大誘拐 RAINBOW KIDSのレビュー・感想・評価
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弱点も長所にしてみせるベテラン監督の剛腕を見た
誘拐された地主のおばあさんが、誘拐グループを指揮して巨額の身代金を奪おうするコメディであり、それが岡本喜八がこだわり続けた反戦、反権力へと繋がっていく力技は胸がやはりすくような痛快さがある。
改めて見て感じたことは、この時代の若手俳優の下手さ(特に風間トオル)。北林谷栄や緒形拳など、とにかく盤石の俳優陣が集まっているのだが、若手だけはいささか頼りない。しかし演技が下手であってもキャラの人柄みたいなものがちゃんと表現されていれば、観客は素直に応援できるのだ。役者の頼りなさとキャラの頼りなさが絶妙にシンクロしているのも、不思議な説得力に繋がっている
そのときそのときの座組や予算といった諸条件をプラスに転じさせるテクニックと自信が監督にあれば、どんな弱点だって長所になりうることを証明している一本だと思う。
2024年の岡本喜八生誕百周年の一環で、またフィルムで観ることができたことも本当にありがたかった。
大物とはこう言う事さ!!
時々無性に観たくなる本作!サブスク時代万歳ですわ!
和歌山の山林の大地主のお婆さんが誘拐されて
その身代金の要求額がなんと100億円!!
1991年公開の本作だけど100億円は流石にインパクト大!!
誘拐事件と言っても全編ほぼコメディーで観ていて疲れないし
なんと言っても極悪人が出て来ないのは心に優しい!
この映画における極悪人は「国家」ってか〜。
こういう過去の名作でなかなか劇場公開の難しい作品を
昨今のサブスクで観られるのは本当に有難い!
気楽な娯楽作品を観たい時は是非是非お勧めです!!
で、月に8回ほど映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては
いつ観てみても面白〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!
まあ、時代背景とかを言いだすと今の感覚では
ちょっと無理がありますが
そんな事どうだって良くなるストーリーの面白さと役者陣の豪華さったら!!
和歌山県警なのに途中から東京七曲署チックになっちゃう豪華さ(笑)
戦争を経験し、その悲惨さや非道さが骨の髄まで染み込んだ世代が
高齢ながらもまだ世界を動かしていた時代。
誘拐されたお婆様がもう一筋縄では行かない本当の大物!!
そうね、細田守監督の「サマーウォーズ」のお婆様みたいな存在。
ラストに心に残る深い深い反戦の思い。
緒形拳も風間トオルも樹木希林も若い!!
脂がノリに乗ってます。
是非お正月休みにでも気楽にご覧ください。
ニュージャックスイング
おばあちゃん子なので
日本一のおばあちゃん女優のバトンが受け渡しされた映画です
大誘拐 RAINBOW KIDS
1991年公開
岡本喜八監督には名作傑作が多数あります
本作は、それらに必ず含まれる傑作です
岡本喜八監督ファンなら絶対に観ていなければなりません
小気味良いテンポのカット割り
適度な笑いも挿入されます
お話は、タイトル通り誘拐犯罪もの
ただし、誘拐されるのは子供ではなく、老女というのがちょっと違うところです
しかも、その老女が頭脳明晰、人間性も大きいのです
いつ間にか誘拐犯を従えてしまい
誘拐された側が誘拐の主犯となって、警察を翻弄してしまうのです闇バイトやらに食い物にされる21世紀の老女とは真逆なんですから、痛快そのものです
主演は北林谷栄
日本映画の老け役のレジェンド、まだ若い30代から老女役を演じてきた人です
名老女女優の飯田蝶子さんは実年齢そのまんまでの演技でしたが、この方はまだまだ若いのに、完璧に老女にしか見えない演技をなされてきた、本当の日本一のおばあちゃん女優です
出演作品はそれこそ無数です
本作でも、まだ60台だったのではないのかと思い確かめてみたら、役とおなじ82歳の実年齢でした
彼女の出演なくしては本作は成功しなかったでしょう
否、成立すらしなかったと思います
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得されるのは当然です
98歳、2010年までご存命だったそうです
本作には樹木希林さんも元女中役として出演されています
本作出演時48歳です
彼女もまた、実年齢が若いうちからおばあちゃん女優として活躍されてきたのはご存じの通り
つまり、本作は日本一のおばあちゃん女優のバトンが受け渡しされた映画だったのです
その意味でも大変重要な作品でもありました
樹木希林さんがお亡くなりになって、早いものでもう7年、75歳でした
日本一のおばあちゃん女優のバトンの受け渡しは残念なことになされていないように思います
願わくば新しい日本一のおばあちゃん女優がいまからでも彗星のごとく現れることを望みます
蛇足
おばあちゃんは、和歌山の山林王という設定
ちょっと思い出したのが和歌山のドンファン事件
確か去年結局美人妻は無罪判決でした
殺されたのは山林王ではなかったそうですが、紀伊田辺市というのは、本作の龍神村から海に下ったところで同じところでした
パーフェクトケアという洋画を最近観ました
悪徳介護ビジネスの女性が資産家の老女をくいものにするお話でした
本作のおばあちゃんとその悪女との対決の映画観てみたいと思いました
いい勝負かも?
