病妻物語 あやに愛しき
劇場公開日:1956年9月7日
解説
上林暁の“聖ヨハネ病院にて”他一連の病妻ものから「流離の岸」の新藤兼人が脚本執筆、宇野重吉が第一回監督した劇団民芸作品。撮影は「夜間中学」の前田実。主な出演者は「逆光線」の信欣三、「雑居家族」の田中絹代、「母子像」の山田五十鈴、「三っ首塔」の小沢栄、「悪魔の街」の菅井一郎、「名寄岩 涙の敢斗賞」の清水将夫、滝沢修、「白夫人の妖恋」の東野英治郎、その他内藤武敏、小夜福子、奈良岡朋子など劇団民芸総出演。
1956年製作/108分/日本
配給:独立映画
劇場公開日:1956年9月7日
ストーリー
私小説作家小早川武吉の妻徳子は長年の貧困と過労に神経を蝕まれ、遂に入院しなければならなくなる。後に残ったのは武吉と幼な子二人。それを知った同業仲間の中沢兵吾一家や行きつけの飲み屋“花菱”のおかみなど、何くれとなく心配してくれ、武吉の妹澄代も手伝いに上京した。徳子の病状は思わしくなく脳病院に移る。闘病生活の決心を固めた武吉は妻宛てに手紙を書き、いつの日か戻ってくる妻のためや、自分の慰めにしようとする。ある日、小康を得た徳子は一日の外出を許されて帰宅した。徳子のおぼつかない様子を、兵吾やおかみもいたわってくれる。妻が病院へ帰った後武吉は自分の小説が徳子を滅したのではないかと悩み、自己嫌悪に襲われる。やがて徳子は眼も悪くなり、武吉は病院に泊って看護する。そこへ徳子の父が上京してきた。妻の狂人ぶりを小説に発表する武吉を父親はなじる。みじめな思いの彼を作家仲間の吉田が訪ねて来た。彼と話すうち、武吉はどんなに苦しくとも文学は止められぬと思い、妻あってこそ自分の文学精神が支えられたのだという考えに到達した。病気が長びきそうになった徳子は、院長のすすめで別の病院へ移ることになる。幼児二人を連れ病院へやってきた武吉は徳子をやさしく抱きかかえつつ次の病院へと車を走らせて行くのだった。
スタッフ・キャスト
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小早川武吉信欣三
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妻徳子田中絹代
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勝男毛利充宏
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光子高田幸子
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父安造東野英治郎
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妹澄代奈良岡朋子
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中沢兵吾滝瀬修
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佳子吉行和子
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花菱のおかみさん山田五十鈴
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南部病院の院長清水将夫
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若い医師下元勉
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三好看護婦小夜福子
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看護婦斎藤美和
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多田病院の院長菅井一郎
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医師内藤武敏
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看護婦佐々木すみ江
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患者(娘)岩崎ちえ
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患者(奥さま風の女)三戸部スエ
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患者(絵を描く女)清洲すみ子
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患者(中年の女)北林谷栄
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患者(若い男)草薙幸二郎
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患者(蒲団を干す男)佐野浅夫
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患者(ある夫婦)宮阪将嘉
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患者(ある夫婦)三崎千恵子
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附添の女中田中敬子
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小使さん鶴丸睦彦
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武吉の友人吉田芥川比呂志
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武吉の友人夕部小沢栄太郎
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ギターをひく男フランキー堺
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街を歩く夫婦下絛正巳
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街を歩く夫婦中西妙子
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患者宇野重吉
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運転手芦田伸介