セーラー服と機関銃のレビュー・感想・評価
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カ・イ・カ・ン では無い…
元々、薬師丸ひろ子の顔は好きじゃないんだけど、この娘が大人気だったなんて…
作品としては、色々と実験的な映像も多く、女の子が主人公の青春映画とは思えない展開。ストーリーは微妙だけど、お笑いウルトラクイズ的なクレーンのシーンや、本物の暴走族と爆走するシーンなど、今じゃ考えられないシーンも多く、これが大衆に受け入れられた時代があったんだ(!?)って感じ(^_^;)
まぁ、とりあえず、今見たら衝撃的なシーンは多いけど、面白い作品では無い気がする…
それにしても、酒井敏也、柄本明、柳沢慎吾、光石研など、当たり前だけどみんな若い( °o°)
アイドルと歌の力と すけべ心
原作未読。
ライトミステリーの代名詞ともいえる赤川氏の作品。
う、う~ん、映画は突っ込みどころ一杯。
軽いタッチで進んでいく描写ではなく、泉には変にエロチックな描写をしながら、周りを演技派で固めて、コメディタッチではなく、結構重々しく撮っているからバランスが悪い。
「完璧版」のDVDを借りたらしい。
監督が思い描く”少女”にやらせたいことをやらせたような映画。
強引な、シーン、シーンを見せればいい、その繋がりなんて関係ないというような展開。
なので、主人公をはじめ登場人物の心情・行動原理を共感して追えない。シーンやカットごとに気持ちを切り替えてみる映画。
なんでこの映画があれほどヒットして、有名で、ファンがいるんだろうと思う。
一つは、そんなぶつ切りの設定の中でも、当時としたら印象に残るシーンがあるからか。
実際にはありえないが、校門でのお出迎え。”お嬢様”とか、”番長もの”でも、いろいろな形で、映画・ドラマ・アニメ・漫画でもあるシーン。しかもの取り合わせがおもしろい。
アイドルのクレーン釣り。無名の新人や落ち目の芸人を売り出すためではない。大切に扱われるはずと思っている観客の予想を裏切っての仕打ち。今でこそ、アクションするスターはいるけれど、このシーンて、アクションではなく罰ゲーム。初見時は、この後の銃撃シーンより記憶に残った。
そして、銃撃シーン。「か・い・か・ん…」。道義心的には突っ込み入れるが、やっぱりスカッとする。しかも、周りの子分たちが、泉を気遣っているさまが、またなんともこそばゆい。
かつ、渡瀬氏、大門氏、柄本氏、北村氏、寺田氏、三國氏ら脇を固める俳優のうまさ。今観てもしびれる。
そんな中にあって薬師丸さんの演技はイマイチ。
演技の質以前に、何してんの?という不可解な行動が多い。人が話しているのにああいうことしながら聴くとはなんだと怒鳴りたい場面とか、ぴょんぴょん飛び跳ねるとか、変な行動も多々あり。監督がやらせているんだろう。
なのに、目が薬師丸さんを追ってしまう。それがスター・アイドルのオ―ラなんだろう。
Wiki等を読むと、赤い口紅、赤いハイヒール…少女が女になる過程の…みたいなことが書かれていた。それって、男が描く、少女であり、女。不愉快になる。性の対象としてしか見ていないんだな。
ロマンポルノ出身の監督と知り納得。
そして、意味不明なラストにかぶって、あの有名な名曲が流れる。
薬師丸さんの伸びやかで鈴のような声と、心地よいサウンドと言ってみたい、言われてみたい胸キュンの歌詞。
この歌だけで、素敵な一本の映画を観た気になる。
歌って偉大だ。
薬師丸ひろ子の記念碑的作品
高校生の時リアルタイムで見た
角川映画って宣伝がすごくて今でいうメディアミックスの走りだったと思う
読んでから見るか見てから読むかって
当時すごい話題になってミーハーで見に行った
正直当時からあほらしい話って感想しかなかった
後の時をかける少女(原田知世)にははまったから角川アイドル映画全否定ではない
薬師丸ひろ子は飛び切りの美人ではないけど不思議な魅力ある子だなとは当時から感じてた
あれから何十年か経って久々BS放送で見た
やはりストーリーは荒唐無稽でばかばかしい限りなのだが映像なんかが今見るとかなり凝ってる
飽きずに最後まで観賞できたのはやはり薬師丸の魅力と渡瀬の名演のおかげかな
面白いか面白くないかと言えばやはりストーリーは面白くないけど薬師丸ひろ子がこの映画で大ブレークしたのは納得できるかな
赤川次郎原作。薬師丸ひろ子の人気を決定的なものとした作品。 女子高...
口紅とハイヒール
佐久間はヤクザの哀しさを泣く。雨が降って遂には土砂降り。組長ひろ子はその中で体操競技?佐久間の台詞をおうむ返し。ここ何処?ってか、ここ何?
