「”三大怪獣”って、4匹じゃん、と思ったそこのあなた。 ”三大怪獣”...」三大怪獣 地球最大の決戦 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
”三大怪獣”って、4匹じゃん、と思ったそこのあなた。 ”三大怪獣”...
”三大怪獣”って、4匹じゃん、と思ったそこのあなた。
”三大怪獣”は、ゴジラ・ラドン・モスラの地球怪獣のことで、
この三怪獣にとっての地球での最大の決戦である、対キングギドラ戦を描いているという意味でした。
(リバイバル時には「ゴジラ・モスラ・キングギドラ地球最大の決戦」になってしまい、ラドンがかわいそうでした…)
本作品最大の収穫は、キングギドラの魅力に尽きます!!
そのデザイン、活躍場面でのミニチュアセット破壊描写、3つの口からの光線と、
着地点の爆発のタイミング、ピアノ線による吊り、と全てが奇跡的、素晴らしいの一語。
ギドラの首のしなりもベスト!(後の平成ギドラでは首が少し折れ曲がったりしている)
技術的には格段の進歩があるはずの平成作品と比べても、数倍優れています。
そして、蘇ったラドンを迎えて実現した、ゴジラ対ラドンにも注目。
「ローマの休日」のようなドラマ部分も面白い。
後の「幻魔大戦」に影響を与えたらしい?
主人公兄妹の実家の団らん風景や、バラエティ番組出演のため来日した小美人、自称金星人の謎など、今観るとドラマ部分が楽しい。
夏木陽介、小泉博、志村喬、佐原健二、田島義文、天宮英世らそうそうたる東宝俳優陣の演技は保証付き。
特に若林映子、星由里子が美しく魅力的です。
また、ザ・ピーナッツは、最後のゴジラ映画出演で見もの。
「モスラ~やモスラ~」は古関裕而作曲のため登場しません!
代わりに小美人が歌う「幸せを呼ぼう」(作詞 岩谷時子. 作曲・編曲 宮川泰)は名曲です。
モスラによる説得と、そのときの小美人の通訳はご愛敬。
岩を抱えて落っこちるギャングもご愛敬。
監督:本多猪四郎×製作:田中友幸×脚本:関沢新一×音楽:伊福部昭という最強スタッフでおくる、
家族そろって楽しめる「明るく楽しい東宝映画」だった、いい時代の作品です。
この度、東宝映画の旗艦映画館、TOHOシネマズ日比谷のプレミアムスクリーンの大画面で観れて幸せ!
ラストの若林映子のドアップ!瞳のハイライトも美しく!
夏木陽介の瞳のハイライトも美しい。
ちなみに、「超定番」その昔、大人と少年の特撮ファンが許せなかった昭和ゴジラシリーズの「お子様向け」ポイント、ワースト5は…(順不同)
1.「三大怪獣地球最大の決戦」モスラの怪獣語での説得
2.「怪獣大戦争」のゴジラのシェー
3.「ゴジラ対ヘドラ」の空飛ぶゴジラ
4.「ゴジラ対ガイガン」の吹き出しで話すゴジラとアンギラス
5.「ゴジラ対メガロ」のジェットジャガーの巨大化
以上!
大人になってしばらく経った今は許せます。
やはり石を抱えて・・に引っかかる方はいらっしゃいましたか! ガメラ対ギャオスでもヘリからダイブする役者が・・グリーンバック無いとこうなるんですかね。
許せないポイントの3は最早タブー。