まるで、プレデターvs エイリアンですね
感動。
びっくりしました…これはすごい。ファンタジーだけど、すごいものを見てしまった。こんな映画を今の時代は作れないだろうな。老婆が主人公でこんなに魅せられる映画は初めて。北林谷栄、この時、御歳80。ぐうの音も出ない。日本人のための映画って感じ。
【”私のお山・・。”今作は誘拐された老婆が、誘拐した根は善良な若者3人や、警察、そして”お国”まで手玉に取る痛快なる反権力ヒューマンコメディである。】
■紀州の山林王で82歳の大富豪・柳川とし子(北林谷栄)が、虹の童子(レインボー・キッズ)と名乗る若者3人組に誘拐され、身代金5000万を要求される。
すると、老婆はその額を聞いて激昂し、自ら身代金を100億円にするよう犯人に逆要求する。
その老婆を自らの恩人と慕う鬼の県警本部長、井狩大五郎(緒形拳)は、そんな実情も知らずに捜査を開始する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・実に小気味よい、反権力誘拐コメディ映画である。
・老婆は、若者三人組を手玉に取りながら、実は10キロも夏痩せした自分の体重を見て、自分の最期を感じ、一芝居打ったのである。
そして、老婆が、夏場になると夏痩せする意味合いも、じっとスクリーンを見ていればよく分かるのである。
・自分が死ぬと子供達を戦争で死なせた”お国”に大金を取られるために、身代金を100億円に上げ、遺産相続で国に取られるお金を減額し、更に若者三人組を更生させ、頼りない子供、孫たちの結束も高める一石三鳥の計画は、ナカナカ見事である。
この老婆の計算が、直ぐに分かった貴方もナカナカである。
<今作は、誘拐された老婆が、誘拐した根は善良な若者3人や、警察、そして”お国”まで手玉に取る痛快なる反権力のヒューマンコメディなのである。>
「それはおかしいのでは」と突っ込もうと思ったら
名監督・岡本喜八も、私には合わないのかも
誘拐された大地主の老女が、誘拐犯を手玉にとって警察を翻弄する物語。
岡本喜八が脚本・監督を務めるコメディタッチのサスペンス。
主役の北林谷栄を始め、緒形拳、竜雷太など、脇役も実力派が揃いました。ただ、映画としては、正直面白くありません。
コメディとしては突き抜けておらず、笑えません。
サスペンスとしては、現実的でなさ過ぎて面白みも緊迫感を感じません。
岡本監督作品なら「EAST MEETS WEST」もそうでしたが、コメディの部分が私とは合わないのかもしれません。
私的評価は厳しめです。
獅子の風格と狐の抜け目なさとパンダの親しさ‼️
この作品はわが敬愛する岡本喜八監督の愛すべき犯罪映画の傑作‼️健次、正義、平太からなる三人の若者に誘拐された大富豪のおばあちゃんが、いつの間にか誘拐犯のリーダーとなり、家族に100億円の身代金を要求。おばあちゃんを恩人と慕う警部率いる警察と頭脳戦を繰り広げる・・・。もうホントに全編がおばあちゃん役、北林谷榮さんの天真爛漫さ、そして何よりも優しさとほのぼのとした空気感に満ち溢れている‼️誘拐犯が使っている旧アジトや車を見抜いて犯人たちを仰天させたり、犯人グループのチーム名「虹の童子」を命名したり、身代金の少なさに激怒したり、家族とのテレビ対面をセッティングしたり、ヘリによる身代金のコースを考察したりする‼️そんな北林谷榮さんの名演を受けての岡本喜八監督の作劇もホントに神様レベル‼️元女中くーちゃん役樹木希林さんの怪人ぶり、そのくーちゃんの女友達と正義が親しくなったり、三人組の犯人がおばあちゃんにいつの間にかてなづけられていたり、おばあちゃんの策略に翻弄される緒形拳さんの警部のユーモラスな持ち味、北林さんと緒方さんの対