探偵物語(1983)のレビュー・感想・評価
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83年かぁ
83年角川。薬師丸ひろ子主演。
角川が作ったアイドル映画なのだが、そこに納まりきらぬ魅力がある。同時上映は「時をかける少女」でこれは中々のコンテンツ。メディアミックスも絶好調で主題歌もヒット。プロデューサーとしての才は間違いなくあったなあ春樹サン。
して内容は、原作赤川次郎なので濃い内容があるわけもなく、彼女をどう魅力的に見せるかが全て。アク抜きしたような松田優作がお相手だが悪くない。優作主義者は「映画側にフィットする術も身に着けた」と評価した(に違いない)
80年代というダサさも時が経つと歴史的史観で見れるし。JDルックスのひろ子は貴重だ(ちょっと微笑ましい)
ラストシーン(とその前の長回し)のために全てあるともいえる物語でした。
80年代映画の黄金カルテット
BSで放映されていたのでかなり久しぶりに鑑賞。
角川映画制作・赤川次郎さん原作・鎌田敏夫さん脚本・薬師丸ひろ子さん主演と80年代邦画の黄金カルテット映画です。
今観るとそこまで面白いとは感じませんでしたが、それだけ現代の邦画のクオリティがあがっているということでしょうか。この映画ってサスペンス映画だったように記憶していましたが、実際はほぼ恋愛映画でしたね。
35年ぶりの見返し
当時中学生だった私は、ややオマセさんで子供同士で
映画館に行く癖がすでについていた。そしてこの作品も映画館で観た。薬師丸ひろ子さんと松田優作さんの共演はすごく魅力的でドキドキワクワクしながら阪神電車に乗り大阪梅田まで足を運び観た。先日テレビドラマで斎藤工さんと二階堂ふみさんの探偵物語を見たら、無性に見返したくなり久々に見ることにした。ツタヤさんにあるかどうか不安だったが取り寄せすることもなく陳列されてあったことにさえ、喜びを感じた。DVDを回し始めると直ぐに作品が始まった。私は映画が好きだ。好みの問題もあると思うが私の好きな作品は台詞がある映画、カメラが生きてる映画、音楽が音が胸に響いてくる映画、役者さんが生きてる映画である。監督・根岸吉太郎 脚本・鎌田敏夫 音楽・加藤和彦撮影・仙元誠三 編集・鈴木晄 本当に久しぶりに見直して思った。映画って素晴らしいなぁ〜若い中学生だった時の私はこの作品をどう見たのかは、覚えてない。現代ではアクションと呼べる感じではないかもしれないが、最初にアクションから始まる。ここが素晴らしい、どのカットカットも大好き。はじまるのだ、そこに役者さんの動きがあり役者さんの魂を感じる。
私はこの作品を見て感じれることが幸せだと思ってる。本当に素晴らしい作品。感謝です。ありがとうございます。
●薬師丸ひろ子。
そうだよね。TVシリーズとは違うよね。優作さんの映画ではなく、薬師丸ひろ子の映画だよね。「親にもぶたれたことないのに!」ってのは、ガンダムだよね。昭和の記憶が錯綜する。
ストーリーは、お嬢様が背伸びして、事件に巻き込まれて・・と可もなく不可もなく。しかし。薬師丸ひろ子が素晴らしい。全開だ。なんだろな。素人なのか演技なのかわからないリアルさ、思い切りのよさ。路線はまったく違うけど、原節子のギリギリ感に通ずるというか。
当時はまったく気付かなかったけどね。
アイドル的な人の映画は、生きのよさが命だと思った。
薬師丸さんがすごい。超可愛いし、演技うまいし、歌もうまい。
何よりもスターオーラがすごい。北斗の拳のラオウ並です。
他のベテランの女優さんの若い頃の映画見ると、皆、若くてきれいだけれど、薬師丸さんの場合は、異次元のレベル、パラレルワールドの住人です。今もきれいだけれど、別の人物みたいです。
アメリカの父の元に行くことになった、お嬢様女子大生の新井直美(薬師丸さん)は、あこがれの先輩、永井に海に誘われる。
ホテルに入った二人の部屋に、叔父と名のる探偵、辻山秀一(松田優作さん)が来て、先輩を家に帰してしまう。
辻山は直美をガードするために雇われていたのだ。
対立する二人。
直美は、先輩との関係を戻そうとするが不調、辻山に手伝ってもらううちに、二人の距離は近づいていく。
そんな中、辻山の元妻、幸子が殺人事件に巻き込まれる。
ヤクザの岡崎組の跡取りを殺したと疑われ、追われていると、辻山のところに逃げ込んでくる。
協力を申し出る直美、二人はヤクザに追われながら、真犯人を探すことになる。
赤川さんの原作だから、軽いサスペンスタッチの恋愛映画なのだけれど、結構エロいシーンも入っているし、残酷なシーンも入っている。
それでいて、「ローマの休日」的な雰囲気もあるし、いい感じになっている。
それ以上にいいのは、今はほとんどないけど、さえないオッサンとアイドル的な女性の恋愛映画になっていること。
今は少女漫画原作の、スーパーイケメンと、さえない少女の恋愛映画ばかりだけれど、こういう映画もあっていいというか、こっちの方が、個人的には好き。
それに売れっ子の女性アイドルは、スーパーイケメンとの恋愛映画、あるいはラブコメ映画は、ファンが黙っておらず、できないから実際には見ることができない。
それだったら、盛りを過ぎてから女優に転身して撮るのではなく、一番生きのいい時に、このパターンで、多少本格的なアイドル映画やってくれたら、面白いと思う。
AKBの渡辺麻友さんみたいな人の主演で、本作みたいな映画見たいと思うのは、私だけではないと思う。
今見ると逆に新鮮に見える
総合:65点
ストーリー: 55
キャスト: 80
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 75
あまり質が高いとはいえない物語展開だが、松田優作は相変わらずのぶっきらぼうな存在感を醸し出しているし薬師丸ひろ子は初々しく新鮮。その二人の登場人物の演技のかけあいが見所である。彼らが巻き込まれた殺人事件や犯人のことは置いといて、この二人の関係についての話は定石どおりのすごいベタベタな展開であり、だから見ていても素直に彼らの行動や心理がわかりやすいのもよい。
服装なども含めて時代を感じる映像なのだが、逆に今となってはそれすらも新鮮に見える。
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