「先にWOWOWでやってきた舞台版を観た。あちらは恩水さんが頑張っていた。」12人の優しい日本人 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
先にWOWOWでやってきた舞台版を観た。あちらは恩水さんが頑張っていた。
『十二人の怒れる男』では有罪を無罪にするまでの物語だったが、こちらは最初から無罪である。まぁ、初っ端にいきなり無罪だなんて、いい加減な評決に日本で裁判員制度があったら怖いなぁ~とも感じたが、やはり「多数決は民主主義の基本」だなんて理念自体も怖いものだ。
被告は21歳の女性だが、離婚歴もあり、昼はスーパー夜はホステスと女手ひとつで子供を育てている。同情すべき相手というだけで、無罪にすること。しかし、人殺しをするようには見えないというだけで無罪の意見が大多数を占めるなんてのも、日本人の無関心度が窺えるし、他人の意見に同調してしまうという主体性のなさ。いろんな性格が見えて興味深い。
物証は手に入らないが、目撃者のおばちゃんとか、トラック運転手のうそ臭い証言。それに直前に出前を頼んだピザなど、材料は少ないものの見方も色々あって、色んな可能性を追求する姿もいい。
二転三転する意見はしょうがないかもしれないけど、本質的には人を思いやる気持ちがあるってのもタイトル通りで素敵なことです・・・
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