おかしなことが満載で書ききれない。それが意図された演出であり画であることはよく分かる。しかし、意味は分からないし、答えもないだろう。
個人的には、台風クラブが決定的な映画体験である。相米慎二のやることに文句はつけない。ある日、頭の中でそのワンカットが蘇ることもある。しかし、この映画がこの年の邦画収入1位で、薬師丸ひろ子の人気を決定づけたって、この時の日本人って何?30過ぎの映画監督と高校生女優による実験的でおかしな世界をメインストリームに据えたその意気の良さ。80年代の空気感。
当時はすごく面白く感じたのですが、、、
希有なアイドルの魅力を爆発させています
素晴らしい!
見事な映画だった
相米慎二の確かな実力を感じました
希有なアイドルの魅力を爆発させています
女でなく母性の清潔な魅力です
原作小説の通り荒唐無稽な喜劇ともいえる内容であるにもかかわらず、しっかり任侠映画として成立しています
高倉健や富司淳子の系譜を繋いでいるのです
劇中何度も登場するビル群の中の墓場
あれは映画「仁義の墓場」で登場する石川力夫の墓がある新宿7丁目の常円寺です
つまり監督は何度も過去の任侠映画と地続きの作品だと宣言しているのだと理解しました
たまたまなのか必然なのか東映で配給されたのも不思議な縁です
渡瀬恒彦のおとこぶりの迫力は流石です
素晴らしい演技です
伝説となった薬師丸ひろ子の機関銃乱射シーンは現実の事故だけに彼女の顔面の出血に顔色を変えて気遣う渡瀬恒彦の動き!
まかり間違えば失明もありえた大事故なのだから当然と言えば当然ですが、それにしてもこのシーンは神がかった映像が撮れています
大ヒットした主題歌はラストシーンにかかります
この曲がまた名曲である上に薬師丸ひろ子の歌唱が実に素晴らしいので特に注目して頂きたいものです
この曲は彼女を一大スター歌手に押し上げただけでなく、本作自体を空前の大ヒットに導いています
『燃える勇者』と二本立て
大人の世界を覗いた少女のカ・イ・カ・ン
DVD(デジタル・リマスター版)で3回目の鑑賞。
原作は読了済み。
赤川次郎原作ならではのユーモア要素を極力排除し、星泉が遭遇する出来事を時に爽やかに、時に残酷な生々しさで描き出す。血生臭い抗争の渦中で奮闘する泉に惚れ惚れした。
薬師丸ひろ子の魅力が炸裂している。泉の少女から大人の女への脱皮を、様々な表情を見せながら繊細に演じていた。
渡瀬恒彦演じる佐久間との、疑似父娘のようであり恋人でもあるような関係に揺れる思春期の心の揺れも感じさせる。
相米慎二監督の妥協を許さぬ演出が登場人物たちの心情を詳らかにするのだ。実際撮影現場に漂っていただろうハンパ無い緊張感も画面から伝わり、こちらまで緊張してしまう。
連発されるワンカットの長回し。アイドル映画らしからぬロングショット。実験精神に満ちたアート系映画と言っても過言じゃないと思う。角川映画としては異質な作品だろう。
あまりにも有名なクライマックスも最高だった。泉がヘロインの瓶に向かって機関銃(実際は軽機関銃)をぶっ放し、放心状態の中で恍惚と呟く名ゼリフ―「カ・イ・カ・ン…」。
漂うエロさにゾクッとした。飴ガラスの破片が薬師丸ひろ子の頬を直撃して出血すると云うハプニングがありながらも、カメラを止めなかったことで生まれた屈指の名場面である。
大人の世界の醜いエゴや理不尽を、大人の階段を登り始めたばかりの少女が迸る衝動のままにぶち壊し、去っていく。
しかしそこにあるのは爽快感だけではない。寧ろ虚しさの方が勝つ。この世界に自分もいずれは身を投じてしまうから…
[以降の鑑賞記録]
2021/12/30:4K修復版(BSテレ東)
※修正(2025/04/13)
監督が無能・脚本が雑・演出が珍妙
公開当時大ヒット・大ブームを起こした本作品。当時の自分は小学生で、内容の細かい点は覚えていない・理解していないけど、とにかく大興奮したので、面白い映画だと思っていた。しかし、今回改めて鑑賞して実に酷い作品だったのだという事が分かって衝撃を受けた。
間の悪いオープニング、いきなり意味不明にブリッジして薬師丸ひろ子登場、焼香を上げているのがオープニングで亡くなったお爺さんに対してなのかと思いきや、実は同じタイミングで死んだ事になっている父親というのがややこしい、遠距離でカメラ固定して延々と長回しのカットが何箇所もある、風祭ゆきの役柄設定が適当で雑、折角三国連太郎が出てるのに、本人と識別出来るカットが一つも無い、豪華な衣装着て海辺で食事会した後の意味不明な殺し合い、数え上げればキリが無い。この人達って本当に映画製作のプロなの?こんな演出に延々と付き合わされた若き日の薬師丸ひろ子が可哀想。
その全ての意味不明で雑でいい加減な展開と演出が、薬師丸ひろ子の唯一無二の魅力だけで支えられ、そしてエンディングに流れる名曲で、何だか分からないけど素敵な映画を見終えた気分にさせられる。
相米慎二にしか撮れない唯一無二の一作に、カ・イ・カ・ン!
