ゴジラVSメカゴジラのレビュー・感想・評価
全19件を表示
VSシリーズ最高傑作
平成ゴジラシリーズ5作目(通算20作目)
子どもの頃に幾度となく観た作品
メカキングギドラの頭部からGフォースの結成、
人類の叡智を結集したメカゴジラの設計からドックにてメンテナンスされるメカゴジラが
映し出されたところでタイトルが出てくるオープニングシークエンスが完璧
ゴジラの戦いもvsラドン、vsメカゴジラ(昼)、vsメカゴジラ(夜)と3ラウンドあり、見応えも充分
更に、ラドンもファイヤーラドンへ進化してメカゴジラと激闘、
ガルーダとの合体、オールウェポン発射、高嶋逃亡、最後のゴジラ復活からの赤い熱戦と見どころ満載
打倒ゴジラをストーリーの中心に添えているため、人間パートも邪魔にならず、
ちょっとしたSF要素が神秘さを引き立てている
紛れもなくゴジラシリーズの最高傑作の1つである
あと、久しぶりにこの映画を観ようと思った日に中尾彬さんの訃報
あなたの演じた司令官は最高でした
いつまでもスクリーンで輝いています
ストーリー:☆☆☆☆☆
怪獣・特撮:☆☆☆☆☆
俳優の演技:☆☆☆☆☆
音楽 :☆☆☆☆☆
VSシリーズのロマンが詰まった作品
◯VSシリーズのロマンが詰まった作品
怪獣と超兵器が死闘を繰り広げる。
これが見たかったが詰まった映画。
◯怪獣たちのドラマによって描かれる生命の強さ
怪獣たちの関係性にドラマがあり、
味方によっては人類が悪役になる。
ラストシーンでは命の強さを
感じることができる。
◯スーパーメカゴジラ
現生人類の兵器としては最大の120m。
超兵器のロマンが詰まったワザ満載。
レーザーキャノン。Gクラッシャー。
ゴジラの熱戦を吸収し、倍にして返す
プラズマ・グレネイド。
ガルーダと合体することで機動力の
強化が可能。
◯ファイアーラドン
過去最大の70m。
ラドン史上初の光線技ウラニウム熱戦。
ベビーゴジラとは兄弟の絆あり。
◯ベビーゴジラ
卵から孵化し、人間に懐く。
愛嬌のある表情が見どころ。
特殊な音を聴かせると本能が刺激される。
◯ゴジラ新必殺技
ウラニウムハイパー熱線。
ラドンのエネルギーで復活したゴジラが使用。
赤色の熱線と金の粒子が舞う様が綺麗。
◯ゴジラ第2の脳
作中でゴジラの身体構造が解明される。
メカゴジラのGクラッシャーで破壊され、
半身不随になる。
△ラドンがゴジラに協力
作中冒頭でゴジラとラドンは戦っているため、
ベビーゴジラの頼みとはいえ、ラドンが
ゴジラに力を貸すことは無理があると
いう意見も。
1966年のサンダーバードが優れていたポイントを日本の特撮がようやく理解できたのです
1993年12月公開 前作に続いて大河原孝夫監督 特撮はもちろん川北紘一で不動です いやー燃える!平成ゴジラシリーズで一番好き! 「メカゴジラ、リフトオフ!」 隊長佐々木大尉役の原田大二郎が変テコなイントネーションの英語で言うシーン! メカゴジラコクピット内の英語での会話はもう狂おしいほど素敵です 航空の世界ではもともと、どこの国でも英語オンリーです それに国連のGフォースですから英語が公用語です クルーには様々な国籍の外国人も搭乗しますから 何故、オーバーテクノロジーのメカゴジラを人類が作れたのか? この疑問をゴジラvsキングギドラの結末から持ってくるのは実にスマート! まるで本作でメカゴジラを出す為に「ゴジラvsキングギドラ」がまるごと伏線であったかのようです 冒頭の筑波の地下基地のメカゴジラの格納庫の格好良さ!もうシビレます! そこからの発進シークエンスの素晴らしさ! 今までの特撮メカの発進シーンの集大成です 巨大ロボットの垂直発進シーンは数あれど、一番近いのはジャイアントロボかもしれません しかしそれには支持架やキャットウォークは見当たりません 本作のメカゴジラは整備しやすい寝そべった姿勢から、発進に向けて整備ベッドごと回転して立姿勢になるのです このシーンは本当にシビレます! 