面を手持ちカメラで捉えたラストは二人の名演もあってヒジョーに見ごたえがあります‼️細かいカット割りで、ハリウッドの娯楽大作並みのテンポの良さを生み出す岡本喜八監督の演出‼️黒澤映画や市川崑さんの映画に匹敵する‼️天本英世さんをはじめとする往年の岡本喜八映画の常連さん達の活躍‼️涙出てきます‼️黒澤明監督の「用心棒」や岡本喜八監督の「独立愚連隊」などの軽快な音楽の印象が強い佐藤優さんの情感豊かな作曲‼️素晴らしいです‼️そしてこの素晴らしい犯罪コメディの根底に流れているのは、岡本喜八監督ならではの反骨のメッセージ‼️これまでも「江分利満氏の優雅な生活」や「肉弾」などの名作で、戦中派の心情を巧みに描いてきた岡本喜八監督だけに今回も、おばあちゃんは戦争で3人の子供を失っており、それなのにお国は自分に何をしてくれたのだろうか?というテーマを掲げていて心に沁みる‼️この作品はおばあちゃんが、三人の誘拐犯の力を借りて仕掛ける、お国への壮大なしっぺ返しなのです‼️しかし岡本喜八監督の凄いところは、悪い言葉で言えば復讐劇となってしまうところを、おばあちゃんのメルヘンとして描き、観る者全てに笑いと悲しみ、問題提起、そして明日を生きる希望を与えてくれる事‼️ホントに必見の名作‼️一食くらいメシ抜いてでも観ましょう‼️
凝った数字と、清々しい結末
誘拐された大富豪の女性の落ち着きぶりがおもしろい。 100億円の現...
老いては子〈を〉従え
懐かしの邦画。
最新のSFよりもワクワク度は高い。
夢物語のFuture Storyなんかよりも、実は世界は過去を覗くほうが幾倍も面白いのだということを教えてくれる。
誘拐映画といえば「ハイネケン」を観たことがあるのだが、いかんせん犯人が弱すぎて魅力欠如。
誘拐されたハイネケン氏本人も存在感を描き切れておらず、人物像がお粗末でつまらなかったので、今回はこれ、岡本喜八の「大誘拐」をチョイス。
紀州の大金持ちのおばあさん相手だ。
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世の老人たちは快哉を叫ぶのではないだろうか
《オレオレ詐欺に引っかかったふりをして親不孝な息子・娘に金を遺さずに犯人に「わざと」お金をくれてやる老母老父》は、世の中には必ず一定数存在するはずなのだ。
僕はそう見ている。
警察や当の息子から叱責され罵倒されてもペロッと舌を出す。
「虎の子のタンス預金を子供や気の合わない嫁なんかに渡すよりも見ず知らずの誰かに盗られてしまったほうがなんぼかスーっとするワ」と考える年寄り。絶対にこれ、いるはずなんですよ(笑)
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ところがこの映画、
身代金の準備で右往左往する息子たち娘たちを翻弄する前段の愉快さが、その終盤=事件の結末では静かに(こちらの予想を裏切って)ストーリーの方向を変える。
この映画はただの喜劇ではなかった
座敷の鴨居にかかる白黒写真に注がれる老人の眼差しから、これは上っ面の犯罪コメディなどではなかったのだと知り、僕はハッとなった
アイイチロウ・・
シズエ・・
サダヨシ・・。
お国の起こした戦争のおかげで肉親3名を亡くした刀自(とじ=老婦人)の元に、ある日若者が3人訪ねてくる。
「えっ?もしや!」と思い、DVDを巻き戻してみるとやはりそれは「8月15日」のことだった。
遺影が映る。何度か映る。
子らを奪った戦争。戦争を起こしたお国への静かなる怒りを込めて、間もなく人生を終えようとしていたひとりの女の、
これは消えない熾き火の反逆だったのですね。
あの世へ持って行けるものと、この世に残していくもの。そして対決すべき相手への怨嗟は年老いても生涯忘れないこと。
