劇場公開日 2019年8月3日

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「【大日本帝國の産声から終焉までを、当時の世界情勢を絡めながら「戦争」の本質、愚かさを訴えかけながら描き出した稀有なドキュメンタリー作品。】」東京裁判 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

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5.0【大日本帝國の産声から終焉までを、当時の世界情勢を絡めながら「戦争」の本質、愚かさを訴えかけながら描き出した稀有なドキュメンタリー作品。】

NOBUさん
2020年8月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

悲しい

知的

難しい

ー映画の題名は「東京裁判」であるが、今作は、大日本帝國が”大東亜共栄圏”という思想に走り、右傾化し、自国第一主義に加速度的に与した結果、徐々に崩壊していく過程を描いている壮大なドキュメンタリーである。-

・ポツダム宣言発令に対し、大日本帝國が右往左往している間に広島、長崎に原子爆弾を落とされ、”無辜”の多くの市民が殺傷され、その子々孫々に影響を与えてしまった部分から始まり、

・日本と三国同盟を組んだ独逸に対する「ニュルンベルク裁判」が描かれる。
-死刑に処されたナチス幹部の死体がそのまま映し出される・・。衝撃である。-

・昭和21年5月3日に開廷した「東京裁判」。
 初日、ウエッブ裁判長の被告人達に対する厳しい言葉から始まり
ー彼は、一貫して天皇の戦争責任を追及する姿勢を貫いた。-

 大川周平(只、一人の民間のA級戦犯:大東亜共同宣言執筆に関わる)が前列に座っていた東条英機の禿げ頭を叩くシーンなどをはさみ(彼は精神異常として放免されるが、狂言であったと思う。昭和30年で天寿を全うし、著名な書物も残している・・)

 ”共同謀議”による”平和・人道に対する罪”について、昭和23年11月12日まで、英米法に則り、被告人25人に対して、弁護人を付け、その罪を精緻に問うていく過程を描き出している。

・被告人全員が”無罪”を述べる場面。
ー佐藤慶のナレーションでは、数名が有罪を希望したが、弁護側が苦労して説得したと述べられる・・。-

・根底では昭和天皇の戦争責任は追及しないというアメリカ政府の意向を受け、裁判は進むが、キーナン主席判事及び”大東亜共栄圏”思想により南京事件を始めとした、壊滅的な犠牲を出した国々の出席者からの(当然の)厳しき追及の声。
ーアメリカ政府の昭和天皇の戦争責任問わずの判断の根拠は、巷間では有名である。共産主義の台頭もその一因であろう。-

・詳細を知らなかった「木戸日記」「ハルノート」の意義

・被告人たちに与えられた「個人反証」の際の被告人たちの姿と物言い。
ー特に東条英機の反証は、興味深い。-

・ローガン弁護人の言葉。
-”貴方たちが彼ら被告人の立場であれば、同じことをしなかった確証はないであろう・・。”-

・ナレーターの佐藤慶の重々しい声で述べられる、裁判途中で制定された、”詳細な”「日本国憲法 第9条」

・そして、被告人一人ひとりが個別に呼ばれ、刑の宣告を受ける場面。
絞首刑を言い渡された東条たちの刑の執行が直ぐにされたというナレーション。

<419人が証人として発言し、800回の公判を重ねた東京裁判は、7名が絞首刑、18名は終身禁固刑が言い渡されるのであるが、彼らが法執行されたあとに流されるテロップに虚しさが募った作品。
 それにしても、日本がドイツ、朝鮮のように南北に分断されることなく終戦を迎えられたのは奇跡的であるのだなあ、という思いと、
 ベトナム戦争の”あの少年の写真”には、人間は愚かしきことを繰り返すのだなあ・・、という苦い思いがこみ上げてくる作品でもある。>

<2019年8月13日 京都シネマにて4Kデジタルリマスター版鑑賞>

<2020年8月25日 別媒体にて再鑑賞>

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NOBU
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