君も出世ができるのレビュー・感想・評価
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1964年の和製ミュージカル
黛敏郎が音楽を担当した1964年の和製ミュージカルで、とても楽しい。
若手社員二人(フランキー堺、高島忠夫)が出世しようと、社長(益田喜頓)やその娘(雪村いずみ)を相手に奮闘する。
歌と踊りが豊富で、みんなとても上手。
引けを取らない和製ミュージカル
フランキー堺さんの歌に演技に踊り最高でした。
空港のシーンの群舞は和にこだわりすぎと、観るのをやめそうでしたが、ドンドン引き込まれて最後には、大満足。
群舞も見応え十分でした。
フランキー堺 すげえ
64年東宝。会社で出世を目指すサラリーマンという東宝コメディ的な設定でミュージカルやっちゃった作品。冒頭からフランキー堺が歌い踊る。なんとシャープで漫画チックな動き!どうかしてるテンションの高さ!全編これですよ。
雪村いづみ、中尾ミエの歌って踊れる女優も素晴らしく高クオリティ。
狙いなのかマジなのか能天気さが炸裂していて無闇に元気になってくる。和製ミュージカルはこういうテイストが多くて楽しい。カメオもあるよ。
パンツは穿き古しでも身なりが良ければ・・・♪
東宝ミュージカルといえば植木等とクレイジーキャッツによる『ニッポン無責任時代』とかのコメディが中心だったが、突如現れたフランキー堺のミュージカル。高度成長期のサラリーマンの悲哀としては植木等シリーズと土台は一緒だが、こちらは脚本もしっかりしているように思えるのです。
東和観光の山川(フランキー堺)は後輩の中井(高島忠夫)とともに出世することを念頭において仕事で活躍するのだが、中井が社長の妾と知り合ったことから、事態は急変。さらに社長令嬢が帰国したおかげで、山川は彼女と結婚したいと願う・・・といった展開。
アメリカと日本の仕事、文化の違いを谷川俊太郎の作詞による曲を歌うため、当時としても画期的だったのではないでしょうか。接待漬けの日本、仕事と遊びは割り切っているアメリカなどなど。しかし、交際費の上限だとか、接待禁止という業界が増えてきたのはまだ最近のこと。まだまだ日本の黒歴史は続いていたんでしょうなぁ。
女優陣でも、令嬢に雪村いづみ、妾に浜美枝、お茶漬け屋の姉さんに中尾ミエと豪華。ハリウッドの影響なのか、やっぱり歌える俳優が多いんですね。とにかく、ミュージカルシーンは圧巻!主流ではないのですが、日本で初めて本格的なミュージカルが完成したんだと思わせてくれる。
☆☆☆☆★ 新・文芸坐にて 「映画ファンが選ぶ2本立て」特集(併映...
☆☆☆☆★
新・文芸坐にて
「映画ファンが選ぶ2本立て」特集(併映『鴛鴦歌合戦』)
〝世界よ刮目せよ!これこそ日本映画が誇るミュージカルだ!〟
元祖和製ジャック・ブラックことフランキー堺主演の破天荒ミュージカルは、オープニングからハイテンションで飛ばしまくる。
益田喜頓演じる社長を見送る、羽田空港でのミュージカル場面は。如何にも黛敏朗らしい日本古来の土着性溢れる曲。
その後、高島忠夫が歌う♫タクラマカン♫の歌が続き。やがて雪村いずみが登場してのプロダクションナンバー♫アメリカでは♫の大掛かりな《脳天気ハイテンション》場面へと続く。
ここまで徹底したミュージカル映画は、日本映画としては異例中の異例。
ほんの一瞬だけだがフランキー堺は、フランキー堺&シティスリッカーズ(元ネタはアメリカの有名コミックバンド、スパイク・ジョーンズ&シティ・スリッカーズ)時代のドラマテクを見せてくれる。
映画の途中での雪村いずみと高島忠夫の♫アメリカでは♫と♫タクラマカン♫の爆笑2重奏や、中尾ミエの♫田舎に行こう♫等の楽しいナンバーを挟み、映画は最後までご陽気に走りきる。
上映終了後、数多くの観客からの拍手が。
(有島一郎風に)
やっぱりさ。
楽しかったさ。
ここまで出し惜しみしないでさ。
徹底してくれたらさ。
最高だわさ。
2009年12月7日 新・文芸坐
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