AKIRAのレビュー・感想・評価
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原作よりも…古今のアニメよりも…
正直、漫画を知っているとどうしても物足りなく感じてしまうアニメ…という印象をずっと持っていたわけで、何度も見て、今回4Kでドルビー高音質で改めて体験したものの、当初の思いが変わることはなかった。
どんなに時代が発展しても、残念ながら、もはやこの画質はこれで頭打ちなのかもしれない。アナログ時代のジョーとかコブラ、ルパンの画像がパワーアップされているレベルと比べると、この4Kは明らかにしょぼいと言わざるを得ない。原画自体がそれほど力強いものではないのか、ポスプロ過程が悪いのか…革新的と思えた近未来はもはや時代遅れなものになってしまったという印象。
あの時代のこだわりとは何だったのか。所詮大量消費を謳歌していた80年代半ばの一過性のエンタメでしかなかったのか。
─と不満はたくさんあるけれど、あの時代に完成し尽くしていた作品だったと捉えると、形だけ変えて登場してくる複製品に対してああだこうだと文句を言うべきではないのかもしれない。ただ、原作の電子書籍化もされない中で、中途半端に感じ続けているアニメだけが何とかデジタルにすがりついている現状を目の当たりにすると、得体の知れない頑固な固執が見え隠れして、妙に古臭いものを感じてしまった。
なんか批判的なものになってしまったけれど、このコンテンツは非常に好きなわけで、なおさらにこのリニューアルには不満だったわけです。
どうせなら、もう一度作り直してみては?ハリウッドじゃなくて─、なーんて思っている人は自分だけではないはず。
これが噂の…
エネルギーの暴走・破壊と、幼馴染の確執…。
SFチックな未来の退廃的な世界観と最先端の未来予想図が描かれる一方で、
人間誰しもが持つ普遍的なテーマ:力への憧れと劣等感・不安のエネルギーが半端なく暴走していく。ああ、誰にも止められない…。
原作未読。
興味をそそられながらも、生半可なエネルギーじゃ対峙できないと、いつも背表紙、もしくは最初の数ページを読んで挫折していた漫画。
それが映画化ってどんな作品になるのだろう。
「世界中の映画監督他に影響を与えた…」と聞き、鑑賞。
正直、現時点では、物語のストーリーだけを書いてしまえば、似たような映画・アニメはごろごろ転がっている。
人類を超えた”新人類”ものは、私にとっては、石森章太郎(当時)先生・平井和正先生の漫画『幻魔大戦』(1967、アニメは未見)や、竹宮恵子先生の漫画『地球へ』(1977-1980連載、アニメは未見)等で洗礼・衝撃を受けたので、特に目新しくもない。
けれど、この緊張感の持続は何なんだ。
この先はこうなっていくんだと思うんだけどという安易な予測を裏切るところと、その通りになるところが混在していて飽きさせない。
さくっと皆殺しの残酷なシーンがあるかと思えば、実験体を食い物にすると思われた大佐が実験体を気遣う場面も。
世紀末の破壊が描かれている一方で、幼馴染の確執が軸になっていたりする。
スタイリッシュな世界観の中に、共存する泥臭さ。
この世界の舞台の年をちょっとだけ過ぎた今、1980年代に考えられていた未来と今の比較や、昔懐かしい暴走族、全共闘世代などの泥臭い世界観が散りばめられる。
人物デザインに関しては、チラ見した原作の方が美しくて、この映画に対して不満が残るが、途中ベジータか?と見まごう絵もあり、つい食いついてしまう。
そして何より、破壊されていくシーンの見事なこと。実写では表現できないだろう、うねりとか、デザイン画のような美しさ。
そして音楽。ここでこういう音を合わせるかや、無音の演出も含めて、堪能させていただいた。
ストーリー展開は、なんとなくこういう設定なんだよなと思いつつ、ちらっとだけ見せても、なかなか明らかにしない。じれったい。説明不足の散漫なストーリー。『MI-Ⅲ』のように、話の中心にありながら、正体が判るようでちゃんと説明されない”AKIRA”。そんな脚本の、破壊しそうでギリ繋がっているところも、この世界観にマッチしている。
