沖縄10年戦争

劇場公開日:

解説

本士復帰を間近に控えた沖縄を舞台に、地元と本土系暴力団の抗争を描く。脚本は「ゴルゴ13 九竜の首」の松本功と「恐竜・怪鳥の伝説」の大津一郎と「らしゃめん」の志村正浩の共同執筆、監督は「仁義と抗争」の松尾昭典、撮影は「ゴルゴ13 九竜の首」の赤塚滋がそれぞれ担当。

1978年製作/102分/日本
配給:東映
劇場公開日:1978年6月3日

ストーリー

宮国派の幹部、金城友行と、伊波朝市、朝勇兄弟は幼なじみであった。組員二万人を越す関西錦連合の桜木組からの招待状をめぐって琉栄会本部では激しい論争が行われ、宮国が、桜木組系中原組組長と友人関係にある朝市にてはずをとらせ、金城と桃原を伴って大阪へ向うことになった。招待された席で宮国が大恥をかいたことから、宮国派と朝勇たちのこぜりあいが続く。その結果、宮国は射殺され、朝市も銃撃を受けて傷ついた。朝勇は沖縄進出をめざす桜木組の協力申し入れを最初は断ったものの、窃盗まで働く子分たちの困窮さをみかね受けいれを決意する。桜木組の援助により伊波派は勢力を盛り返し、小康状態を保っていた両派の間に再び火がついた。一方、朝勇は、手打ちを強要する桜木組の説得に押し切られる。援助が得られなくなった伊波派と琉栄会の抗争に巻き込まれた警官が殺されるに至り、沖縄警察はついに、射殺命令を下した。大阪の警察病院で桜木組の裏切りを知った朝市は、脱走し、桜木組本部に乗り込むが、敢えなく殺されてしまう。朝市の遺骨と、わずかな金を工面して沖縄にやって来た中原から、本土やくざの卑劣さを知らされた朝勇は、知念からの援護を受けて単身沖縄を脱出するのだった。

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スタッフ・キャスト

監督
脚本
松本功
大津一郎
志村正浩
企画
日下部五朗
本田達男
撮影
赤塚滋
美術
佐野義和
音楽
鏑木創
録音
中山茂二
照明
増田悦章
編集
堀池幸三
助監督
依田智臣
スチール
中山健司
進行主任
野口忠志
ナレーター
三村敬三
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映画レビュー

2.0本土人の身勝手な空想としての「オキナワ」

2023年6月30日
iPhoneアプリから投稿

ヤクザ映画はアメリカの西部劇や香港のカンフー映画と同様に固定的なフォーマットの中でいかに先達との差異を生み出せるかが腕の見せどころであるはずだが、本作に関していえば沖縄という格好の素材をベースにしているにもかかわらずそれをほとんど有効に活かせていない。随所に言及される沖縄は結局のところ本土人から見た異国としての「オキナワ」でしかなく、ハブ酒だの英語を喋る娼婦だのといった浅い表象に留まっている。

本土と沖縄という対立線を引こうにも、そこに歴史や政治の重みはなく、せいぜいありふれた都心vs地方的な確執性しか感じ取れない。それならば『北陸代理戦争』なんかのほうがよっぽど面白い。要するに舞台が沖縄である必然性がない。随所で炸裂する琉球語も目配せでしかなかったし、カッコよさという点でも『仁義なき戦い』の広島弁や『緋牡丹博徒』の九州弁に遠く及ばない。

セリフや行動のカッコよさが著しく欠如しているというのもかなり痛い。全体的に説明臭いし、ところどころトレンディドラマみたいな甘っちょろいセリフ回しが出てきて萎える。コワモテのオッサンが次から次へと登場するのにイマイチ締まらない。そう考えるとどんなに演出や撮影が拙くてもビシッと締まる笠原和夫のセリフ回しはマジですごいんだな、と改めて。

実録ブームに便乗しただけの平々凡々な作品、というのが率直な感想だが、海洋博を面と向かって失敗と言い切るナレーションだけは容赦なさすぎてちょっと面白かった。あとは最後の最後までメインのキャラクターが死なないというのも珍しい。松方弘樹が懊悩の果てに空高く打ち上げた銃弾が元同胞の千葉真一に対する威嚇でもあり祝砲でもあり弔辞でもあるという多層性もなかなかよかった。

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因果

1.5主役に魅力なし

2022年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

沖縄海洋博の巨額の利益を巡る沖縄ヤクザの暗闘を描く物語。

「仁義なき戦い」で人気に火がついた、暴力団抗争に焦点をあてた1作ですね。
松方弘樹主演、千葉真一共演の作品ですが、千葉が松方を喰っている印象が強い作品です。

ただ、これは松方と千葉の俳優としての実力差ではなく、演じたキャラクターの魅力の差と言えるように思います。
逆に言えば、魅力のないキャラクターが主演を勤めている作品・・・ということが、この映画の面白さの限界を表しています。
大きな組織に対抗する反骨心。大きな組織の長になりあがる下剋上。暴力団を描く映画の面白さはどちらかになると思うのですが、この作品の主人公からはどちらも感じることは出来ません。
「幼馴染」と「組織に対する責任」に板挟みになるトップの苦悩。それは決して軽いものではありませんが、ヤクザ映画で描くことは難しかったように感じました。

私的評価は厳しめです。

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よし

2.0沖縄の苦悩はどこへ

2022年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

復帰後の沖縄に、本土のヤクザが乗り込んでくる。
やり方は、沖縄のヤクザ同士を争わせて戦力を削り、金に物を言わせる感じ。
沖縄の置かれた状況は反映されず、いつもの実録映画かな。

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いやよセブン