それらを見極めて、自らの終活をプロデュースするこの柳川とし子の女の一生を感じた鑑賞でした。
前半は
「老いては子〈を〉従え」とばかりに家長として君臨をし大いに笑わせてくれたが、
国家に対しても彼女は自分自身をば決して明け渡さない気概を持つ。
“人生の主人公” 柳川とし子は あっぱれ、紀州の女豪傑。
孫世代をになう若い犯人たちにかける思いと言葉は本当に温かでした。
そういえば神山繁はじめ四人の子たちもどれほどかとし子に大切に育てられたのでしょう、みんな呆れるほどすなおに育っていましたし。
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岡本喜八は
「日本のいちばん長い日」('67)と
「激動の昭和史 沖縄決戦」('71)を撮った監督。
本作「大誘拐」(1991)でも67歳の岡本は、戦死者の存在とアメリカの原子力空母を登場させていました。監督は本作でも彼のライフワークを貫いていたのですね。
引っ越し最終話 今日の目で見ても十分面白い作品。リメイクやハリウッド資本バージョンも観てみたいです。
とりあえず引っ越し完了です。
重複アカウントを消してしまいたいけれど、IDもパスワードも忘れてるっぽいんですね。
しかも、こちらのアカウントをログアウトすると、再度ログインできるのかどうかも危うくて。
なので、もう一個のアカウントは放置プレイすることにしました。
どんくさいぞ自分。
いやぁ、助演男優さんが一世を風靡したトレンディ俳優の風間トオルさんじゃないですか。
懐かしいなぁ。この華やかなりしバブルの思い出のフラッシュバックだけで☆0.5加算です。
できれば一味が憎めないお人よしではない方がよかったかな。
根っからの悪党という設定で、おばあちゃんとの交流で改心していく様も描けていれば、もっと面白くなったのではないかなと。ド素人目にはそう映りました。
狡猾で飄々としたおばあちゃんの“お芝居”がかなり痛快で面白かったです。
おばあちゃん役の方のお名前を知らず、調べてみると「日本一のおばあちゃん女優」とありました。
北林谷栄さんとおっしゃる方だったのですね。
「日本一のおばあちゃん女優」まさにその通りではないかと思いました。←そんなに映画に詳しくないド素人の目線…( ̄▽ ̄;)
この映画のリメイクやハリウッド資本バージョンも観てみたいです。
(ハリウッドは言い過ぎ?)
今日の目で見ても、十分通用するのではないかと思うのですが。
古き良き昔の日本だなぁ
今日の目で見ても十分面白い作品。リメイクやハリウッド資本バージョンも観てみたいです。
いやぁ、助演男優さんが一世を風靡したトレンディ俳優の風間トオルさんじゃないですか。
懐かしいなぁ。この華やかなりしバブルの思い出のフラッシュバックだけで☆0.5加算です。
できれば一味が憎めないお人よしではない方がよかったかな。
根っからの悪党という設定で、おばあちゃんとの交流で改心していく様も描けていれば、もっと面白くなったのではないかなと。ド素人目にはそう映りました。
狡猾で飄々としたおばあちゃんの“お芝居”がかなり痛快で面白かったです。
おばあちゃん役の方のお名前を知らず、調べてみると「日本一のおばあちゃん女優」とありました。
まさにその通りではないかと思い増した。←そんなに映画に詳しくないド素人の目線んんん…( ̄▽ ̄;)
この映画のリメイクやハリウッド資本バージョンも観てみたいです。
(ハリウッドは言い過ぎ?)
今日の目で見ても、十分通用するのではないかと思うのですが。
色々な意味でも楽しめた
これでいいのだ
全22件中、1~20件目を表示









