劇場公開日 1991年12月14日

「いまだからこそ…」12人の優しい日本人 にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0いまだからこそ…

2025年2月5日
PCから投稿

初めて見た三谷作品(監督ではないが)でした。
その時は三谷幸喜という名前も知らなくて、
その後、これもか!この作品もか!と
三谷幸喜の名前を目にするきっかけになりました。

三谷本人も大好きと公言する「怒れる」方と
比較するまでもなく本作も傑作。

2025年現在に久しぶりに見ると、
タバコや男女差別、コンプラなど
今では考えられない脚本ですが、
人間の本質は変わらず。
SNSを規制すべきか論争。
オールドVSニューメディア論争。
その裏に潜む…論争。

人は人の意見に左右されるもの。
思想を意図的につくりだすのは可能。
論破する側とされる側の問題ではない。
うまく伝えられないが、なんか違和感があるんだよなぁ。
という1号と3号のおばちゃんおじちゃんのように
「言葉にできない自分の違和感」に気づけるかどうか。
それこそがメディアと情報に溢れかえった現代で
生き抜くための人間の本質ではないか。

とか、そんなことを考える映画ではなく
笑って悩んで考えて、ただただ楽しむ。
そんな映画です。

にゃろめ