太陽への脱出
劇場公開日:1963年4月28日
解説
「何か面白いことないか」の山田信夫と「波止場の賭博師」の山崎巌が共同で脚本を執筆、「花と竜(1962)」の舛田利雄が監督したアクションもの。撮影は「泥だらけの純情(1963)」の山崎善弘。
1963年製作/110分/日本
原題または英題:Escape into Terror
配給:日活
劇場公開日:1963年4月28日
ストーリー
社会部記者佐伯は、動乱の東南アジアに日本製武器が流れているという黒い噂を調査するため、現地バンコックへとんだ。そこでまず、一年前に失踪したという貝塚製作所の社員杉浦と速水の行方をつきとめ、思いもよらぬ武器密輸の舞台裏を聞くことが出来た。貝塚は秘かに武器を作ってバンコック駐在の速水、杉浦の手を経て南北ベトナムに捌いていたが、当局の追及が迫って地下に潜り、発覚を恐れて二人を祖国から抹殺、帰国出来ないよう暗殺者に監視させているというのだ。速水は相変らず拳銃を身につけて危険な“死の商人”を続けていたが、杉浦は絶望からひどいアル中になっていた。その夜、佐伯の説得によって杉浦は帰国を決心するが、速水は黙って去った。速水の激しい孤独感を慰めてくれるのは、現地妻愛蓮のひたむきな愛情だった。翌日、杉浦は速水が危惧したとおり暗殺者に殺された。その無残な死体を見た瞬間から、速水は日本へ帰って武器製造を止めてやると決心した。彼の決心を感付いていち早く殺し屋が現われたが、愛蓮の死を賭けた働きに助けられ、速水はジェット機に乗込んだ。羽田に着いた速水は、武器製造の中止を要請するつもりで貝塚のホテルへ向った。だが、銀座の雑踏で、突然一人の男が速水の胸を刺した。その夜遅く、貝塚製作所の退避ブザーを押し、ダイナマイトを仕掛けはじめたのは、胸の傷口をおさえた速水だった。駆けつけた暗殺団が射ちまくったが、速水はマシンガンで応戦しながらマイトを仕掛けつづけた。蜂の巣になった速水は最後の力をふりしぼってスイッチを押した。一瞬、閃光と轟音が炸裂し工場は木ッ葉微塵に吹っ飛んだ。