「神格化しすぎかも。」ゴジラ(1954) スペースカルシウムさんの映画レビュー(感想・評価)
神格化しすぎかも。
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初代ゴジラは何度も観ていますが、映画館では初めて。ゴジラの目線までよくわかるクリアな映像と、迫力ある音響はやはり映画館で観る価値はあります。
海から現れる時には足音がして、上陸すると時折無音になるあたりは、却って亡霊のような不気味な効果があります。
しかし、映画館で観るとまた違った感想が頭をもたげ、ちょっと神格化されすぎていないか?と思ったりもしました。
それは、この作品の主要キャラクターのほとんどが、空気の読めない破綻した性格の持主だからです。
志村喬の博士は、代案も持たないのになぜあんなにゴジラ攻撃に反対するのか?
娘が殺されかけ、街も壊滅状態だというのに。
(もっとも、自分が山根博士なら人道はともかく、反対するなぁ)
宝田明の尾形は、今特別避難指示が出ている中、ゴジラ攻撃に悩む山根博士に、娘さんとの結婚申しこむタイミングか?
河内桃子の恵美子は、芹沢博士の自分への気持ちを知っていながら、なぜ宝田明に秘密を話し、宝田明から芹沢博士に話させる?
オキシジェンデストロイヤーを使う羽目になったら、芹沢博士は自死する、と打ち明けているじゃないか。それをあろうことか今の恋人に言わせておいて、自分だけ泣き崩れるって、酷い。酷すぎる。
今まで観ていてこんな風に感じたことってあまり無かったのですが、映画館で観るってやはり特別な体験なんですね。
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