男はつらいよ 柴又より愛をこめてのレビュー・感想・評価
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雪駄に宇宙服、華麗なる寅さんショ〜
寅さんシリーズ36作目
見ていて思ったエトセトラ
◯寅さんが雪駄に宇宙服、
ミスマッチのおもしろさよ
◯元気はつらつのあけみの心がしぼんでしまって、心をふくらます?ため何処かへ行ってしまうぅ。
今作も寅さんが失踪者探しの旅へGO〜!
◯しんみりしたあけみが寅さんへ問う。
「愛って、なんだろう?」
答える寅さん。
「この女を俺は大事にしたいと思う、、、
それが愛、、、」
◯「首すじのあたりが、どこか涼しげ、、、」
と寅さんに対して真知子(栗原小巻さん)のひとこと、たしかにぃ〜
風来坊は、涼しげで身軽で気ままなんですねぇ〜〜
◯島でのカップルによる遊びが、たのしそぉ〜
若者同士で、熟年?同士で。
バケーションで、行ってみたいなあんな島。
◯結局、寅さんはいつものようにマドンナの幸せを願い、お別れしてしまう。
36回もこんなシーンを見ていると、
もうそれが当たり前になり、
結婚を否定(拒否)する人、独身を謳歌したい人なんだと断定したくなってくる。
あと、約14回分、どうなっていくんだろぉ〜
どうやって展開させるんだろぉ〜〜
◯50作中の36作目は、フルマラソン(約42キロ)でいえば、30キロを過ぎたあたり。
これから走るのが一番キツくなっていくところ。
寅さんマラソン、がんばって完走するぞぉ〜
生まれも育ちも柴又の あけみ(美保純)
NASAの宇宙飛行士になった寅次郎は、宇宙という未知の場所に 行きたいと思ったけど、行きたくなくなった という夢でした。尿意を催して夢から覚めるのでありました。撮影感たっぷりの 夢のシーン から始まるため、現実のシーンが よりリアルに感じるのでございます。
戦争の悲壮を描いた『二十四の瞳』に 常々言及しておりました。今作が公開された1985年といえば、日本航空123便墜落事故が発生した年でした。
ヒロインは 島に住む美人教師 でありますが、タコ社長の娘 あけみ(美保純)の魅力が引き出されていて、主役交代して『女はつらいよ』に なりそうな勢いを感じました。
今回の みつお(吉岡秀隆)も とても良かったです。
【”寅さん版二十四の瞳”マドンナの式根島の先生を演じた栗原小巻さんに告白する地味だが良き男を演じる川谷拓三さんの照れたような表情が印象的な作品。】
■いつものように、タコ社長の娘、あけみが夫婦げんかの末に家出して、タコ社長がTVの探し人に出演するシーンから始まる。
美保純さん演じるあけみは、相変わらずどこか軽くって準レギュラーになってからも余り成長していないなあ。
それにしても、今作の栗原小巻さん演じる式根島の先生と川谷拓三さん演じる彼女の親友が奥さんだった男との結婚は、娘さんの想いがあったにせよ唐突な感じがするが、良く考えれば寅さんシリーズで、寅さんが惚れた女性は大体唐突に結婚していた事を思い出す。
<そして、今作辺りになると、満男が寅さんのことを”おべっかは言わないし、世間体も気にしない。”と寅さんの人柄に惹かれている台詞を序盤口にするが、この後渥美清さんの体調不良もあり、徐々に満男が主人公になって行くのである。>
ロシアと米国へのこだわり
vol.36 終盤作はほぼ鑑賞済みなので全作制覇も秒読み段階突入。...
小学校の教師・栗原小巻と出会った寅さんはまた彼女を好きになってしまう。 美保純は人妻であるにも関わらず島の若者からプロポーズされてしまう。
『二十四の瞳』へのオマージュ?いや、それよりもまいっちんぐマチコ先生か・・・
あけみが失踪したためタコ社長はTVの尋ね人のコーナーで呼びかけてみるが、あけみはとらやに電話して「寅さんに会いたい」と告げる。偶然にも帰ってきた寅さんは休むこともせず、伊豆の下田へと飛んでゆく。早速知り合い(笹野高史)に当たってみると、スナックで働くあけみらしき女は「さくら」と偽名を使っているらしい。
美保純の演技が絶好調!再会のシーンではちょっとウルウルしてくるほど。明美が式根島に渡りたいと言い出してフェリーに乗るが、島の小学校の同窓会パーティに出会う。学校には美人の独身先生が現役のまま、マドンナ先生と呼ばれていたが、11人の生徒だったので「二十二の瞳」と言っていた。寅さんは自分も入れて「二十四の瞳だな」と冗談を言う。そのまま宴会に参加するというのも寅さんの人柄の賜物なのか。
あけみが宿屋のあんちゃんに「あの人は関係ない。フェリーで一緒になっただけ」などと言うが、同じく寅さんもマチ子(栗原小巻)に同じ台詞を吐くのが面白い。また「女房もいないくせに人妻の気持ちがわかってたまるか!」という名言も。いつものごとく、一目ぼれして女性に足止めを食らった寅さんを、今度は逆にあけみが連れて帰るようにと頼まれる面白さがあった。
毎度のパターンで、マドンナは生まれ故郷の東京へ戻ってくるが、亡くなった親友の夫(川谷)にそれとなくプロポーズされる。そしてそれを寅さんに相談するという毎度おなじみのパターンだ。「胸焦がれる恋をしたり…その箱にカギをかけたまま」などという言葉にはぐさり。たしかに恋愛を経験せずに結婚してしまうことの寂しさはあるのだろうけど…これがまたあけみにとっても同じことだったのだと観てる者は気づくのだ。
川谷拓三の仕事がロシア語辞典の編纂という仕事で、ロシア料理店での会食とロシアづくしだったのだが、冒頭の夢では寅さんがアメリカのロケットに乗ることや御前様が英語を駆使していることなどから、時代的にペレストロイカや冷戦終結に向かう米ソといった裏テーマがあるように思われた(わかりませんが奥が深い)。
美保純の入浴シーンもお見逃しなく!見逃した方は『ピンクのカーテン』をご覧あれ。
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