巨大な重量のあるメカゴジラを立姿勢で固定するのだから、それ相応の重厚な支持架でなければなりません さらに首の高さにはキャットウォークがあり、整備性の良さに留意されていることが伺えます なんとなく全体的にスペーシャトルの発射台をイメージさせるものです 地上へリフトアップして、冷却材で水蒸気が漂う光景も、スペーシャトルの打ち上げ映像を参考にしているのだと思います 1966年のサンダーバードが優れていたポイントを日本の特撮がようやく理解できたのです ウルトラホークの発進シーンでも、整備、機材搭載と搭乗員搭乗、発射の各工程のエリアに機体ごと移動させるという見せ方が既に出来ていました しかしそれはまだサンダーバードの模倣に過ぎず、なぜそういう演出をするのかの理解が表面的でしかないのが透けてみえていたのです それが、このメカゴジラの発進シーンの映像は、実際の巨大兵器の運用がどういうものになるのかを理解して、理屈が分かっている人が撮っていることがビンビンと伝わって来るのです オタク心が燃えます! このメカゴジラの格納庫は、2年後の「エヴァンゲリオン」での初号機の格納庫にそのまま踏襲されます 今ではジャイアントロボやスペーシャトルよりも、そちらの方がそのまんまだ!と思い浮かべる人が多いようです ゴジラが四日市に上陸して鈴鹿を越えて京都に向かう状況図は台風の進路予報円を思わせるものになっています これもエヴァンゲリオンで使徒の進路予報円に引用されていました そしてメカゴジラのフォルムの素晴らしさ! 現代的にリファインされて実に格好いい 重量感、巨大さ、装甲の厚みが自然と伝わるデザインです なのにハイテク感が漂っているのです ガルーダと合体するというはちょいとやりすぎ感はありますが両肩にドイツの対空自走砲のゲパルトを思わせる長砲身のビーム砲が突き出るのはイイ! 狭苦しく薄暗いコクピット 座席の配置、ディスプレイ、計器類、 搭乗員の耐Gスーツ、ヘルメットの形状と色 どれもこれもそれらしくできています 分かっている感がビシビシと伝わります メカゴジラへの搭乗する狭いエレベーターに乗りカメラが上から俯瞰する構図 もうシビレました 音楽は伊福部昭! 新しいメカゴジラの楽曲の数々 名曲です!これでメカゴジラの格好良さが数倍に増幅しています ゴジラの襲来、都市の蹂躙シーンも見事です シン・ゴジラを除けばゴジラシリーズピカイチです 最終決戦は幕張新都心 今でこそ幕張メッセやマリンスタジアムで有名ですが公開当時、京葉線は1990年に全線開通したばかりで、沿線には殆ど何もない埋め立て地だらけの中を走る路線だったものでした それが海浜幕張に近づくと、突然超高層ビルが幾つも建っている光景が広がって、なんじゃこりゃあ!とビックリしたものです 本作で幕張が有名になったのかも?! ゴジラとの最終決戦に敗れ、炎上して倒れこんだメカゴジラのコクピットから脱出するシーンも素晴らしい 厚い装甲が伺える狭いハッチから抜けだして辺りを見渡すと、夜の幕張新都心は火の海 炎の照り返しと煙も良い演出がなされていました ベビーゴジラと佐野量子のほんわかとした雰囲気が、殺伐とした戦闘シーンを中和していて今観るととてもいいと思えます 三枝未希役の小高恵美も本作では登場に必然性があり、彼女の風貌と雰囲気が役にマッチしています ゴジラが本気出したときの強さが眩しい光輪を背景にして表現されています 平成ゴジラシリーズの中でも一番の演出だったと思います さて、本作は単にオタク心が燃える怪獣映画です 深読みのテーマなんてあるわけありません ん?本当に? 改めて久し振りに観て、いやテーマは実はあったんだと思いました 本作は1993年の公開 バブル崩壊に伴ってリストラがいろんな会社で始まった頃でした 一流といわれる有名企業でも大人数のリストラがされるようになってきたのです この年の十大ニュースの4位は「大型不況深刻化、企業はリストラに拍車」だったのです リストラされる人にも家族はあり、小さな子供もいるのです 本人が悪いわけではない なのに理不尽なリストラでどう家族や幼い子供を守ればいいのか! その怒りがゴジラとベビーゴジラ、ラドン、それぞれに込められていると感じました だからGフォースは組織の論理を前面に押し出すように描かれていたのです 本作のキャッチコピーは「この戦いで、すべてが終わる」 これはハリウッド版ゴジラの制作決定を受けて、本作で平成ゴジラシリーズを一旦終了させる予定だったからと思います ジュラシックパークは、本作と同じ1993年6月の米国公開 