「1作目より物語がしっかり」大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
1作目より物語がしっかり
荒唐無稽だった前作「大怪獣ガメラ」よりも欲にまみれた人物が登場し、人間の因果な部分を見せられる為、子どもの観る怪獣映画と言うスタンスから離れた作品になっていると思う。
モンスターパニック映画に必須のキャラクターとして、怪獣より怪物な悪人がいるものだが、この作品には小野寺がいる。
一緒に探索に行った仲間を宝石を独り占めするために殺し、帰国したらさらに行方不明の圭介の兄夫婦まで手に掛ける。
果てはバルゴン誘導の為の巨大ダイヤモンドを奪い取ろうとする始末。
欲の張った人間の醜さが十分に伝わる。
そして本作品ガメラの初対決の相手、バルゴン。
初顔合わせではバルゴンの能力に一方的に敗れる ガメラの図式はこの作品から始まっている。
冷凍光線と殺人虹光線は強力であるが弱点が水なのに船沈没させて泳いだりするのだから、弱点と言うほどには弱点じゃないのか?と思ったり…。
バルゴンの瞼が左右から閉まるのはちょい変わってるし、逆にガメラは尖った眼をしているので前作とは表情も違うように感じる。
回転しながら飛ぶ時もアニメーションから実物が火を吹きながら回転するものに変わってた。
色々、変えてきたガメラ、内容も大人思考で意外に面白かった。
DVDでの観賞だったが、フィルムの縦キズや画面上部にゴミが引っ掛かっていたりして見えているのは元が16ミリフィルムなんだろうか?
当時の35ミリフィルムは作ったら、即大映直営か掛けてくれる映画館に送られ、マスターフィルムもどっかに行っちゃったのだろうか…と考えたりした。
大分前にリバイバルで劇場で観ました。旧ガメラでは最高作品だと思ってます。名場面が多く、黒部ダム体当たりとか大阪初戦とか。ヌメヌメした肌感のバルゴンも魅力的、ギャオス戦の最後は今作と同じじゃないか!