証人の椅子

劇場公開日:

解説

開高健の原作“片隅の迷路”を「赤ひげ」の井手雅人が脚色「にっぽん泥棒物語」の山本薩夫が監督した社会ドラマ。撮影は上村竜一。なお、スチルは大沢専之他十名が担当した。

1965年製作/103分/日本
配給:大映
劇場公開日:1965年5月15日

ストーリー

ある寒い夜明け、徳島市の山田ラジオ店主人徳三が、全身九ヵ所の刺傷を受けて殺害された。警察の捜査を半ばにして、検察庁の手に渡った事件は、急転直下検察の内部説にとって変り、妻の洋子を犯人として逮捕した。市の地方裁判所は洋子に対して十三年の判決を下した。洋子は直ちに控訴したが、第二審裁判でも一審通りの判決となり、検察側の告訴は勝った。洋子は、最高裁に上告手続きをとったが、身柄は和歌山刑務所に送られた。ところがある日へ洋子は独断で上告をとり下げた。裁判が長びけば、金がかかるばかりで結論も判っている。服役を終えて自分で犯人を探す以外にないと思ったのだ。この処置に佐藤弁護士も親戚も愕然とした。その頃、富士山麓の警察署に、四年前のラジオ商殺しの犯人だと自首した男がいた。洋子の義理の甥にあたる瀬戸物商流二は、洋子の気持を理解しながらも、真犯人らしき者の現われた今、その処置に口惜さをおさえきれず、刑務所に訪ねては、事件の核心をさぐり、裁判のやり直しに積極的に動くことを決意した。洋子の有罪の動機は当時山田家に勤める二少年の証言であった。流二は二少年を追及して、漸く、二少年の検察官への供述も法廷の証言も、嘘であることを握った。新しく弁護を依頼された今井と流二の動きを察知した検察側も、二少年に証言を翻させない挙にでると共に、流二に対しては威嚇、供応、買収の疑いで調査を開始した。板ばさみになった少年も、流二も精魂つきはてそうになった頃、国会の法務委員会で問題となり日弁連の現地調査にもとずき、検察審査会が二少年の証言に偽証の疑いがあることを勧告した。流二も少年も孤立から救われた。だが、裁判やり直しには、まだけわしい道がひかえている。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0それでもお母ちゃんはやってない

2018年6月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

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近大