天寿を全うし、著名な書物も残している・・)
”共同謀議”による”平和・人道に対する罪”について、昭和23年11月12日まで、英米法に則り、被告人25人に対して、弁護人を付け、その罪を精緻に問うていく過程を描き出している。
・被告人全員が”無罪”を述べる場面。
ー佐藤慶のナレーションでは、数名が有罪を希望したが、弁護側が苦労して説得したと述べられる・・。-
・根底では昭和天皇の戦争責任は追及しないというアメリカ政府の意向を受け、裁判は進むが、キーナン主席判事及び”大東亜共栄圏”思想により南京事件を始めとした、壊滅的な犠牲を出した国々の出席者からの(当然の)厳しき追及の声。
ーアメリカ政府の昭和天皇の戦争責任問わずの判断の根拠は、巷間では有名である。共産主義の台頭もその一因であろう。-
・詳細を知らなかった「木戸日記」「ハルノート」の意義
・被告人たちに与えられた「個人反証」の際の被告人たちの姿と物言い。
ー特に東条英機の反証は、興味深い。-
・ローガン弁護人の言葉。
-”貴方たちが彼ら被告人の立場であれば、同じことをしなかった確証はないであろう・・。”-
・ナレーターの佐藤慶の重々しい声で述べられる、裁判途中で制定された、”詳細な”「日本国憲法 第9条」
・そして、被告人一人ひとりが個別に呼ばれ、刑の宣告を受ける場面。
絞首刑を言い渡された東条たちの刑の執行が直ぐにされたというナレーション。
<419人が証人として発言し、800回の公判を重ねた東京裁判は、7名が絞首刑、18名は終身禁固刑が言い渡されるのであるが、彼らが法執行されたあとに流されるテロップに虚しさが募った作品。
それにしても、日本がドイツ、朝鮮のように南北に分断されることなく終戦を迎えられたのは奇跡的であるのだなあ、という思いと、
ベトナム戦争の”あの少年の写真”には、人間は愚かしきことを繰り返すのだなあ・・、という苦い思いがこみ上げてくる作品でもある。>
<2019年8月13日 京都シネマにて4Kデジタルリマスター版鑑賞>
<2020年8月25日 別媒体にて再鑑賞>
批判的に、観るべき
満席でした。貴重な映像の持つインパクトは圧巻で、とても見応えがあります。従軍記者って戦果の報道だけじゃなく、記録する役割があるのだなと実感。当時の日本が置かれた状況を東京裁判の進行に沿って追う4時間半の大作。戦後の裁判の進行と、戦中の国の歩みと2つの時間軸がコロコロ入れ替わるので、頭の切り替えが要ります。
構成は素晴らしい。しかし昔の人が皇族方を呼び捨てにするシーンは当時のこととしても、ナレーションが天皇陛下を天皇と呼び捨てにしたり、捕虜虐待の疑いをかけられた軍人を「残虐な人間性である」(正確なセリフは忘れました)と言い切るのはいただけない。その「前提として、戦犯は悪いことをした」式の決め付けは、戦意高揚の宣伝と同じ“プロパガンダ”ではないでしょうか。
せっかくいい映画なのに、ナレーションの解説部分は分かりやすいのに。場面場面をクリティカルに観賞することをおすすめします。
戦争の恐ろしさを正確に伝えようとする監督の執念が伝わってきた。ドキ...
戦争の恐ろしさを正確に伝えようとする監督の執念が伝わってきた。ドキュメンタリー映画故、戦犯として裁かれたA級戦犯達の生々しさが伝わってくるかと思っていたがむしろその逆で人間味は感じられない。一般国民のことなど意識になく罪の重さを感じていないかのように見えた事が空恐ろしかった。
・国宝級の映像 ・東京裁判の意義を考えるということ自体に気づかされ...
・国宝級の映像
・東京裁判の意義を考えるということ自体に気づかされた。屁理屈じゃない弁護人の指摘は目からウロコ
・被告人数=被告人席数って本当にそうなら怖い
・この流れからの新憲法の条文は心にしみた
・何をもって裁くのか、判決直前にそこに立ち戻るとは
ただの裁判記録にあらず
ただの裁判記録にあらず、きちんと劇中で、戦争に至った経緯、諸外国の動向、適時適切な解説が付され、貴重な昭和史の記録映像となっている。
これをみるに、軍部が憲法に記した統帥権の拡大解釈をすることで戦争に一気に突入していったことがわかる。
今、憲法9条が拡大解釈され、改憲が議論されるにいたり歴史は繰り返すな思わざるを得ない。
4時間半かけてでも観なくちゃいけない映画
まったく飽きさせられず、画面に釘付けでした!
4Kリマスターのおかげもあって、終戦直後の日本人や各国の人たちの表情がとてもリアルに感じられ、
新作映画を観ているような感覚。
内容の感想は、「今すべての日本人が観るべき!」という一言に尽きます。
たぶん、色々な政治信条を持っている人が、この映画を自分の主張に近づけて読み取るんだろうと思うけど、
どっちにしてもこの映画が伝えている事実をみんなが知った上で、議論するべきだと痛感しました。
それから、ナレーションの声が懐かしい感じで凄くよかった!
俳優の佐藤慶だったんですね。
教科書の後ろの方
「戦争はどうして起きたのか、なぜ避けられなかったのか」
3学期の終わり頃にサラサラ〜っと教科書読むだけで終わらせていた部分を映像で観ることが出来た。
日本人であれば、年に何度か戦争について考えさせられるタイミングがあり、その都度最初に書いた疑問が頭をよぎる。
断片的に知っている事柄もあったが、それらがどのように関係してどう言う流れになって行ったのかこの映画で少しだけ整理が出来た。もちろん、全てがクリアになるわけでは当然ないのだけれど、これまで単なる悪人というイメージだった東條英機をひとりの人間として捉える事が出来たり、無実を主張する判事の存在があったり、新たな発見がいくつもあった。
戦争はどうして起きたのか、なぜ避けられなかったのか。教科書読ませるだけの授業がまだ続いているなら、若い人たちにこの映画を観せてあげたい。
そして戦争はまだ終わっていない。
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