CGでの恐竜映像は日本の特撮では太刀打ち出来ない、全く歯が立たない それは明らかであったので、その技術でゴジラを世界市場にデビューできるのら、その方が良い そう誰もが素直に納得できていたのです だから「すべてが終わる」なのです ところが、このハリウッド版というのが悪名高いエメリッヒのゴジラだったのです しかも1998年に公開が遅れます そんなハリウッド版ゴジラになるとは露知らず 遅れるからにはもう少し平成ゴジラシリーズを続けようとなります 翌1994年12月には「ゴジラvsスペースゴジラ」 1995年12月には「ゴジラvsデストロイア」が公開されることになります しかし、平成ゴジラシリーズは本作で頂点に達した感があります 後はどう有終の美を飾るのか? どういう終わり方をすれば良いのか? そんな雰囲気が漂うのです
ゴジラ生誕40周年記念作品
ゴジラが京都を襲撃するシーンは、海外輸出を考慮したものらしく、外国人にもわかる観光名所を映すことを意図しているらしい。 また、清水寺の避難シーンは予定のエキストラが間に合わず、やむなく現地で修学旅行生などの観光客に協力してもらっている。 特撮監督の川北紘一は同年に公開された「ジュラシックパーク」との差別化をそうとう意識していたらしく、「ミニチュアでの実写はCGにはない味がある」「恐竜映画ではなく、最高の怪獣映画を目指す」 と発言している。 気持ちはよくわかる。
メカと生命体の対峙
このメカゴジラは異星人でなく23世紀の未来人が作ったメカキングギドラの技術がベース、本作の2作前の「ゴジラvsキングギドラ」のエピソードを引き継いでいる。したがって敵ではなく味方の対ゴジラ兵器として新たに作られたメカゴジラ。以前は遠隔操縦だったがロボットアニメの主流の搭乗型、機動力を増すためにガルーダと合体は鉄人28号世代から王道のアップグレード。
ユニークなのはメカの対極の生々しいベビーゴジラの登場、ゴジラがラドンに托卵したという生物学的な視点もユニーク、従ってラドンは卵兄弟だからベビーゴジラを取り返しに飛来、ゴジラもまた母(父?)性本能で子を取り返そうとやってくる。人間の方もそれらに共感したりして攻撃か共生か葛藤が描かれる。古代恐竜は絶滅したが6500万年後の地球では再び彼らの時代になっているかもしれないという主人公のセリフも奥深い。
もう一つの見どころは引きや俯瞰合成の素晴らしさ、特撮技術の進化だろう、光線や金粉の鬼と言われた川北特撮監督の面目躍如、最新CGと比べても見劣りしないどころか、ミニチュア技法ならではのリアリティがCGに勝っているような気もします。
ハリウッド版ゴジラの製作遅延の為、急遽穴埋めに作られたと言うがクオリティの高さに驚きです。
特撮でやる必要性とは…
メカゴジラかっこいい。ガルーダ合体かっこいい。さあ取っ組み合いの怪獣バトルはじまりはじまり~…と思ったら延々CGによるビームの応酬。ゴジラ型に造った意味とはいったい…。逆に飛んでるガルーダもメカゴジラも「吊ってる」感がすごくて、そこはCGでなんとかならなかったの?と思ってしまう。CGの再現度がどんどん上がっていって特撮の意義が薄れていく時代にあってCGを積極的に取り入れて作ったのだろうけど、なんかすごくチグハグな感じ。
ストーリーは初っ端から怪獣バトルで、人間ドラマパートは最小限に、バトル・バトルという感じの構成なのは良かった。ゴジラに意外と母性がある(ていうかゴジラ雌なの?卵生なの?その割に托卵するの?笑)という新しい一面を見れた。ラドンはよくわからない理由で参戦したうえ、やられ役+ゴジラ復活させて盛り立てる役という悲しい立ち回り笑。人間ドラマのほうではとにかくベビーがかわいい。動物(?)との友情物語はガメラでもそうだったけど心温まるものがあるよね。自分勝手に暴走する主演男性キャラはイライラするだけで居る必要あったんだろうか?と思うけど。超能力少女もよう分からん。
ラストはゴジラも生き物、母子無事に再会できてハッピーエンド、生命礼賛みたいな雰囲気を醸し出していたが、後ろの街はボッロボロに燃えてて笑、オチの持っていきどころもチグハグなかんじしか残らなかったなあ…。
ダメならダメなりの観方がある
