新・三等重役 旅と女と酒の巻

劇場公開日:

解説

「新・三等重役」の続編で、源氏鶏太の原作を、「ある日わたしは」の井手俊郎が脚色、「顔役と爆弾娘」の筧正典が監督したサラリーマンもの。撮影は「悪魔の接吻」の中井朝一。パースペクタ立体音響。

1960年製作/85分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年1月15日

ストーリー

世界電機の営業係・八代波吉の半年間の苦心の結晶たる「ワールド・テレビアンテナ発売並びに辻倉製作KKへ金一千万円を融資の件」は仕入部長の江畑にケラれた。八代は融資を望む辻倉と買収したのだろうという江畑の板バサミになった。毎夜、酒を飲んで帰宅すると新婚早々の舞子夫人が待ちかまえていた。沢村専務は彼に同情した。辻倉にあって話をつけてくれた。同時に、そのバーの女雅代子にも話をツケて、九州旅行に同伴することになった。この旅行はお得意先の夫人連中を別府に招待するのが目的だ。大株主の先代社長未亡人鶴子が突然招待旅行に同行するといいだした。その附添いで、専務の秘書章子も行くことになる。別府で、雅代子は違う旅館で待っていると同じバーの洋子が辻倉と来ていた。沢村も接待を抜けてやってき、二つのカップルは夜を楽しみかけたが、まず辻倉が修学旅行中の娘に会い、その手前、一人寝し、沢村も未亡人の呼び出し受け、ツイテなかった。次の夜、沢村は張切ったが、会社のために始末せねばならぬことができた。先代社長が子供を生ませた芸者がこの町でバーをやっていたが、近頃経営が思わしくない。沢村は雅代子をつれ、その女に会った。強請みたいな追求にあい、やっと逃げだした時、彼は戦意を失っていた。ひとりで自分の宿に帰ったが、部屋が満員で、章子と同室することになった。沢村専務は喜んだ。かねがねご執心の女である。しかし、会社の女に手をつけるな。彼はこの戒めを守った。章子は感激した。翌日、沢村は章子のチエで、例の芸者に会い、バーをやめさせ、世界電機の特約店をやらせることにした。--任務を終え、皆は帰阪した。八代はあいかわらず、酒びたりだ。たまりかねて舞子夫人は鶴子未亡人にネジこんだ。命令は下された。社用の宴会は週一度のこと。それも九時までに切り上げること。八代の帰宅がガゼン早くなったが、家で酒を飲み小言をいった。夫婦ゲンカが盛んになった。こんなことなら!沢村が章子を連れて現れ、二人の仲をうまくさばいた。夫婦は和解した。沢村と章子は手をとりあって夜道を去っていった。

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