大怪獣東京に現わる

劇場公開日:

解説

東京に出現した怪獣の接近に揺れる、福井県の田舎町の住人の騒動を描いた怪獣の出ない怪獣パニック・コメディ。監督は、本作で本篇デビューを飾った宮坂武志。原案・脚本は、「岸和田少年愚連隊 望郷」のNAKA雅MURA。撮影を坂江正明が担当している。主演は「バウンス koGALS」の桃井かおり。

1998年製作/102分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1998年9月26日

あらすじ

ある日、正体不明の大怪獣が東京湾に現れ、首都・東京を壊滅状態に追い込んだ。一方その頃、福井県坂井郡三国町の住民たちは、そのニュースを報じるテレビ番組をどこか他人事のような感覚で見ていた。仲良し奥さんたちや家族と、食料を買い込んだり預金の心配をしたり怪獣について論じたりと大騒ぎの専業主婦・田所君枝。自分史「不死鳥の街に生きて」の完成を目前に控えて、追い込みをかけている老人・大沢彦二郎。遂に裁きの時がきたとばかり、布教活動に熱を入れる新興宗教の信者・桜沢亮子。そして、その勧誘にまんまとひっかかる三浪の受験生・小暮隆。更に、君枝の友人の伸子の娘・千恵子は怪獣騒動にキレた教師・堀に襲われ、東京からやってきたバンド、サマータイムのメンバーは福井見物に乗り出す始末。また、若いカップルの瞬也と朋美は、朋美の妊娠問題で怪獣どころの騒ぎじゃない。しかし、彦二郎の娘・桂子だけは東京にいる恋人の安否を気遣い気が気ではなかった。そんな矢先、怪獣が進路を変え、北上を始めたのである。このままでは福井にやってくる可能性が! 政府の要請でアメリカから送られてきた巨大空母・インディペンデンスも、時を同じくして発生した大地震による津波であえなく転覆してしまい、自国の自衛隊も頼りにならないことに気づいた三国町の人々は、漸く慌てふためく。ブラウン管を通しての恐怖は、もはや今そこにある危機となって三国町の住人に襲いかかってきた。とその時、九州は福岡県に突如亀の形をした第二の怪獣が現れ、ふたつの怪獣は琵琶湖付近で激しく戦い始める。これで一安心。胸を撫で下ろす住人たちであったが、暫くするとふたつの怪獣はそれぞれに行き先を変えて動きだし、しかも第一の怪獣が福井に迫ってきた。焦った住民は敦賀にある原発へ向かった。原発の近くにいれば、近隣の中国や韓国が守ってくれるだろう。だが、その読みは甘かった。東アジア三国が発射したミサイルは、誤って避難した住民たちの上に落ちてしまったのである。その後、ふたつの怪獣はそれぞれに海に消えていった。そして、生き残った三国町の住民は稲藁で作った怪獣を海に流し、その魂を鎮めるのだった。以来、その行事はこの地方の伝統祭事として20世紀に続いている。

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映画レビュー

5.0カルト映画と言われると。

2025年6月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

斬新

当時DVD購入してました。

田口トモロヲさんが発狂する教師役で
モブキャラなのに未だ忘れられない。

いい映画だったんで
私はあの最後感動したんですよ、
怪獣映画としてあの最後の映画作れる人
もういないと思います。
そこがテーマか、と思ったし
妙にリアルと言うか、危機感はないけど
実際怪獣がいたとして
多分非現実感から集団であの最後の行動
する可能性ありそうですよね。

やれなくないでしょうけど
刺激をもとめる今の時代あの最後は
未だ思い出しますね。
怪獣のでない最高の怪獣映画。

5点は私の個人感想で
万人の方に勧めるのは難しい。

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外村

1.0大怪獣東京に現れない

2023年12月26日
PCから投稿

本作は怪獣が現れなければ、東京が舞台でもありません。
作中の冒頭に東京が怪獣に壊滅させられたことがテレビで語られますが、東京の映像や怪獣の映像は特に映されません。

怪獣映画なのに怪獣が出てこないというアイデアは素晴らしいのですが、どうもそれが活かしきれてないです。
本来ならこういう作品は怪獣映画なのに怪獣が出てこないということを活かし低予算で作るのですが、本来は特に低予算という訳でもありません。豪華な役者やロケも行っています。
逆にそれが作品の「怪獣映画なのに怪獣が出てこないという」最大の魅力を殺しています。
特に怪獣が出てこないの活かす作品作りもされていません。
だったら怪獣を出せよと。

この映画を見た後には同じく似たコンセプトで作られた「大怪獣のあとしまつ」を見るといいかもしれません。

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みる

0.5タイトルなし(ネタバレ)

2023年7月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

1.0怪獣が登場しない怪獣映画

2022年10月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

98年の作品
3度目の鑑賞
今回は自宅で所有しているVHSで
監督は『バトル・オブ・ヒロミくん! The High School SAMURAI BOY』の宮坂武志
脚本は『ドラゴンヘッド』『どろろ』『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』のNAKA雅MURA

怪獣が出ない怪獣映画
発想としては面白い
そそる好奇心
でもできた作品の内容はいまいち
『大怪獣のあとしまつ』は監督のファンだからそれなりに楽しめたけどね

東京に出現したトカゲ型大怪獣
なぜか作品の舞台は福井県坂井郡三国町
テレビで報道される怪獣のニュースに反応する三国町の人たち
福岡ではカメ型大型怪獣が出現
2頭は琵琶湖まで移動し対峙する

怪獣映画の一番重要な部分を全てカットしたら当然こうなる
ジュラシックパークだって恐竜が出ないなら駄作だろう
B.LEAGUEの試合中継でゲームは流さず会場で応援している広瀬姉妹ばかり放送していたらテレビの前のブースターはテレビ局に猛抗議は確実

女子高生をレイプするのかと思いきや脱がした制服を着てはしゃぐ変態教師を演じた田口トモロヲが一番印象的

シュール
退屈
欠伸が出る

三国町の主婦・田所君枝に桃井かおり
君枝の夫・田所継男に本田博太郎
君枝の友人・森永伸子に角替和枝
高校の教師・堀道夫に田口トモロヲ
神さま百太郎に竹内力
預言者ノストラババア桜沢涼子に吉行由実
元反原子力発電所活動家の大沢彦次郎に高松英郎

当時9歳の大島優子が子役として最後の方でちょっとだけ出演している

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野川新栄