幾つか作られてるメカゴジラ物の二番目(1993年)のやつです。 今は武豊騎手の奥様となっている 佐野量子さんの貴重なヒロイン映画であり 一時期ゴジラ映画から封印されていた子供ゴジラが 復活した映画でもあります。 そんな中、メカゴジラの出撃シーンもなかなかカッコ良く カメラがしたから上がってゆくと 巨大な格納庫に渡された鉄骨の通路越しに メカゴジラの黄色い目が光る巨大な頭部が現れ それを二人の整備員が観ていると言うカット! このカット、あの「パシフィック・リム」のサントラの ジャケットになってるカットに激似でした。 今作のオマージュでしょうかね?? また、この映画は始まりから怪獣が出てくるのが早い! 人間パートのドラマがお粗末な分(言ってしまった!) 怪獣のシーンは最初の方からサービスしてます。 ラドンもちょっとおいしい役で出てきます。 そのあたりを楽しみにご覧ください! で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては もう最初から突っ込みどころ満載過ぎて笑ってしまった!! うかつに物、拾って来ちゃダメでしょ! 核のゴミ捨て場と言われてる様なところから~ 中身も良くわからない生きてる有精卵を ガラスケースなんかに入れてちゃダメでしょ! ゴジラを倒すために厳しい訓練をしてるような隊員が 勝手に職場を離れて、 挙句に国際的な研究所にパパラッチみたいに忍び込んで 勝手に写真を撮ってまあまあ~~良いじゃないですかって! で、最後に「仲間のところに帰るのが一番幸せなのよ!」 って、勝手に卵持ってきたのはお前らだろ!! あまりにお粗末でちょっと萎えた~~ それでもこの映画 「ゴジラもこの地球の仲間なんです。」 と言う、佐野量子様の一言によって何とか存在意義が 保たれた様に感じました。 ここ数か月の間に特撮ファンの間で評価の高い 平成ガメラシリーズをしっかり観た後では やはり人間ドラマ部分のお粗末さがもういかんともしがたいけど まあ、こう言うものを観る事で いいモノの良さがより解ると言うものですね。
1993年、恐竜ブームの年に作られた!
スピルバーグの『ジュラシック・パーク』、日本でも『REX 恐竜物語』と、恐竜ブームのおかげでベビーゴジラ=ゴジラザウルスが登場。やっぱり可愛いイメージを押し出したかったのでしょうか、どことなく子供受けも狙った感じがする今作。また、国連G対策センター、自衛隊からの精鋭部隊としてGフォースがゴジラ対策軍として活躍する。 昭和ゴジラにもメカゴジラが登場するが、あちらはブラックホール第三惑星人のロボットだった。前々作のメカキングギドラを引き上げて研究されて作られた設定なので、まさに23世紀の未来人の産物となった。また、ラドンが誕生した島では使用済核燃料の墓場と揶揄されてるくらい、核の問題も提起していたように思う。 今回のゴジラは四日市から京都へと進撃。仲間か息子なのかよくわかりませんでしたが、京都にある生命科学研究所にいるベビーの無事を確認したら、さっさと大阪湾へと去って行きました。一方のラドンは北から仙台、そして千葉へと南下。これもまた卵が隣同士だったので兄弟だと勘違いしてベビーのいる方向へ飛来してきたのでした。いつもと違う都市ばかり攻撃されてましたが、もはや寅さんシリーズのようにご当地ロケを敢行してもらいたいと感じます。
生物VS機械…命を巡る壮絶なバトル!
ゴジラシリーズ第20作(VSシリーズ第4作)。
ゴジラ生誕40周年・シリーズ第20作記念作品。
DVDで11回目の鑑賞。
翌年にハリウッド版の公開が予定されていたため、本作をもってシリーズを一旦終了することになっていました。
しかし、ハリウッド版製作が延期になってしまったため、次作「ゴジラVSスペースゴジラ」が急遽製作されました。
メカゴジラが19年ぶりに復活しました。国連G対策センターが開発した対ゴジラ用戦闘マシンとしての登場。海底から引き上げられたメカキングギドラの残骸から、23世紀のオーバーテクノロジーを分析して建造されました。
ゴジラの熱線を増幅して撃ち返したり、高出力のメーサー兵器を搭載しているなど、VSシリーズに登場した数々のメカニックの流れを踏まえた上での設定に感激しました。支援機のガルーダと合体して、スーパーメカゴジラになるなど、男の子が無条件で興奮する設定がいっぱい!
