鬼畜大宴会のレビュー・感想・評価
全3件を表示
狂気には意味不明なものがあるべきだ
学生運動バリバリ時代に内ゲバによる学生団体の崩壊を描いた本作。 と説明してしまうと陳腐なんだが、それがこの映画の欠点なのかもしれない。 エグい描写があり、映像的にも過激だし、狂気もあるんだが、あくまで説明できる狂気だし、学生運動の当事者じゃないのであくまで勉強した内ゲバから起因する狂気にとどまっている。 僕自身も学生運動を知っているわけではないのだが、実際に起きた浅間山荘事件についての本を読んだりすると、ここで描かれている内ゲバはリアリティが弱いし、かといってフィクションに振り切っているわけではない。 別に学生運動当事者ではないのだからクリエイティビティを全開にして学生運動に起因する狂気を描いてもよかったんじゃないか? そうすればきっと説明のつかない狂気(=真の狂気)を描けて、この作品の強度をませたのではないか? そんな惜しい映画だが、学生が製作したものでここまでの物議を醸せる作品が出来てること自体すごいよね。
グロ苦手は絶対に見ない方がいい
DVD化が決定したためレビューを。 気持ち悪い。見終わった後、まず思うでしょう。 グロさもそうだが、狂気に変わる瞬間の人々に対しての嫌悪感がヤバい。 特に、女性がもう思い出すだけで嫌だ… 他の人も狂気になる姿がリアルでゾッとさせられるが、この女性は演出と共にイヤな気分になる。 しかもみんな無名で失礼だが、この女性はブサイクなためさらにイヤだ… さらにこの女、吹っ飛ばした頭をグニョグニョしたりするのでとにかくヤバい… これまでグロい作品は何作か見たが、慣れているはずなのに初めて吐き気がした… グロ苦手は絶対に気をつけた方が良いでしょう。 だけど、作品としてはなかなかしっかりしてます。 組織が徐々に崩壊していく姿といい、狂気の変わっていく姿といい、お見事。 終盤はちょっとアクションシーン的でもあり、娯楽性も兼ね備えてる。 とにかく見る方は覚悟して見ることを頭に入れといて見てください。 これが熊切監督のデビュー作とは恐るべし。
全3件を表示