劇場公開日 1988年9月15日

異人たちとの夏のレビュー・感想・評価

全42件中、21~40件目を表示

4.0本作はホラー映画としての価値ではなく、1950年、昭和30年頃の生活への郷愁こそに価値があると思います

2022年2月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

異人たちというのは、外国人のことではなく幽霊のことを指しています
確かに幽霊たちの夏ではあまりに陳腐です

1988年公開
原作はその前年に発表された同名の山田太一の小説
山田太一といえば、泣く子も黙る超有名な名脚本家
映画はそう数はないですが、テレビドラマとなれば、彼の作品はそれこそ無数にあります
一時期は視るテレビドラマは、大袈裟でなくどれもこれもほとんどすべて脚本山田太一とクレジットされていたほどです
木下恵介アワー、ポーラテレビ小説、金曜劇場、東芝日曜劇場などでの現代にまで知られる名作と呼ばれる作品に彼の物が沢山あるくらいそのレベルもとても高いものでした

泣いてたまるか
男たちの旅路
岸部のアルバム
ふぞろいの林檎たち

すぐに思い出せるものでもこれなのですから、どれほどの才能にあふれた脚本家であるかお分かりになるとおもいます
1934年生まれ、2022年現在87歳でご存命です
6年前の2016年には2時間ドラマを手がけ、数々の賞に輝いたほどお元気で才能も現役のままでいらっしゃるようです

本作はその売れっ子脚本家としての自身を投影したかのような主人公がある夏に体験するホラー物語です

それをハウスの大林宣彦監督が映画化したものです
といっても、ハウスのようなキッチュでポップな世界観ではなく、2004年の「理由」のような少し陰影の濃い肌触りの作品になっています

脚本は山田太一ではなく市川森一
この人は特撮界では良く知られる人で、快獣ブースカ、ウルトラセブン、怪奇大作戦、帰ってきたウルトラマン、仮面ライダー、シルバー仮面など錚々たる作品に数多く参加しています
その後は山田太一の後継者のように沢山のテレビドラマの脚本を書いた人物です
1941年生まれですから山田太一の7歳下ですが、残念なことに2011年に70歳で他界なされています

物語はケイという魔女と、主人公の死別したはずの両親と二つのお話で展開されます

両親との思い出の世界は、1950年昭和30年頃の浅草です
それを大林宣彦監督がとても情感たっぷりに撮っています

片岡鶴太郎と秋吉久美子の両親の言葉づかい、立ち振る舞い、衣装、当時の生活ぶりに心が奪われます
特に片岡鶴太郎の東京弁はスーッと耳に馴染むもので、もうそれだけで昔に連れていかれます

終盤になって思い出したかのようにホラー映画として締めくくられます

本作はホラー映画としての価値ではなく、1950年、昭和30年頃の生活への郷愁こそに価値があると思います

もちろん私達は生まれてもいません
郷愁を感じるわけがないのに何故か懐かしい
「三丁目の夕日」が好きなら、きっとあなたも本作の世界の虜になるでしょう
幽霊に取り憑かれた主人公のように

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あき240

2.0ほのぼのした雰囲気から自然にホラーへ展開していき、

2021年11月15日
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鑑賞方法:VOD

それに従っていつの間にか夢中になって見ていた。

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くそさいと

3.5亡くなってからわかる親の愛情

2021年6月28日
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ジョニーデブ

3.5キャッチボールの球筋がよい

2020年11月29日
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懐かしがるわけではなく、鶴太郎が当たり前のように声をかけてくるのが良い。母、秋吉久美子はやたらと色っぽい。ラジコンやアイスクリーマーに興じる設定が良い空気を作る。大人の階段を登りきった男の心象風景か?
違う。これが主人公の内なる対話や妄想ではなく、本当に主人公の危険を察知した守護霊からのアプローチであることは、最後になって知らされる。出血大サービス。純粋な怪談エンターテイメント。シナリオはよく出来ている。しかし、見たいものとはちと違う。

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Kj

4.5どうかしててもいい一時の夏

2020年9月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

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近大

4.0小さいけど、本当に小さいけど、そこには確かに幸せがあった。

2020年6月20日
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主人公がやつれてしまったのは桂に取り憑かれていたからで、それを助けるために父母がやってきたんではないだろうか?
牡丹燈籠にならなかったのは父母のお陰だと思いました。
あの小さなアパートにはお金や科学では買えない幸せがあったんだよね。
わたしも子供の頃思い出して、胸が熱くありました。うちの死んだ親父も主人公の父親みたいで...

