劇場公開日 1993年11月20日

「正しく神映画」教祖誕生 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0正しく神映画

2025年2月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

知的

93年公開作品
久々の鑑賞

原作は『浅草キッド』『アナログ』の北野武
『卍(1983)』『BU・SU』『うれしはずかし物語』では助監督を務め『その男、凶暴につき』『3-4x10月』『あの夏、いちばん静かな海。』『ソナチネ』で監督補佐を務めた天間敏広氏の初監督作品
脚本は『台風クラブ』の加藤祐司
脚本は他に『あの夏、いちばん静かな海。』『ソナチネ』『みんな~やってるか!』『キッズ・リターン』『HANA-BI』『菊次郎の夏』『死に花』『モテキ』『海月姫』『グッドモーニングショー』でスプリクターを務めた中田秀子

新興宗教を題材としたブラックコメディー
隠れた名作
オフィス北野協力
北野武映画のスタッフで固めたらしい
原作がよっぽど面白いのかシュールだった『台風クラブ』と同じ脚本家とは思えない
脚本には記録係の中田秀子女史が名を連ねているが映画脚本がこれが唯一
天馬氏の唯一の監督作品
次回作を期待したがこれで監督デビューという念願叶い燃え尽き転職したのか事情はわからないが残念でならない

教団内の人間模様が面白い

実在のソープランド『多恋人』が登場しソープ嬢役の女性が2代目教祖とお風呂に入るシーンがあるがヌードはない
それでも娯楽映画として星5

ラストも良い
やはりこれは傑作

動画配信はされていないがYouTubeで観れる
たぶん違法だろうけど
以前はどこのレンタルビデオ屋でも置いていたがそれも少なくなった
TSUTAYAそのものが減った気もするがGEOはむしろ増えた

神官ポーを演じた吉田淳が出演しているがどこに出ているか分からなかった

配役
あてのない一人旅の最中に教団と遭遇し暇つぶしと興味本位から入団し活動を手伝ううちに2代目教祖として覚醒する高山和夫に萩原聖人
金儲けと競馬が大好きでバイオレンスな教団主管の司馬大介にビートたけし
司馬に次ぐ教団No.2で飄々としているが暴力的な一面もある司馬の腹心の呉に岸部一徳
司馬や呉と違い純粋な信者で教団青年部のリーダー格の駒村哲治に玉置浩二
司馬に拾われた元ホームレスでお酒が大好きでお調子者故にクビになる初代教祖に下條正巳
司馬の妻で教団本部で事務を担当する洋子に山口美也子
足が不自由なふりをするサクラを担当する信者の久栄に南美江
洋子の実の娘だが司馬の愛人でサクラの際は久江栄の孫役を担当する朋子に国舞亜矢
信者で教団が使うマイクロバスの運転手に津田寛治
末期癌の父のために教祖に依頼して自宅に来てもらいお手かざしをしてもらう大きな屋敷に住む裕福な婦人の政子にもたいまさこ
教団に因縁をつけるも呉に呼び出され懲らしめられるチンピラに寺島進

野川新栄