VSシリーズならではの多彩な光線技を多用した戦いが色鮮やかで、興奮が止まりませんでした。Gクラッシャーでゴジラの腰部にある第二の脳を粉砕し、あと一歩のところまでゴジラを追い詰めた最強のロボット兵器なのだ!
さらに、翼竜怪獣ラドンも復活!
翼竜感が強調されているように思いました。サイズもゴジラより小さいと云うところが絶妙…。精悍な顔付きも相まって、個人的にベスト・ラドンでございます(笑)。
一度はゴジラに敗れてしまいましたが、ファイヤーラドンに姿を変えて復活! ゴジラの味方となって幕張最終決戦に参加しました。スーパーメカゴジラの攻撃によって行動不能となったゴジラへの命を投げ打った献身的な行動に感動しました。
ベビーゴジラ…重要なキーパーソン(キー怪獣?)。
アドノア島に残されていたゴジラザウルスの卵から誕生しました。怯えると目が赤くなり、赤ん坊のような泣き声を発するのがかわいい…。思わず守りたくなる存在だなと思いました。成長するとゴジラになるだなんて信じられない…
生物と機械のバトルを通して、命と向き合うとはどういうことなのかを問い掛けているように感じました。
Gフォースはゴジラを無人島に誘き出すために、ベビーゴジラを囮として利用しました。ゴジラの同族とは云え、まだ幼い命を利用しようとするのは、決して善い行いとは言えませんなぁ…。自分たちがベビーのことを完璧に掌握していると思い込んだ結果の暴虐であります。それが呼び水となり、ファイヤーラドンにベビーを輸送コンテナごと奪還され、幕張が戦場となってしまう原因となってしまいました。
Gクラッシャーでゴジラを絶命寸前まで追い詰めたメカゴジラでしたが、ファイヤーラドンの捨て身の行動によって復活したゴジラの火力の前に木っ端微塵に粉砕されてしまいました。
命を弄ぼうとした人類が、生命が持つ偉大なエネルギーの前に、その傲慢さを見事に打ち砕かれてしまったのです。科学の進歩と共に、命が軽んじられるようになってはいけないし、それを弄んで繁栄しようと考えるのは思い上がりであり、神をも恐れぬ愚かしい所業ではないでしょうか…?
一緒に海に帰っていくゴジラとベビーゴジラの姿に、命の尊さと美しさが籠められているように感じました。シリーズを通して描いて来たことの集大成だなと思いました。
※追記(2020/12/13)
公開27周年と云うことで、勝手に記念鑑賞しました。
日はズレましたが…(笑)。
※鑑賞記録
2020/01/29:Amazon Prime Video
2020/12/13:Netflix
※修正(2022/06/05)
万能!ラドンの粉
通算20作目の平成ゴジラ第5弾。全体を通して怪獣バトルが多くて良かったです。そもそも怪獣を観るために観てるようなもんですし、人間ドラマのパートより怪獣が出てるシーンが多いと満足度は高めになります。
メカゴジラが予想より強くってビックリしました。更にスーパーメカゴジラになるって。動きが速くなるって設定は活かされなかったものの、ゴジラとタイマンはれる人類の兵器はなかなかカッコ良かったです。でも作戦中は何故に英語?メカゴジラ動かすだけで大変なはずなのに、わざわざ英語で話さなくても。指示ミスも起こりやすくなるだろうし、「あー、こういう時英語でなんて言うんだっけなぁ」なんて考えてる間にやられちゃいません?謎だ!
なんとなくですが、改めてゴジラって絵になるフォルムしてるわ~っと思いました。しかし、ラドンって吊られてる感が満載でしたね。もうちょっと生き物っぽくできなかったものでしょうか?そしてあの万能のラドンの粉はいったい・・・生物が粉になるってのも不思議ですが、それで全く別種の生物の破壊された第二の脳が復活するっていったいどういう仕組み!?なんてツッコミ入れてはいけない所ですよね、きっと。
本作では壊される街がまず京都。しっかり清水寺も映ってました。そしてちょこっと青森、仙台を経由して最終決戦は幕張でした。だんだん壊す街がなくなってきてる気もしますが大丈夫でしょうか?個人的に旅行好きで全都道府県廻った事のある身としては、いったい次回作では何処へ行くのか楽しみです。
ゴジラに何を求めるか?
