忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962)

劇場公開日:

解説

「如何なる星の下に」の八住利雄のオリジナル・シナリオを、「どぶろくの辰(1962)」の稲垣浩が監督。撮影もコンビの山田一夫。東宝創立30周年記念映画、昭和37年度芸術祭参加作品。

1962年製作/207分/日本
原題または英題:Chushingura-"Forty-Seven Ronin"
配給:東宝
劇場公開日:1962年11月3日

ストーリー

◇花の巻--元禄十四年春三月、年々の慣例として勅使饗応の役を申し渡された播州赤穂の城主浅野内匠頭は、指南役吉良上野介から礼儀作法について教えをこうことになった。が、上野介は意味もなく内匠頭を嘲笑した。饗応の儀もあと一日という御勅答御儀の日であった。それまで抑えに抑えていた正義の剣は、殿中松の廊下で振りおろされた。内匠頭は即日切腹。早打駕篭は嵐をついて赤穂へ。赤穂城内では、大石内蔵助を中心に、城と共に討ち死にするか、城を明け渡すか議論が続いた。内蔵助は熟考の末、城を明け渡す断を下し、人数六十余名、誓紙血判をもって従った。山科の閑居に移った内蔵助は、廓遊びに明け暮れた。一方吉良家では用心棒を集めていた。廓遊びに耽る内蔵助は、妻りくを離縁した。母を見送る主税の顔にも、内蔵助の顔にも一筋の涙が光った。 ◇雪の巻--吉良上野介は、本所に新居を構えた。名を変え、職を変え江戸に住みついた赤穂浪人たちは、成就早かれと待機していた。俵星玄蕃が吉良家の用心棒になったという噂に堀部安兵衛は、酩酊した玄蕃を襲った。そしてからから笑う玄蕃にその本心を知った。お茶会の当日、赤穂浪人はそば屋の二階に集合した。二百名を数えた人数も今は数十名しかいない。深々と降り続いた雪は、深夜を真白に染めて吉良邸への道を照していた。総勢四十六名は死装束に身を固めて、表門、裏門から討ち入った。内蔵助の槍先には、この日を待たず武士の義に散った萱野三平の名札がしっかり結びつけられていた。門前には赤穂浪人遺言状と書かれた遺書が雪の中に立てられてあった。槍を片手に駈けつけた俵星玄蕃は、浪士の本懐を祈りながら、寄せ手を一歩も通さじと、宝蔵院流の槍をかまえた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
八住利雄
製作
藤本真澄
田中友幸
稲垣浩
撮影
山田一夫
美術監督
伊藤熹朔
美術
植田寛
音楽
伊福部昭
録音
西川善男
整音
下永尚
照明
小島正七
編集
岩下広一
製作担当者
川上勝太郎
B班監督
川西正純
助監督
丸輝夫
高瀬昌弘
スチル
吉崎松雄
合成
泉実
殺陣
久世龍
振付
猿若清方
全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

3.0さすが東宝オールスター

2022年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

歌舞伎、演劇界からも加わっているが、東宝のスターが総登場、まさしく綺羅星の如くだ。
浅野内匠頭が加山雄三、大石内蔵助が初代松本白鸚、りくが原節子、瑤泉院が司葉子、吉良上野介が市川中車など、枚挙がない。
監督は稲垣浩で手堅い演出だ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いやよセブン