「不動の人生ベストワン映画。名作。今でも色褪せない。」砂の器 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
不動の人生ベストワン映画。名作。今でも色褪せない。
私、高度成長期生まれなんだけれども、古い日本の映画、名作と言われている、小津安二郎とか黒澤明、溝口健二とかのモノクロ作品大嫌いなんですよ。そもそも言語体系が今と違うし、粗末で地味で、とても鑑賞に耐えられない。
まあ「ゴジラ」と「飢餓海峡」は例外的に面白いし良いのだけれども。
しかしその後ドラマ化何度もされた、元祖である、加藤剛、緒形拳、丹波哲郎、加藤嘉、春田和秀の「砂の器」は別格。
昭和49年だからこそ表現できた、ジメジメして、不便で、暑苦しく、閉鎖的な日本。美しい四季の日本。
逮捕状請求の捜査会議が始まる。コンサート会場では犯人である天才音楽家のタクト指揮棒が振られ壮大な音楽が奏でられる。併せて差別され続ける悲しい親子の放浪の旅路が画面上展開される。この同時進行、カットバックの構成が情感を揺さぶり見事である。丹波哲郎はガタイも良いけど、語りも素晴らしい。加藤嘉の無理をした「こんな人知らねぇ!」と前後して映し出される緒形拳の善意の空転。イタイけれども犯人にとっては鬱陶しかったんだろなぁ。差別も含め古き日本。昭和の日本。
その後先述のとおりテレビ版何度も作られたけれども、一つもこのオリジナル映画に及ばないどころか迫らない。
無駄な捜査シーンも、最後の逮捕直前で尻切れトンボもかえって計算されていて味がある。丹波哲郎が山陰地方の列車に乗る、宍道湖の景色が背景となる。新聞を買うそこには天才音楽家の記事が・・・という構成もいかにも昭和的で素晴らしい。
ただ血まみれの服を列車の窓から塩山で処分は余計。水洗トイレか昔の黒いゴミ袋で処分すれば良い。
ただそれでも色褪せない名作。生涯映画No.1。ちなみに2番目は「シンドラーのリスト」両方ともVHS ビデオ、DVD、ブルーレイ全て買い増し。砂の器は本とDVDセットのやつも買った。ただ私リアルタイムでは当時幼児だから当然観てない。映画館で見たかった。
原作の松本清張よりも脚本の橋本忍の力量によるところ大。エゴイストの殺人であるが、やるせなさに涙すること必至。
活動写真愛好家さん。返信お気遣いありがとうございます😊70年代は映像技術は発展してもVFX CGは無かったのでかえってリアルでした。愛のコリーダは リアルですから、多分。
満塁本塁打さん、「復讐するは我にあり」「愛のコリーダ」への共感&コメントありがとうございます😊「砂の器」をはじめ、70年代の日本映画っていうのはホントすごかったですね‼️
活動写真愛好家さん。コメント返信お気遣いありがとうございました。橋本忍はおっしゃるとおり職人気質で多くの作品に貢献ですね。松本清張、野村芳太郎の陰に隠れてますが、本作は山田洋次でもなく、橋本忍の作品ですね。私は貝になりたい はじめ 職人の心意気感じます。ありがとうございました😊
満塁本塁打さん、こんにちは‼️
改めて橋本忍さんは凄いですよね‼️
松本清張さん原作の映画でも「黒い画集あるサラリーマンの証言」「張込み」「ゼロの焦点」「影の車」「霧の旗」‼️
活動写真愛好家さん、イイねコメントありがとうございました。勿論❗️拝見させて頂きます❗️砂の器は撮影した昭和49だか昭和48年が素晴らしい暑苦しさ。昭和は遠くなりました。😊
満塁本塁打さん、たくさんの共感とコメントありがとうございます‼️まだレビューはあげてないんですが、私も「砂の器」大好きです。ちなみに「飢餓海峡」も大好きです‼️近いうちにレビューあげますので是非読んで下さい‼️
余計ですが、背景及びコンサート会場での音楽「宿命」がチョツト安っぽいけれども、それでも情感を揺さぶり、最高なのが最大のポイント。音楽の素晴らしさが全てではある映画。芥川也寸志も橋本忍と並び、両輪。書き漏らしました。