「生きることに疲れた時、思い出す映画です。」地球交響曲 ガイアシンフォニー 第二番 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
生きることに疲れた時、思い出す映画です。
この手の映画の、監督の熱烈なコンセプトを読むと、自主映画で拡がったなんてきくと、「宗教的啓蒙映画?」とバリアをはりたくなりますが、…「啓蒙的映画」かもしれないけど…、1つの熱烈な思いはあるけど…、ぜひ1度覘いてみてください。様々な世界が拡がっています。
皆勝手なことをおっしゃっています。
キリスト教的宗教心に裏付けられた地道な活動を繰り広がれている佐藤初女女史、
14世ダライ・ラマ法王(この時点でまったく別の宗教者が出てくる)、
イルカと交信する『グランブルー』の海洋冒険家ジャック・マイヨール氏、
天文学者のフランク・ドレイク氏
の話がオムニバス形式で綴られます。人種も宗教も場所も専門もバラバラ。
実証できないことを「科学的じゃない」なんて言うけれど、科学者のドレイク氏は本気でET探しているし、マイヨール氏はイルカとの交信しているし、ダライラマ法王はこの映画の時点のご時世に「世界平和」を信じているし…なんて荒唐無稽なことを言っていると一笑してしまえばそれだけのことなんですが、彼らの話をきいていると夢を語れなくなっている自分に気づかされて愕然とする。
そんな疲れた自分に染みわたるのが、初女女史の活動。アベマリアの音楽。初女女史のイスキアに自分も行ったような気になり、夢を観る力を取り戻せました。疲れた自分に気がつくと、初女女史の真似をしてみたりして(笑)。
残念ながらマイヨール氏は自死されてしまったけど、イスキア訪問していたら…なんて思ってしまいます。
違うか。久しぶりにパンフレットを読んだら、マイヨール氏の言葉として「呼吸というへその緒が切れたとき、死を迎え、新しい次元に生まれ出るのです。魂の世界で、大宇宙の母の子宮に戻るのです」がありました。新しい次元に生まれ出られたのでしょうか。
とはいえ、”今””ここで”生きる私たち。
混迷している今だからこそ、彼らの言葉が未来への光を示すような気がします。
食わず嫌いしないで見てください。