座頭市地獄旅のレビュー・感想・評価
全8件を表示
岩崎加根子さんがいい
2024年5月4日
映画 #座頭市地獄旅 (1965年)鑑賞
船上で将棋好きの浪人と意気投合
船中で揉めたイカサマ達と喧嘩していると、芸人の娘が刀で傷を負い、破傷風に
薬を手に入れ、湯治場に赴く
父の仇を探すと侍と男装の妹と出会う
#成田三樹夫 の浪人が渋くてよかった
仇討ちに加勢するのは何故かな?
成田三樹夫の存在感。その他いろいろ絡めてきた。敵討兄妹の妹美女にも...
成田三樹夫の存在感。その他いろいろ絡めてきた。敵討兄妹の妹美女にもう少し活躍してほしかった。今作はストーリーに重点が置かれ、アクションはやや地味だった。
安定の面白さ。
BS12
身体障害者の割引はないのか
身体障害者の割引はないのか?などと現代的な文句を言ってみる座頭市。船に渡した板から落ちそうになったところを浪人十文字糺(成田)に助けてもらうなど愛嬌のあるところを見せてくれた。船の旅ではやっぱり賭博。
座頭市を追う5人組の刺客。そして旅で知り合ったお種(岩崎加根子)とその娘ミキ(最初は自分の姪だと言ってた)。そして浪人十文字糺と、彼を親の仇とする佐川友之進(山本学)と妹の粂(林千鶴)。それぞれが複雑な因果関係で結ばれていた。特に、お種は今でも市のまぶたに焼き付いていたおたねと同じ名前でもあったが、ミキの破傷風を治すために5両も出して薬を買いにいったりと親身になったことで市に惚れてしまうのだ。久しぶりに恋愛を取り入れた作品だが、三隅監督の得意技か?岩崎加根子もいい女なのだが、父の仇を討つために男装までして旅をする林千鶴も現代的な顔つきで綺麗なのだ。
一番の見どころはお互いの頭の中で将棋を指す勝新太郎と成田三樹夫だ。ずっと記憶の中にあったのだが、TVシリーズでもやってたはず。やはりライバルというのはこうあるべきだ。また、壺ふりをするシーンでも壺の外にサイコロを落とし、一度負けながら、次回では懐から落としたサイコロだと言い張り、賭けに勝つ定番。今回は一度負けるシーンも見られる。
伊藤×三隅×成田で、ただの市じゃない!
シリーズ12作目。1965年の作品。
船に乗ろうとして身体障害者である事をこけにされ、危うく落ちそうになった市。そこを助けてくれた一人の浪人、十文字。将棋好きの二人、船旅で意気投合。市は十文字から“ただの市”とあだ名を付けられるように。
江ノ島で降りた市と十文字。市は按摩の相手が船のイカサマ博打の一味で再び揉め、その時偶々通り掛かった幼女を怪我させてしまう。責任を感じ、十文字と薬を買う旅へ。
薬を手に入れ、幼女の療養の為、箱根へ。温泉宿には父親の仇討ち旅を続ける若侍とその妹、家来もいたが、ある日家来が何者かに殺され…。
これまたシリーズ出色の一本!
まずは何と言っても、成田三樹夫!
設定上は今回のライバル役。ニヒルでクール。
前半は市と交流を深める。渋い、ハードボイルド侍。
これほどの魅力を備えたライバル役は、第1作目で天知茂が演じた平手造酒以来。
市との度々の将棋勝負、王手の際の手で鼻を撫で指を鳴らすのは後々の伏線となる。
若侍と妹の仇、家来を殺した相手はいちいち言わなくても分かる。
それを確信する市。
市が自分を疑っているのを感じる十文字。
襖を挟み、お互い刀に手を取る。
そして、ラスト。
二人が頭の中で将棋勝負をしながら対決の機会を窺う…。
緊迫感も娯楽性もたっぷり。
第1作目や『~血笑旅』など、やはり三隅座頭市は快調。勿論音楽は伊福部昭。
本作は第1作目を彷彿させる描写が多々。
冒頭の船に乗ろうとして落ちそうになったシーンは第1作目で橋を渡ろうとしてへっぴり腰のシーンと似ているし、イカサマサイコロ賭博なんてそのもの(でも中盤で珍しく負ける!)、市の永遠の想い人・お種さん、ライバルとの交流と斬り合う宿命…。
さらに、やくざ一味とのゴタゴタ、ヒロインとの恋慕、子供好き、若者の仇討ち助っ人…シリーズあるあるもあちこちに。
船旅、江ノ島、箱根…舞台や風景もいい。
座頭市映画の魅力を濃縮。
これらをまとめたのが、脚本を担当した伊藤大輔。
飽きさせないストーリー展開も巧い。
時代劇映画の父と言われた手腕、ここにあり!
成田三樹夫がはじめのほうでスキになったやつは斬らんみたいなこといっ...
成田三樹夫がはじめのほうでスキになったやつは斬らんみたいなこといってたので後半どうなるものかとすごいドキドキした。
仇討ち話がふたつ。まぶたの中にひとり。
スパイ活動してたら好きになっちゃったみたいな展開。脚本の良さが際立っている作品。
良いねぇ。三隅版・座頭市は何かが違う。
また来た、三隅研次・座頭市という感じ。
旅先で出会った者達と市とのロードムービー。座頭市物語(一作目)、血笑旅、を監督した三隅研次。彼が撮る座頭市は、静かな時代劇だ。そして「市」個人の物語となっている。シナリオも面白くて、行く当てのない旅を続け話がどこに転がっていくか分からない面白さがある。ワンパターンではない。
あと、日本の風景、そして女性の撮り方が本当に良い。深く印象に残り、味のある作品です。日本のワビ・サビの描き方が本当に上手い(偉そう)。
とべた褒めですが、僕は「人間」を描いた映画が好きなんだろうなぁ。ずっと観ていたくなる。
座頭市シリーズを続けて観ていると、市は最強の居合いの達人であり、あまりに強すぎるので「眼が見えない」という設定がどこかに行ってしまう。ハンディキャップに思えない。人間ではないような錯覚に陥ります。
・・・がしかし、頃合いを見計らったように三隅研次監督の座頭市を観せられることで、市は紛れもなく人間であり、眼の見えない孤独な浪人なんだ、ということを思い出させてくれます。
この映画で忘れてはいけないのは成田三樹夫。かっこ良すぎです。
全8件を表示