GONINのレビュー・感想・評価
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本格派ハードボイルド
"九人"
もっとイカれて突き抜けた役かと思いきや、無難な役どころのモックン。
張り切って可笑しな演技を厚かましく披露した竹中直人の存在感がウザい。
この二人の努力も水の泡、ビートたけしが全部持ってく不気味な様相で本作の陰鬱な雰囲気を一人で作り上げているのは気のせいか!?
主役として文句なしな佐藤浩市と本木雅弘の共演、絡みは今一つながら世代も近い?木村一八にビートたけしとのラストを演じるモックン、クールな渋さ全開の根津甚八、ヤクザ役がハマっている鶴見慎吾、ワンシーンながら威圧感満載な室田日出男などなど。
もう絶対に拝めない豪華で奇妙なキャスト陣の共演が、一番観たいと思わせる役柄と物語で贅沢極まりない本作。
ありきたりな物語ではあるが、キャストの斬新さで勝っているのは否めない。か。
テーマはやはりバブル崩壊がもたらした精神の荒廃であったのだと思います
GONIN とは、組事務所を襲撃する五人のこと
なぜローマ字表記であるのか?
その五人には連帯なぞなくバラバラの集まりを示しているのだと思います
人数と同じ五文字です
赤いはらわたシリーズとは独立した物語です
名美も哲郎も登場しません
圧倒的な暴力の表現、冷めた視線の撮影
その表現に隠れていますが、テーマはやはりバブル崩壊がもたらした精神の荒廃であったのだと思います
ホモセクシャルがなぜ中核に据えられているのかもそれに関係しているのだと思います
万代と三屋、京谷と柴田に物語は収斂されます
ジミー、氷頭、萩原は恋人や家族とのノンケの人間であり、次々に退場していくのです
つまりノーマルな関係性は崩壊してしまい、維持しようにも再建しようにももはやどうしょうもなく壊れていくのです
残されるのはノーマルで無いところの関係性だけだったのです
しかも暴力に彩られた形なのです
結局、三屋と京谷が最後まで生き残り、死んでもなお高速バスでともに旅行するのです
果てしのない地獄までいくのです
それがバブル崩壊、失われた20年をも予言しているのです
公開された1995年の空気感が本作に凝縮して閉じ込められています
その年は、阪神大震災で幕をあけ、オウム真理教のサリン事件と続き、金融機関の不良債権問題が渦巻く世情が騒然と浮き足立っていました
バブル崩壊は単なる不況や地価の下落ではなく、底知れぬ奈落への墜落ではないのか
それを誰しもが感じ始めた年だったのです
それは生き残る為なら、何でも有りという考え方に普通の人間までも囚われるようになっていく始まりだったのです
単なるバイオレンスアクションに止まらない映画であり、それが今日も見る意義と意味を失わせていないのだと思います
バブル後
 佐藤浩市、本木雅弘、根津甚八、竹中直人、椎名桔平の5人。中でも竹中直人はリストラされたサラリーマン。平穏そうだったが、家へ帰れば家族を殺していたことが判明。元刑事の根津のエピソードはちょと可哀そうだった。
 佐藤浩市が死ぬシーンでは本木とキス・・・なんとなく少年愛?
 やがて残された根津と本木が復讐のため大越組に乗り込むが根津は憤死。なんだ、本木のための映画だったかと思わせておいて、最後はビートたけしとの相撃ちで終わる・・・空しすぎる。ヤクザからの現金強奪なんて、結構爽快感を味わえるんじゃないかと思っていたのに、そんなものは全くない。奪った瞬間から死の恐怖がつきまとうものだ。
スリリングな2時間
フィルムノワール。 ハードボイルドガンアクション。かなりの名作。B...
フィルムノワール。
ハードボイルドガンアクション。かなりの名作。BL要素あり。撮り方がすごい良くて遠くからのショットが起きている状況を説明不要にしている。緊迫感あってすごい。いきなり殺すしごちゃごちゃ言わない。
GONIN:飯田のお袋に金 ボケてるんだ【邦画名言名セリフ】
【GONIN:個人評価=★★★★】
★★★★★:今すぐ観るべき‥人生を生きる為の何かを教えてくれる貴重な映画
★★★★:早めに観るべき‥観る人だれにでも何かを与えてくれる大事な映画
★★★:まあ観ても良し‥観る人によっては全く意味を持たない普通の映画
★★:観なくても良し‥単に時間だけを浪費してしまう可能性が高い映画
★:観てはいけない‥観た後に非常に残念な気持ちを感じてしまう映画
【GONIN:おすすめポイント(個人評価理由)】
1.主役級のこれだけのキャストがそれぞれベストな役を演じている貴重な映画!!!
2.挿入歌『紅い花(歌:ちあきなおみ)』も良いなぁ!!
3.佐藤浩市と本木雅弘のキスシーンは超レア!