過去は劇場に足を運んだが、久々に観てみると割に面白い。
怪獣特撮映画らしい軽い主人公たちと肝心の超近代兵器メカゴジラにそんなメンバーが乗って戦うとは。
佐野量子も久々に見たし。
Gフォースにちゃんと不思議ちゃん三枝が残っており、未だに子どもを集めて超能力実験していると言う不気味さがこのシリーズに気持ちの悪い印象を残す。
ちっこいゴジラはキモカワいい。
ミニラは愛嬌有りすぎだけど、ゴジラザウルスは大人しいらしい。
しかし何を食わせるんだろう?
頑張る人類がやっぱりゴジラに敵わないのは仕方ないとして、特撮は進歩の限界に来たと思う。
もはやCGの表現力には敵わないだろう。
ゴジラもろとも懐古趣味の世界に封印されはしないか?心配になってきた。
クライマックスの特撮がダメなんだよなー。
平成VSシリーズの共通の欠点。製作当時で、既にウルトラマンから四半世紀は経つにも拘らず、操演やミニチュア特撮に、大した進歩が見られない。中盤の、都市破壊シーンにはそれなりの進歩やリアリティが感じられるが、肝心要の、クライマックスの恒例、ランドマークでの怪獣バトルになると、空気感やアングルが、しゅわしゅわと矮小化し、昭和時代のミニチュアセットをリングにした怪獣プロレスに逆戻り。VSシリーズの場合、光線の撃ち合いですが。ビルの間をゆっくり飛ぶ、ガルーダがミニチュアにしか見えず、迫力やスピード感が無く、当時の同時代のアニメに負けていた。
娯楽作品としての、ドラマと怪獣特撮部分のバランスはいいと思うし、役者さん達の演技もいい。メカゴジラの丸さも、本当はメカニコングを出したかったという裏話を聞くと、今は許せる。
しかし、クライマックスの特撮が、ランドマークのミニチュア作り、光線の合成にばかり気合いが入り、リアリティが欠如している。
わずか2年後の平成ガメラは、低予算ながら、ぎりぎりのリアリティを保った特撮にチャレンジしている。平成VS ゴジラも、何とかならなかったものか。
連続したストーリー、娯楽性に富んだドラマと演出。ゴジラを次世紀に繋ぐ使命を果たしたVS シリーズですが、やっぱり特撮が惜しい。もうちょっと何とかならなかったかなあ?
生物としてのゴジラ、生命の神秘、ノンストップな展開、伊福部昭の音楽…見所多し!
シリーズ20作目。
ゴジラ生誕40周年。
記念すべき本作の相手は、メカゴジラ。
奇しくも20年前の生誕20周年作の相手もメカゴジラで、何やら因縁を感じる。
今回のメカゴジラは、人類が開発した対ゴジラ兵器。
未来人の置き土産であるメカキングギドラをベースに、多くの兵器のエッセンスを取り入れた、究極の対ゴジラ戦闘マシン。
ゴジラの熱線を増幅して跳ね返したり、ゴジラの泣き所である第2の脳を破壊したりと、旧メカゴジラ同様、ゴジラを徹底的に苦しめる。
記念作だけあって、見所が沢山。
まずは、26年振りの復活となるラドン。
今回のラドン、ラストのゴジラの勝利に一役買ったりと、ドラマチック。
ゴジラやメカゴジラのやられ役に徹しているが、ちゃんと見せ場や魅力も設けられている。
そして、ベビーゴジラ。
あのミ○ラのような存在かと思いきや、ゴジラの生物としての魅力を色濃くしたり、ストーリーもベビーゴジラを軸に展開したりと重要ポジション。
今回のゴジラは、一体の“生物”として強く描かれている。
同種のベビーゴジラを求めて現れるのも生物の本能。ラスト、ゴジラがラドンの生命エネルギーを与えられ復活するのは生命の神秘。
メカが対戦相手だけに、生物としての姿が強調されているのが印象的だ。
前作がファンタスティックな女の子向きならば、本作はバトルに次ぐバトルの男の子向き。
主人公たちがゴジラと直接戦う精鋭部隊という点からも分かる。
本編・特撮がバランス良く融合し、テンポ良く、最後までノンストップで飽きさせない。
もう一つ、注目点を挙げるとすれば、伊福部昭の音楽。
“新メカゴジラのテーマ”“Gフォースマーチ”は全く新しい新曲で、ダイナミックで格好いい。
この時すでに老齢でありながら、その作曲家精神に脱帽。
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