宇宙人東京に現わる

劇場公開日:1956年1月29日

解説

「怪盗と判官」の小国英雄が脚本を書き、「新女性問答」の島耕二が監督、「婦系図 湯島の白梅」の渡辺公夫が撮影を担当した。主なる出演者は「娘の縁談」の川崎敬三、「応仁絵巻 吉野の盗賊」の山形勲、新人苅田とよみ、永井ミエ子など。色彩は大映カラー。色彩指導には画家岡本太郎が当っている。

1956年製作/87分/日本
原題または英題:Warning from Space
劇場公開日:1956年1月29日

あらすじ

宇宙の中のパイラと呼ばれる星から地球を観測していたパイラ人は、近頃地球上で頻々と起る原子雲を見つけ、自分達がその昔、原子力の破壊力を戦争に使う使わないで苦労したことを思い出した。そして、おろかな地球人に、自分達が如何に原子力を平和的に使ったかを知らせる為に宇宙船に乗り地球に近づいた。そんなことを知らない地球では空飛ぶ円盤が現われたといってさわぎ、東京城北天文台長の小村博士や助手の磯辺徹、小村の従弟で物理学者の松田博士等が怪円盤研究に腐心していた。宇宙船では地球への連絡地を日本と決め、次々とパイラ人の使者を送ったが、その形の奇怪な為に人々は恐れて近づかなかった。業を煮やしたパイラ人はその一人を銀子という名の日本の女に変身させて地球に送った。銀子は松田博士の家に入り込むことに成功した。パイラ人特有の明晰な頭脳を持つ銀子は博士が密かに発見していた、原水爆以上のエネルギーを持つ爆発物ウリュウムの方程式を読みとり、博士に自分の正体を打明けながら、地球上にその研究を発表するのは狂人に刄物だから止めろと注意した。博士は方程式を焼き捨てた。その頃、新天体Rが現われ、地球と衝突する軌道を進みつつあった。世界は驚愕し、R破壊の為に各国の原水爆が一せいに発射された。しかしいずれも不成功であった。某国の手先は松田博士を誘拐し、方程式を書かせようとした。危いところをパイラ人の使者達に救われた博士は、地球上には残さない約束で銀子に方程式を書いて渡した。パイラ人によってウリュウムが作られ、その爆発力でRは消え、地球は救われた。銀子は宇宙船に乗って地球を去って行った。

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映画レビュー

4.0 伝説の映画ですね

2025年11月30日
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大映という会社は、時に凄い変化球を投げ込んでくる映画会社です。これは戦後の日本は何を恐れ、何を訴えていきたいかの娯楽提言映画です。

暮らす人のスタイル
言葉のリズムと礼儀
混乱する人々の姿
冷静に対応する姿
ここは面白い。

宇宙からの侵入者
彼らは敵か味方か
大きな目の意味
二転三転する物語
人類に希望はあるのか

彼らのデザイン
地球を監視する目
人々を見つめる目
新宿の目に繋がるのか
そう感じても見た。

安定感のある脚本と音の色
各シーンのカメラポジション
照明の工夫も沢山感じられ
浮き上がる人と街のリアルさ
とても丁寧に作り込んでいる。

恐怖の宇宙からの使者
地球の危機は次から次へ
容赦はしない事態へ

日本は地球は終わりか
映画はそこまで示す。

ドラマ部も特撮部もいい。

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星組

3.5 【ウルトラマン、ウルトラセヴン制作に影響を与えたと思われる宇宙人映画。違いは登場するパイラ星人が地球の原水爆保有の多さに警句を与える善なる存在である所であり、ラストの展開も良き作品である。】

2025年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

■ある天文台の助手・磯部は、ある晩観測中に、不思議な形をした謎の発光体を発見する。やがて、世界中でUFOが目撃され、ヒトデ型の宇宙人・パイラ人が東京にやって来る。さらに、新天体”R”が地球に接近”し、気候変動により地球の陸地は津波により海水に覆われる。人類の危機を救う鍵は、松田博士の発見した方程式にあったが、博士は謎の男達に誘拐されてしまうのである。

◆感想

・パイラ人が現れる時の、電子効果音がウルトラマン、ウルトラセヴンの作中で、宇宙人が登場する際の音に酷似している。
 物語の作りから、今作が後年のウルトラマン、ウルトラセヴンの制作に大きな影響を与えたのではないか、と思うのである。