突っ込みどころも満載。荒削りな演出のようで、計算されつくした演出のようにも見えるし、なんとも不思議な映画。
原作者が監督なので、バッサリ切っても、原作を変えても、原作の世界観が一本筋が通っているから、分解せずにすんだのだろう。
グロさに目をそむけながらも、破壊の場面の美しさに目が釘付けになり、音楽に鼓動が高鳴る。
そして、思春期の心は金田にシンクロし、中年の心は鉄雄の心にシンクロする。会社での地位を己の力と混同して暴走しそうになりつつも、本当の自分の小ささに、それが露見すること、自覚することに恐れおののき…。今はコントロールで来ていると信じつつも…。そんな己の状態のチェックとして、親友・金田のような存在を必要としつつも疎ましく…。
物語が似たようなものでも、脚本、演出、映像、音楽でこれだけ見せていただける作品になるんですね。
多分、何度も見直す度に新たな発見がありそうな映画です。
DVD等で何度も再生・止めて、マニアックなシーンを見つけるのも楽しいけれど、音響が良くて、映像の良い大画面で堪能したい。
こりゃマニアックなファンがつくわ。
アメンボが人間ほどの力と知恵を得たら
今作の魅力の一つはこの台詞かな、と。つまり人間も今よりも強大な力を急に得て使い方を知らなければ悲惨なことになるのか、と。
世界観、近未来(去年だが)と音楽と金田のバイク。この3点が好きだ。途中は眠たくなったが導入部分と後ろの方は面白かった。想像してた話と違うが良かった。
圧倒
私が生まれるよりも随分と前の作品で、基本的にアニメ作品も映画でもギャグやコメディを基本的に選んでいるので、この作品のように見た目で機械とか乗り物が関わってきそうな作品は普段避けていて、、
なにかきっかけが無いと滅多に観ません。
今回はそのきっかけがYouTubeの動画でした。
この映画が再上映される以前にYouTubeを彷徨っているとたまたま(たしか)公式が出していた制作ドキュメンタリーの映像を観まして、まだどんな作品なのかもあまり知らないのに上映されたら絶対観る!!と心に決めてました笑。それだけに今回は感染を防ぐために映画館では鑑賞できず、とても残念でした。
まあでも!とにかく!
この映画を制作して頂いた方々、ほんとにすごい、、!
動きが細かくて滑からで色彩も絵の雰囲気にすごくハマっていて感動!!そして音も!視覚だけのこだわりでは無いことに感激です!これイヤホンの方が良かったよ!って誰か先に言っといてくれよ〜!
にしても、金田良い奴。
テツオ劣等感持ちすぎ。
最初からテツオを心配する金田の様子や、たまに入ってくる幼少期からの2人とか、映画を観る前はてっきりテツオがガッツリ金田にいじめられてて恨みがあったのかと思ってたんですが、金田思ってたより良い奴じゃん、、これお前らマブダチって奴じゃね?なんでこうなった。と思ってしまいました。男のプライドってやつなんでしょうか。難しい。そもそも呼び方も、金田「テツオ!!orデコ助野郎!!」と、テツオ「金田〜」ですからね、なんか2人なりの距離感と上下関係みたいなのがあったんでしょうね、これ。強大な力を持って一度負かしてやりたくなったとか思っちゃったのかなあ。
カオリちゃん、テツオのどこがそんなに良かったんだろうか。特に悪いことしてなかったけど最後がかわいそうでしたね、、。
リアルでグロテスクな表現もありましたが、久々にコメディ以外の作品を鑑賞して素直に楽しめました。
途中から夢中になってテツオと金田の名前叫びまくってましたから、この作品の繊細さは世代は違えど私には刺さりました!
大人になってから観るアニメ映画っていろんな良さを見つけられて楽しいですね〜古臭いんじゃなくて、これが良いんですよ!ツルっツルの絵ばっかりで綺麗な画質で観ても味気なかったりしますから、AKIRAを作るために関わってくれた方々にただ尊敬です。
『アキラ』見ました!
