この子の七つのお祝いにのレビュー・感想・評価
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横溝正史らしくドロドロはしているのですが・・・
政治家の妻に係る殺人事件を調べる新聞記者が辿り着く驚愕な事実。
1980年代のサスペンスをWOWOWが放送。名前だけは知っていたので試しに鑑賞。
観た結果、完全に失敗でした。
まさに「岩下志麻の、岩下志麻による、岩下志麻のための映画」という感じです。
原作が横溝正史賞を受賞したという触れ込みから、そのサスペンス性に期待を持っていたのですが、まったくダメ。「偶然」と言う言葉を使っても使い足りな無理やり感が鼻を付き、物語に納得感がありません。
例えば、倉田ゆき子と面田が知り合ったのが青蛾を取材の過程だった・・・とか、高橋が政治家を志していて倉田がそれを知っていた・・・等の明示があれば、その後の展開もギリギリ観れるものになったのでしょうけど・・・
岩下志麻の妖艶さは流石の一言。ただ、私好みの女優さんではないので、プラス評価は難しいところ。
結果、私的評価は極めて厳しくなります。
子供のいる前で観てはなりません 視聴制限の表記はありませんが、R+18相当とお考えになってください
1982年公開
超ベテラン増村保造監督が撮った最後の映画です
テレビドラマを83年と84年に各1本撮られて、1986年にお亡くなりになりました
まだまだお若い62歳でした
増村監督は、氷壁、巨人と玩具、妻は告白する、兵隊やくざ、清作の妻、陸軍中野学校、痴人の愛、といったそうそうたる名作を撮られた巨匠です
ですから本作には、増村監督の実力の凄さが満ちています
しかし本作には残念ながら、違和感やご都合的なものが多く感じるのも確かです
原作は読んでいませんので、首を傾げてしまう部分が原作に由来するものか、脚本なのか、監督の演出に起因しているものなのか
そこはわかりません
とうりゃんせの子守歌がタイトルに使われる意味、なぜ市松人形が5体飾られているのかの意味も、結局劇中では教えてもらえません
ことの真相を象徴する唄であるからかとか、人形は七つの正月の惨劇を強烈に刷り込む為の仕掛けてあったのかもとか、観客が勝手に類推するしかないのです
赤ん坊が丸々と太った健康優良児すぎるのは、どうかと首を傾げてしまいます
これは肝だと思うのですが、なぜ監督はこれでオーケーをだされたのかわかりません
それでも鑑賞しての満足感は大いにあります
松本清張と横溝正史の世界が合体したかのような雰囲気は大いに見応えがあるものです
そしてなにより、岸田今日子の登場する薄暗いアパートでの陰惨なシーンはトラウマ級のものです
子供のいる前で観てはなりません
視聴制限の表記はありませんが、R+18相当とお考えになってください
大人だけでご鑑賞されることを強くお薦めします
大人の目でも強烈です
増村監督、とんでもない映像を残されたものです
こりゃ面白そうだ!観に行こう~と映画館に行ったら
山梨で学生生活を送っているときに立川まで観に行った。なぜ立川?山梨から一番近かったから・・・演習場が近くにあるらしく、映画館の中まで響いていた記憶がある。
おどろおどろしい内容と不気味さだけは伝わってきたが、ストーリーなどは全て記憶から吹っ飛んでしまいました。それというのも同時上映が『鎌田行進曲』だったので、その感動がものの見事に他の作品の印象を消し去ってしまったのでした。
同時上映まで覚えているなんて、この映画のほか数本くらい。鎌田行進曲のインパクトが強すぎたために、なんだこりゃ映画になってしまいました・・・
トラウマ目力映画
日本政治の裏にて暗躍する青娥という謎の女を追い、翻弄される人々を描いた映画。
比較的少ない出演時間の中、トラウマ級の怪演と目力を披露する岸田今日子が怖過ぎた。
救いようのないバッドエンドもまた胸に刺さる。
霊的な怖さを醸し出す広告に隠されたリアルで恐ろしい人間の憎悪を描いた作品だった。
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