男の紋章 俺は斬る
劇場公開日:1965年10月8日
解説
「続男の紋章」の甲斐久尊がシナリオを執筆、「星と俺とできめたんだ」の井田探が監督した“男の紋章シリーズ”第九作目。撮影もコンビの萩原泉。
1965年製作/84分/日本
配給:日活
劇場公開日:1965年10月8日
ストーリー
大島竜次を慕う、子分の虎鮫と辰は、旅修行に出ていった竜次を追って旅から旅へと流れ歩いていた。が、とある街で虎鮫と辰は竜次の噂を聞き、その土地の親分紋二郎のもとを訪ねた。ところがいざ会って見ると、それは偽ものの竜次で、ペテン師の三太であった。そのころ竜次は、木津原組で名をかくして修業をつんでいた。が、ある日木津原一家の縄張りで、女郎が逃げだして竜次のもとにころがりこんできた。竜次は女郎を逃がしてやった。この竜次の処置に怒った木津原一家は、竜次になぐりこみをかけた。折よく来合わせた虎鮫や辰の協力で、木津原一家をけ散らした竜次は、再びわらじをはき、また名をかくして高根組を訪ねた。高根組はこの地帯の伐採場を仕切っていたが、横暴なやくざ沢久のために苦しめられていた。数日後、病床にふす親分高根は、竜次の正体を見破り自分の名代を頼んだ。悪らつな沢久のやり方に腹をすえかねていた竜次はこれを快諾し、血気にはやる高根の子分清二らを押えて、単身沢久のもとに乗りこみ、盆の上で勝負をつけようと申しでた。ところが、この勝負で壷を振った客人の修二は、木津原組で世話になった新作の息子であった。イカサマを見破られた修二は、沢久に命令されるまま竜次を襲った。だが竜次はこれをかわし、父親の新作のところに引きすえて改心させた。が、沢久の悪事はますます悪らつさを増し、竜次は事の起るのを防ごうと、関東を支配する大門の重五郎親分に仲裁を頼んだ。一時はこれを受入れたものの、この手打を心よく思わず、重五郎を斬ろうとした沢久は、逆に重五郎の白刃の前に絶命し果てた。その時村田組の代貸し佐平次が、大島組の絹張りを奪おうとする新興勢力相野田組のために実母村田きよが殺されたことを告げた。大島組にとんで帰った竜次は、単身相野田組と対決し、悲しみと怒りを白刃に託し、相野田を斬った。想いをよせる晴子を後に竜次はまたいずこともなく旅立って行くのだった。