「棺おけの最後の釘を打つ石」午後の遺言状 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
棺おけの最後の釘を打つ石
留置所からの脱獄囚が現れ、老人性地方症の登美江が撃退してしまう。警察に表彰され、最後の食事を楽しんだ後、牛国夫妻は旅立つ。
娘朱美の父親は、実は森本であると衝撃の告白を受け、戸惑う蓉子。朱美の結婚が近いということで実の父を告白するかどうかで議論する二人。2日後に足入れの儀式があるというので、帰りたくなった蓉子も見学に行く。この儀式が笑える。
冒頭で登場する、“棺おけの最後の釘を打つ石”が最後まで伏線となっているところがストーリーを綺麗にまとめている。途中までは、ボケと老人の死についてばかりが強調されているような気がしていたので尚更だ。唐突な出来事と揺れ動く老人たち。時折笑えるエピソードで和ませてくれた。
音羽信子が遺作。杉村春子も2年後に死亡。朝霧鏡子も4年後に死亡。そんなことを考えてると、元夫である新藤監督は予期して作った映画だったのだろうかと、ふと考えてしまう。
コメントする