・違いはパイラ星人が、地球人が保有する原水爆の多さに懸念を抱き、現れた点であろう。彼らは善なる宇宙人なのである。

・パイラ聖人たちが囚われた松田博士を救出し、彼が研究していた爆弾をカスタマイズさせ、新天体”R”に向けて発射し、見事に粉砕するシーンはナカナカである。

<今作は、ウルトラマン、ウルトラセヴン制作に影響を与えたと思われる宇宙人映画である。違いは登場するパイラ星人が地球の原水爆保有の多さに警句を与える善なる存在である所であり、ラストの展開も良き作品である。>

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NOBU

3.0 二年前のゴジラに影響を受けたであろう核の平和利用がテーマ

2024年8月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

知的

監督は『銀座カンカン娘』『安珍と清姫』の島耕二
脚本は『赤穂浪士(1961)』『椿三十郎』『天下の御意見番』『待ち伏せ』『乱』の小国英雄

日本初カラー特撮映画
1956年公開の大映作品
反核兵器がテーマの1954年公開『ゴジラ』に影響を受けたのだろうか
パイラ人のデザインは岡本太郎
宇宙人というとそれまで地球人とほぼ同じ姿に描かれていたようだが初めて全く別の姿として表現されているそうだ
それがとても粗末な着ぐるみだが昭和31年当時の手探り状態の日本映画なら仕方があるまい
監督も脚本家もSF映画の専門ではなく全くの畑違いはそれだけ当時人材不足だったのだろう
それでも誰かが初めにやることになる
今の時代の感覚なら嘲笑を浴びる類の作品だが広い目で見て欲しいものだ
誰もやらなかったことに挑戦した心意気は買いたい

パイラ人が話す言葉はまるでお風呂の水の排水音のよう
字幕スーパーで補足
地球に優しい

宇宙人といえば地球侵略だがパイラ人は違う
「核兵器反対」「地球に激突する可能性が高い天体が近づいている」というメッセージを伝えるためにわざわざ
宇宙道徳らしい

この作品は核廃絶ではなく核の平和利用がテーマのようだ
矛盾しているようだが世の中そんなものだ
天体爆発のために世界各国の核兵器は全て活用されたようだがこれからのもしもに備えて核兵器は製造され続けるに違いない
今は原発事故も影響し反核一色だが教養が少しでもある人なら時代の違いをもう少し理解して欲しいものだ
実際にロシアやアメリカが核兵器全てを廃絶する可能性はほぼない
やはり現実は渋い
中に人が入っている丸出しのパイラ人やフワちゃん騒動以上に

配役
小村芳雄教授の助手の磯辺徹に川崎敬三
徹の父で生物学者の磯辺直太郎に南部彰三
透の母の磯辺徳子に目黒幸子
東京城北天文台の長として天体観測に勤しむ天文学者の小村芳雄に見明凡太朗
小村教授の娘で幼稚園の先生をしている小村多恵子に永井ミエ子
水爆より強力な兵器を製造できる物質を開発した物理学者の松田英輔に山形勲
英輔の妻の松田清子に平井岐代子
英語が堪能な天文台通信係にフランク・熊谷
ロケット打ち上げ顧問の博士の高島に河原侃二
帝国劇場のトップスターの青空ひかりに苅田とよみ
青空ひかりに似せて地球人の姿に変身し天野銀子と名づけられたパイラ人第一号に苅田とよみ
平野健一に小原利之
飲み屋「宇宙軒」お花に岡村文子
松田家の書生の三吉に渡辺鉄彌
パイラ人第二号に八木沢敏
パイラ人第三号に夏木章
パイラ人第四号に津田駿二
紳士振った男に斎藤紫香
船員に原田該
泥客に泉静治
芸者に花村泰子
用心棒に谷謙二
新聞記者の秀野に杉田康
警部に早川雄二

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野川新栄

3.0 パイラ人の造型が素晴らしい

2023年12月26日
PCから投稿

当時の作品としては珍しく宇宙人が地球にやってきて地球人と戦うという話ではなく、地球人の原水爆開発を止めにくるという物語。
しかもそのやってくる宇宙人がどこからどう見ても悪役にしか見えません。
ヒトデのようなパイラ人。そのデザインは優れています。

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みる

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