どこから突っ込めば良いのか分からないほど、全ての要素が全て凄かったです…
映画体験の魅力のひとつに「新しさの発見」があると思うのですが、そういう意味でこれを超す新しさは無いんじゃないかと思います。何もかもが新しいです。
アニメーションその物も素晴らしかったです。恐らくフルアニメーションだと思うのですが、画面内のありとあらゆる物が動くんです…!
「すげぇ!」とか「圧巻の一言」がこれほど合う映画もなかなか無いと思います。本当にめちゃくちゃ面白い映画なので、心からお勧めします!!
色褪せないアイデンティティー
独特な雰囲気が好き。
バイクの疾走感、駆け抜ける町並みが緻密で、近未来な感じ、目を引き付ける。
荒廃した町並みに揺らめくテールランプが個人的にはお気に入り。
サントラもどこか厳かなアジアンテイストで独特の雰囲気をかもす。
何年たってもどこか新鮮さを感じさせる個性的な映画。
音響面が確実にパワーアップ
4Kリマスター版をIMAXシアターで鑑賞。
内容に関しては改めて語るまでもないので、ここでは劇場鑑賞の感想をば。
映像に関しては、既存のバージョンとの比較ができないので何とも言えないものの、ドでかいIMAXスクリーンゆえに、画像・背景の描き込みの細かさを再認識。
そして音響面は、従来版よりも確実にパワーアップしていると、素人耳でも分かった。芸能山城組によるけたたましく鳴り響くジェゴグ音、金田たちが操るバイク音、鉄雄がネオ東京を破壊する爆発音などに加え、「さんを付けろよデコスケ野郎!」に代表される名ゼリフの威力たるや。
今は時期が時期だけに、観たくても気軽に劇場に足を運べない人も多いと思うので、事態が収束したら、年に1回のペースぐらいでIMAX上映してもイイのではと思う。
わが青春のサイバーパンク
そうだ、今こそおウチでAKIRAを見よう
ということで観賞
最近のスタイリッシュで小綺麗なSFも素晴らしいのだけれど、ドブ臭さ漂うグロテスクで頽廃的な古き良き往年のSFは格別である
そこにやはり今では絶滅危惧種のエグいまでの書き込み増し増しなジャパニメーションが合わさりイメージの奔流を見事に表現している
後に今敏のパプリカなどに受け継がれるみっちり線画で画面が埋め尽くされるこの手のアニメが今日あまりみられなくなったのは哀しい限り
オリンピックどころではなくなったネオ東京はどうなるのか、そして現実の日本は、世界は?
ドブのような東京湾にも光は射す、どんな時でも前を向く剽軽さを忘れない金田は一つの標になるだろう
ただ単にグロテスク
戦争とオリンピックをテーマにしているがこれからオリンピックを行うということに対して不信感また見ていて不快だった。
そして戦争を助長するかのように普通に第3次世界大戦
なんて使っている。
ネオ東京なんて必要ないのに馬鹿っぽい。
今更再上映する必要がない。
リーダー金田とごじらせ男子(鉄雄)の友情を近未来とサイキック世界で描く。
※リマスター前の作品を見ての感想です。
まだ書き途中です。
4Kリマスターの映画が公開されるにあたって、まずはリマスター前のものを視聴しました。
1988年に公開されたアニメ映画なのだが、今見てもその色褪せない世界観と細かい描写に心をギュッと掴まれた。
ざっくり言うと男ふたりの友情物語なのだが、こじらせ方が良い。リーダー格の金田に小さい頃から守られていた鉄雄。羨望はいつしか嫉妬へ。
なぜあの子達は棒読み
なぜあの子達は棒読み
30年前にも思ったんだけど、あの子達はなぜ棒読みなんだろう。あえて下手くそにアフレコしているのか、それともほんとの子供が演じているのだろうか。あの子達がしゃべるとどうしても引っかかる。😂😂
金田は、お金もってなさそうなのに、どうやってバイクを手に入れたんだろう。その疑問は別にして、バイクの造形は、とくかくかっこいいし、乗ってみたい。トロンに出てくるバイクと双璧。