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ちゆう

3.5秋吉久美子と名取裕子が若く本当に美しかった。 時代を感じた。

2020年6月14日
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秋吉久美子と名取裕子が若く本当に美しかった。
時代を感じた。

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tuna

4.0とってもよかった

2020年5月24日
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鑑賞方法:VOD
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吉泉知彦

4.0観終わってしみじみする珍しいホラー映画??

2020年5月16日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

怖い

幸せ

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marimariパパ

5.0【セピア色の”すき焼きのシーン”は何度観ても、涙が込み上げてくる作品。親とは”どのような状況”でも子供が心配なのだ・・。】

2020年5月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

泣ける

怖い

幸せ

ー 大林宣彦監督、素晴らしき多くの作品を届けて頂き、本当に有難うございました。ご冥福をお祈りいたします。-

 作品の内容は、人口に膾炙しているので、敢えて記さない。

<鑑賞当時の感想>
 ・”親子の関係”とはどのような状況でも永遠に繋がり続けるという事。

 ・山田太一さんの小説自体が素晴らしいのだが、その作品の”独特の世界観”を崩さずに映像化した大林監督の力量と市川森一の脚本の凄さ。
 ー書いているだけでも、凄い布陣である。-

 ■想い出のちょっと恥ずかしいシーン
 ・名取裕子さん演じる妖しくも哀しき女ケイ(凄い、色気であった・・・)と原田とのベッドシーン。初見時は学生で、TVで友人と観ていたので、かなり気まずくもドキドキしながら観たなあ。

 ■白眉のシーン
 ・浅草の誰もいないお盆の時の道路で、原田(風間杜夫)と鯔背な寿司屋職人の父(片岡鶴太郎)とのキャッチボールのシーン。そして、二人が交わす会話。

 ・今半別館の二階で、三人がすき焼きの鍋を囲んでの会話の素晴らしさ。
  特に、原田の父の台詞に涙が滲む。
  ”こいつは12で両親を失って・・・・、良く頑張った・・。”

 ・原田の両親(母は、秋吉久美子・・そりゃ、美しいですよ。)が後ろの襖窓から夕陽が差してくる中、徐々に姿が消えていくシーン。そして、暗くなった間に独りで座り込む原田の背中・・。

 ー個人的に邦画の名シーンの一つだと思っている。-

<初見時から数十年振りに観ると、ケイの本当の姿が露わになるシーンなどは正直厳しいものがあるが、それでもこの作品は私にとっては忘れ難き名作なのである。>

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NOBU

4.0お盆だから

2020年5月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(風間杜夫)は離婚したばかりで、一人暮らしとなったシナリオライター。
夏の夜、生まれ故郷の浅草で12歳の時に亡くなった父(片岡鶴太郎)と母(秋吉久美子)に出会う。
若いままの両親は何事もなかったかのように中年の息子を溺愛してくれる。
異常さには気が付いていたが、どうしても行きたくなり、そのうち少しやつれ始める。
ホラーではあるが、幽霊との逢瀬は切なく、どちらの気持ちもわかる年齢になり、何とも言えないノスタルジーにとらわれる。

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いやよセブン

4.0亡き両親たちとの一夏の邂逅

2020年4月28日
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●亡き両親たちとの温かく優しい時間
●懐かしさに満ちた浅草の情景
●現代人の孤独を癒やす幽霊譚

