「感情が解放されるカタルシスみたいなものは無かった」新幹線大爆破(1975) ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
感情が解放されるカタルシスみたいなものは無かった
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沢山の名優が出ていたけれど、宇津井健さんが良い役でした。準主役と言っても良い。
この映画を、高倉健さんの最高傑作と評する人もいるらしいけれど、私はそこまで面白いとは思わなかったです。
そこそこ面白いとは思います。
サスペンス的にドキドキするし、健さんも宇津井さんも格好いい。
でも、物語の構造的には割りと単純に感じました。
器用さと知恵で、話しを引っ張っていくスタイルで、至る所でちょこちょこと感心はするのだけれど、積み上がった感情が解放されるカタルシスみたいなものは無かったです。
面白かったのは、道路の脇に立っている共産党の演説会の看板をわざとらしく正面から大写しにしたこと。
「不破哲三」と「紺野与次郎」の名前がハッキリと見えます。
当時の映画界の現場は、やっぱり左翼が強かったのかな、って思って笑えました。
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