大病人のレビュー・感想・評価
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見事だった最後の般若心経の演奏
三國連太郎扮する俳優兼監督向井武平は病床にいて傍らには高瀬春奈扮する愛人神島彩がいたが、彩も癌と診断されていたという内容で撮影が進んでいた。しかし向井監督は本当に癌を患っていた。
昔のブラックコメディだね。 昔だから今と違ってすぐ告知せず胃潰瘍と言ってたからね。でも考えてみれば、本人が自分の病気を知らずに亡くなるなんてのは悲劇だな。最後の般若心経の演奏は見事だったね。
構図が美しい
改めて見ると全部構図が綺麗。別に清順ほど芸術ぽく、わざとらしくもないのが凄い。カメラはあまり動かず、それぞれのシーン絵画を見てるみたいだ。
高瀬春奈ていう女優さんはお葬式といい、愛人のイメージが強い。木村多江にときおり似ている。
「友だちを駅まで送りに行って、電車がなかなかこない」
このシーンいい。
木内みどりの凄く美人な配置でないけどおさまりよく動く感じ、あのカラーが凄い。無茶苦茶よかった。
熊谷真美もそうだがああいう可愛さ競争で立ってない女優はいいなあと見てて思う。
題名で「重い映画」と判るが、笑える所が少しあって良かった
この映画は、封切の時に観た → 今回で2度目だが、やっぱり面白い
宮本信子は、演技が上手 → 不自然な所がない
音楽:ラストダンスが数回流れたが、この映画に合っていて良い
小生の心に響く言葉もあった
ただ、この映画は良い映画ではあるが、
次は、楽しい映画か、元気な映画を観たい・・・・・・・ かな?
【伊丹十三監督、第7作。誰もが避けえぬ”死”をテーマに、現代邦画を牽引する山崎貴に臨死体験シーンを作らせた作品】
”死”と”性”という相反する(が、連関する)重いテーマをコミカル要素をふんだんに盛り込み、エンターテインメント作品として世に出した伊丹監督、後期の作品。
伊丹監督の”性”といえば「お葬式」からの常連、高瀬春奈さんの肉感的な色気は欠かせない。
大病人”武平”を演じた三國連太郎と”そんなことやったら、腹上死しちゃうよ”と思ってしまった場面など、ドキドキしながら観てしまったなあ(赤面)
今作では、現代でも話題になっている”自宅で死を迎えるために”に必要な条件も表している。
1.闘病生活を支える周囲の介護力
2.病人が居住する場所の確保
3.家に往診してくれる医者の存在・・・
これ、2019年の現在でも3条件を満たすのは難しいでしょう・・。
そして、若き山崎貴が描いた臨死体験シーン・・・。(当時はCISシステム ”Composite Image Systems"と呼ばれていた)
年上の方に対して甚だ失礼な物言いかもしれないが ”あれから25年、邦画VFXの先駆者として、頑張ってきたのですね” というのが率直な感想である。(が、今や大御所ですよね。お許し願いたい)
<1993年5月30日 劇場にて鑑賞>
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