大友克洋の絵は自分の好みではないが、30年ぶりに見ても、とてつもないエネルギーを感じる作品だった。ラストの意味を自分なりに考察してみた。
■考察1
「AKIRA」とは、破壊と創造を司るシヴァ神のような存在
日本と敵対する国家が、「AKIRA」の力を濃縮して爆弾にすることに成功した。「AKIRA」は、その国家の独裁者の意識をあやつり、その爆弾を東京に投下。そして、第三次世界大戦が始まる。「AKIRA」は意図していないが、結果としてバブルに酔いしれる日本を浄化することになった。
大戦後、日本は不死鳥のように蘇り、2020東京オリンピック景気でまたも繁栄を極めようとするが、またも「AKIRA」によって破壊されてしまう。
■考察2
「AKIRA」とは、極大化した自我のメタファ
思春期の少年が、なんらかのはずみで力を手にしてしまう。全能感につつまれる快感に酔いしれ、自我の肥大化を抑えることができなくなり、自壊するまで暴走する。
■考察3
「AKIRA」とは、最終兵器のメタファ
人類は、原子力に飽き足らず、反物質兵器の開発に成功する。AKIRA(反物質エネルギー)を制御することはできず、AKIRAの暴走で東京は壊滅してしまう。
30年前からの伝言
IMAXレーザー
デジタルリマスター版
原作漫画とは、ちょっと違う所あり。
人類は進歩してるのか、後退しているのか?
2020年、目に見えないウイルスと奮闘中ですが、ヒントが有るかな?無いかな?
芸術作品を鑑賞する感じです。
未来予想は難しい
2019年なのにスマホも携帯も無い。でもレーザー銃はある。難しいねえ。
しかし・・・初公開から32年、通常劇場版、70ミリ劇場版、ビデオ、レーザーディスク、DVDと見てきたが何回見ても素晴らしい。今回のIMAXはとどめをさされた感!
これはもうBD買うしかない。
すげー
当時、映画館で見てなくて、ビデオやDVDで見ただけでした。
IMAXでの上映に引き込まれ、この先の展開を知ってるのに、夢中になってしまいました。
すごいの一言!
もう一回見たいけど、今回の上映で見られるか…?
凄すぎる!
今から30数年前にこの原作が作られたことに改めて驚く。原作のアイデアは時空を超え多くのアーティストに多大な影響を与えた。日本のアニメ界クリエイティブ界はこの作品で大きく底上げされたと思う。あまりに凄すぎる!大友克洋は。
アキラ150%
29本目
待望のIMAXでの鑑賞
音と映像が別作品かと思うくらいレベルアップしてる
そしてCG全盛期の昨今に比べれば、普通は大したことないんだけど、ことアキラに関しては、当時の作画の凄さを改めて感じた
流れるテールランプとか、横滑りで停るバイクとか、ビル崩壊とか、初めてじゃないのに、初めてアキラを見た時の衝撃以上の衝撃だった
オネアミスの翼のロケット発射シーンとかもヤバいけど、この作品に関しては原作からアニメまで全てがヤバい
(語彙力)
武漢ウイルスで見れない人も多いとは思うけど、劇場のスクリーンで見れたのは本当に幸せ
32年前から見た現代の世界
第三次世界大戦後を描くという所謂戦後ネタはあの当時は大いに流行りました。
北斗の拳もそう、かのブレードランナーもそう、退廃的世界観があの当時の未来像だったと思います。今にして思えば懐かしいですね・・
さすがの大友先生も携帯電話の普及は見抜けなかったようで、所詮人間が描く未来予想図は少なからず外れるからいいんでしょうね、未来は結局のところ誰にもわからないとこが楽しいです。
ラストシーンを観て、2001年宇宙の旅を思い起こしました。人類の進化について、またひとつかんがえさせられました。
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