【GONIN:名言名セリフ→発した俳優とその場面】
・「飯田のお袋に金 ボケてるんだ」
→佐藤浩市が本木雅弘に対し、死ぬ直前にバスターミナルそばの男子トイレで発する名言名セリフ。
最強の5人にまた会いたくなる
初っぱなから妖しい雰囲気をふりまく本木雅弘がキレッキレだった。竹中直人の変なおじさん演技全開。ディスコのオーナー佐藤浩市、元警察の前科もの根津甚八。金髪の椎名桔平がボコられる画面の反対側で横山めぐみがヤラれるワンショットが印象的。眼帯のホモヤクザの殺し屋のビートたけしの異常なほどの存在感に圧倒。暴力シーンの撮り方に唸る。
ラストは相撃ちになったたけしと本木がバスに揺られながら幕。
ありきたりな暴力映画
いつもは危険な匂いのする女に翻弄される男を劇画、映画を通して描いてきた石井隆監督の男臭い映画。しかも男臭くてホモセクシャルな部分まで描かれている。
もう21年前の作品である事を差し引いても目新しい部分が無く期待を少し裏切られた気がするが、この手の映画はパターンがあって逆にそれに逆らうとつまらなく感じる部分もあるので難しい。
佐藤浩市はこのような暴力映画に向かない印象を受け、永島敏行や鶴見辰吾は迫力のないヤクザ。微妙なのは椎名桔平のパンチドランカーなチンピラ。こういう特殊な役は観客の目を引く分、難しい役。
たけしの殺し屋も自分の演出作品でないから手を抜いてるきがしてならない。
いろんな部分で不満があるが、決してつまらない映画じゃない。
期待が高すぎたのでちょっと辛口な評価。
時代を象徴
する、描写が印象的。でもその時代の映画だから、当時は流行らなかったのかも。今の時代から見るからこその面白さがあると感じた。サーガを見てからこの作品を見たが、竹中直人はあれ即死でしょ?サーガの竹中直人とは違うよね?サーガとはまた違った視点から物語が描かれていて、誰の味方という考えを消すことができた。それにしてもビートたけしはすごい。期待を裏切らない演技。
名シーンてんこ盛りの傑作
暴力を上品に撮っている
サーガが出たので記念に。
撮り方が良いですね。
三屋が服を脱いでいくシーンが始まり、「たぶん監督はこのワンカットで本木を全裸にするんじゃないかな」と思って見ていると本当に最後の最後で全裸になる。
北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海。」で、「たぶんゴミ収集車降りてサーフボード取りに戻ってくるんじゃないか」と思って観てたら本当に戻ってきた、あのシーンを思い出しました。
やっぱり、そういうもんなんですね。
ジミーが拷問を受けて、ナミィーが犯されるシーンを延々とロングショットで撮ってますが、とても良い撮り方だと思います。
あれ、平凡な監督だったら多分もっとカメラを寄せて、暴力的に、いやらしく撮っていると思うんです。
もしくは全てを省略してしまうでしょう。
あの距離感は、絶妙な撮り方だと思います。
荻原の家のシーンでも、荻原が殺した家族の顔を出来る限り見せないようにしているのが良いですね。
風呂場で死んでいる奥さんの顔も、ちらっと見えるだけでアップの顔は撮られていないですし。
荻原の妄想である、生前の顔はアップでしっかり撮られているので、これは極めて良い撮り方だと思います。
荻原を尊重していますね。
それに、どうやって殺したのか、なぜ殺したのかを下手に説明せずに、惨劇の痕だけを見せて、観ている側に想像させるのみなのも良いですね。
個人的に、事務所に金を盗みに押しかけるシーンの、机の上を走るショットは疾走感があって大好きです。
いやあ、傑作ですね。
テンポが良い
展開なドンドン進んで面白かった。
ヤクザに頭が上がらず、仲間を集めヤクザけらお金を強奪し、ヤクザから1人また1人と狙われて行く。ドキドキした。
竹中直人が家に帰って狂ってるところだけ間延びしてるように感じたけど、
後はスピード感があって良かった。
椎名桔平も良かったけど、モッくんのキャラが一番感情移入出来た。初めは何このキャラと思ったけど、万代が殺され、俺には無理だと逃げようとし、ギリギリのところで覚悟を決めて雨の中カッパを着て乗り込むところは格好良かったし、
北野武の掴み所のない殺し屋は殺しを飯を食うのと同じ感覚でやってるような不気味で怖かった。
男の友情や敬意を昇華するとゲイになると言うのも分かる気がするし、
そこが気持ち悪さよりと見やすさに繋がってる気もした。
面白かった
 大昔レンタルビデオで見た時はそれほどとは思わなかったが、とても面白かった。事故を起こす前のたけしがターミネーターみたいにぬっと出て来て殺しまくる感じ、すごくよかった。バスが何も知らないのん気なおばさんを乗せて走っていく結末もすごくよかった。
 BL描写がやたらとあった。
「GONIN」ってそういうことすか...
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