女王蜂の逆襲
劇場公開日:1961年1月15日
解説
「女巌窟王」のコンビ内田弘三の脚本を、小野田嘉幹が監督したアクション・ドラマ。撮影は「女王蜂と大学の竜」の岡田公直。
1961年製作/82分/日本
原題または英題:Queen Bee Goes to the Spa
配給:新東宝
劇場公開日:1961年1月15日
ストーリー
関東桜組の女親分桜珠美は桜組の弟分で自殺した大滝組の金竜親分の弔いに鬼怒川温泉にやってきた。珠美は、大滝組を解散、旅館を経営している金竜の息子・慎介から、土地の黒部組の親分・黒部辰造が元湯の権利譲渡を金竜に断わられた腹いせに、いやがらせをされていることを知り、金竜の自殺に不審を感じた。温泉は祭りの最中、賭場を開く黒部組の前に現われた珠美は、そのイカサマをあばくが黒部の乾分に囲まれる。が、そこへ飛び出したのが一人の若い男、無鉄砲の政と名のり、ヤクザどもを投げとばした。そんな折り、黒部の経営するキャバレー“けごん”のマダム蘭子にうつつをぬかしていた花島牧場の伜・順吉は、賭博で借りた金のカタに元湯の権利を共同所有者である慎介に相談もなく黒部に渡してしまった。権利書を返してくれるよう交渉に現われた慎介を一室に閉じ込め、そこへ職探しに来た政に、慎介を消せば雇おうとピストルを渡した。慎介を湖畔に連れ出した政は黒部一家の目前で引き金を引いた。湖に姿を消す慎介。政はその日から黒部の身内になった。慎介の帰らないのを心配して様子を探りにきた珠美は、政に会い真相を聞き出そうとしたが、政は黙って笑うばかり。その政はまた花島牧場に現われ、順吉の妹で慎介の恋人だった麗子に手紙を渡して去った。それを読んで喜びに輝く麗子の瞳。--万事カタがついた、とホクソえむ黒部、その前に二度と帰らぬはずの殺し屋サブが現われた。黒部は何故かサブに会うのをきらい、政にサブをバラセと命じた。湖畔で対決する政とサブ。一瞬サブの手が早く、勝ちほこった彼は“金竜殺しは黒部に頼まれてやった俺の仕事だ”とうそぶいた。が、政はスキを見てサブに挙銃をつきつけ、現われた珠美に身柄を引渡した。ついで政は不審がる珠美をボートに乗せ対岸の別荘へ連れていった。そこには慎介が生きていた。すべては、学生時代、金竜の恩義をうけた政こと地質調査所の技師・田代政一郎のやったことだった。黒部の悪事の一切を知った珠美は大滝組の若い衆を集めて黒部に殴り込みをかけて倒し、政一郎と鬼怒川を後にした。