監督の相米慎二、主演の薬師丸ひろ子、角川映画にとっても代表作の一本。
長澤まさみや橋本環奈主演でリメイクされた事も記憶に新しい。
名作ではあるが、今見るとツッコミ所満載でシュールであったり、相米監督のアート精神が反映されたりと、何とも不思議な魅力を持った作品でもある。
まず、ツッコミ所。
女子高生がヤクザの組長を継ぐ…という話の根本そのものを突っ込んだら埒が開かないので、
例えば、泉と佐久間のロマンスやキス。大人の男性への憧れと言えば聞こえはいいが、ズバリ言えばセーラー服女子高生と中年男性のロリコン的LOVE。これ、名作だから何も言われてないようだけど、昨今のアホ設定の先生と生徒の禁断LOVEと何が違うのだろうか。
泉が大仏の上であぐらをかいたり、バスタオル姿でゴロゴロしたり、他にも意味不明な怠惰的なシーンがちらほら。
薬師丸ひろ子の直球のアイドル映画だと思ったら、一風変わった作風に戸惑う事間違いナシ。公開時、絶対賛否呼んだだろう。
その仕掛人である相米演出。
代名詞的長回しやロングショットの多用など、それが単なるアイドル映画に留まらない才気を見せる。
この時の薬師丸ひろ子の演技は拙い。『~卒業』で橋本環奈の演技がフルボッコに叩かれたが、演技力にそう変わりはない。
決定的に違うのは、薬師丸ひろ子の魅力を充分引き出し、女優としての成長をドキュメントのように取りこぼさず、それでいてちゃんと薬師丸ひろ子のアイドル映画として、恋を知って少女が一歩大人になる青春ドラマとしても確立している点である。
アイドル映画であり、青春映画であり、実験的アートフィルムであり、
説明不要のあの名台詞・名シーン、名主題歌に酔いしれる。
相米監督にしか撮れない唯一無二の一作。
たがらこそ、カ・イ・カ・ン!なのである。
主演の薬師丸ひろ子の観賞用映画
酷い内容でした。 女子高校生がやくざの組長になって、 やくざどうしの抗争に巻き込まれるはなしです。 全体的に冗長かつ意味不明で、 みていて呆れる場面が非常に多かったです。 なぜ校門の前で やくざが整列していたのでしょうか? なぜ [太っちょ] と呼ばれる人は両足を隠していたのでしょうか? 意味不明すぎます。
なぜこんな珍妙な映画が大ヒット作になったのか気になって調べましたが、 要するに [主演の薬師丸ひろ子の観賞用映画] でした。
なんじゃこりゃ?
何故か心に迫る
国民的スター薬師丸ひろ子
いろいろと凄い
よくよく考えたら主題歌と「カイ・カン」のシーンしか知らなかったので、続編(橋本環奈主演)公開前に予習がてら見てみたら、いろいろと驚かされることばかりでちょっとビックリでした。
80年代前半の邦画はほとんど見てないので、これが特別なのか、それとも普通なのかはよく分かりませんが、今見ると逆に斬新だったりしますね。
もう何かとおかしな描写ばかりで、え?え?え?と頭の中が何度も混乱しましたが、そもそもタイトルからして「セーラー服と機関銃」とまあむちゃくちゃな組み合わせですから、深く考えることはないのかと、自分を無理やり納得させながら見てましたよ(笑)
警察の捜査中普通に高校生達が現場に入ってまったりしてたり、薬師丸ひろ子が大仏の上であぐらかいてたり、無駄なブリッジシーンが多かったり、ビルの上にお墓作ったり、ふとっちょの変人ぶりがとんでもなかったり・・・これは相米監督の案なんでしょうか?
とりあえず意味不明だけど、カメラワークも含めてインパクトの大きい、まさに古き良き時代のアイドル映画って感じでしたね。
真面目に見たら突っ込みどころしかない映画なので、きっと真面目に見てはダメな映画なのでしょう、とにかく薬師丸ひろ子を堪能する、そしてありえない設定を楽しむ、それに限ります。
女子高生がヤクザの組長になる?そんなシチュエーションからして既に失笑物なのですが、見てると何だかんだで感情移入して、組長を守ってあげたい気持ちにさせられるんですよね。
組員が一人、また一人と死んでいくに連れて感情は高まり、あの名シーンへと辿り着く、ってまあ正直褒められた脚本ではなかったですが、私は嫌いじゃないです、そしてラストはこれぞアイドル映画な描写って感じで、萌えましたよ!
しかし星泉を演じた薬師丸ひろ子が相当可愛かったなぁ、そして泉を守る佐久間を演じた渡瀬恒彦がカッコ良かった、彼の存在感で映画が何とか締まりましたね。
子分にまだ髪がフサフサの酒井敏也がいたり、泉の同級生役に柳沢慎吾や光石研がいたり、刑事役の柄本明が若かったり、妙にツボな懐かしさも印象深かったです。
それにしても、薬師丸ひろ子はリアクション芸人並に結構体張って頑張ってたんですね!
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