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sensei_nyanko

4.0牡丹灯籠

2019年2月20日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 浅草のアパートに家族3人で住んでいた原田が12歳のとき、両親はダンプにはねられて亡くなってしまう。両親の記憶はわずかなもの。ずいぶんと忘れてしまっていた中年男にとって家族のぬくもりは幸せそのものだった。藤野がやつれた原田を見て「会いに行くな」と忠告するが、ついつい浅草へ・・・

 現代版「牡丹灯籠」のような内容だが、相手は死んだ両親。と、思わせておいて実は藤田が幽霊で彼の衰弱もそれが原因(予想通り)。やっぱり牡丹灯籠だった。胸の火傷を隠し続けた意味もよーくわかった。

 音楽はプッチーニの歌劇ジャンニ・スキッキの「私のお父さん」。すし職人、きゅうり、アイスクリーム、花札などなど、心温まる映画だな。

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kossy

4.5緑色のアイスの皿

2018年9月30日
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"ホラー二本立て“になってしまったのは残念(笑)

どうもおかしい構成だと思ったら、Cape Godさんのお調べでは「亡き両親が悪霊《KEI》に取りつかれた息子を正気に戻すために現れた」というのが物語の骨格なのだそうだ。

それならば、ラストシーンで、雑草の更地でアイスの皿が再登場するのだが、名取裕子に向けてどこからかあの皿が投げつけられるとか、の演出が加わっていたならもうちょっと違ったかも。

そんなわけで作りは「?」だったけれど、
すき焼きの場では不覚にも声を出して泣いてしまった。

大人になっても、子ども時代にも、僕らはさまざまな幽霊に脅かされ苦しめられてるよね・・・
でも「お前を誇りに思うよ」とあの世から聞こえる声が
疲れた心にこんなにも嬉しい。

うんと泣いて、元気になった映画でした。

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きりん

4.0最後に自分だけ取り残されるような感覚

2017年7月1日
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1980年代の作品とあって、ぎりぎりの昭和感がいい雰囲気。
かといって、異次元すぎる訳ではなく、妙にリアリティがある。
後半はところどころ飛ばして見たものの、最後のオチは王道ながらおどろおどろしい部分があり◎笑

主人公の両親と、同じマンションの女との絡みは
どちらも中毒のようにハマっていく様子が生々しかった。
昔の記憶と恋愛関係、、
ふむふむ。まるで目の前の辛い現実から逃れるためにでてきた幻影のように、しつこく頭から離れない。
一度快楽を味わったが最後、現実世界に戻ってこれなくなる。
主人公が過去に固執して凝り固まった考えから、それらが具現化してでてきた幽霊のような、、
考え出すとなかなか深い意味合いがあるように思う。

ただ見終わった後は、なんだかとってもスッキリ!
なんなんだ、、

かなり昔の作品ですが、時代を超えてオススメしたいですね。
久しぶりに前のめりで物語の世界観に引き込まれました。
一言で言うと、前向きに生きていくことの大切さを教えてくれる作品です。

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桜子

3.0死んだ両親とほのぼのとした時を過ごす。映画らしい素敵な設定ですね。...

2016年4月18日
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死んだ両親とほのぼのとした時を過ごす。映画らしい素敵な設定ですね。死んだ親父に会いたくなった。
名取裕子の結末は意外でしたが、個人的にはちょっと残念。この展開にホラーはいらないかな。
秋吉久美子の色っぽさにはドキドキです。

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はむひろみ

4.0ノスタルジックな雰囲気が大好き。 名取裕子との恋のくだりは思わず胸...

2015年8月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

ノスタルジックな雰囲気が大好き。
名取裕子との恋のくだりは思わず胸が熱くなったが、最後の展開はドッキリだった。
秋吉久美子は色っぽかったな

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ちゃーるず

3.5ラストに、えっ?

2015年6月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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ミカ

4.5観ると無性にすき焼きが食べたくなる

2015年2月2日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

怖い

スクリーンでは久方ぶり.好きな作品だが意外に大林節コテコテではない.これ観ると無性にすき焼きが食べたくなるんだよなぁ,

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ykono
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