赤い荒野

劇場公開日:

解説

山崎巌・安東穂夫の共同脚本を、「三つの竜の刺青」の野口博志が監督したアクション・ドラマ。撮影も「三つの竜の刺青」の永塚一栄。

1961年製作/85分/日本
原題または英題:The Crimson Plains
配給:日活
劇場公開日:1961年7月30日

ストーリー

中国地方の高原にある矢崎牧場に七年振りでジョーが帰ってきた。矢崎牧場では、夫の帰りを待ちわびる咲江と一粒種の修が待っていた。かつて不良だったジョーと矢崎を更生させたのが咲江の父親だった。ジョーは咲江を親友の矢崎にゆずって身を引いたのだった。矢崎は無理な拡張事業がたたって多額の借金をしていた。東京に行ったのも落札した種牛を一日も早く牧場に連れ帰りそれを担保にするためだった。牧場乗取りを企む町の小池組は、矢崎牧場の負債を肩代りし牧場の明け渡しを迫っていた。そんなところにジョーがやってきたのだ。小池組の厭がらせに牛と咲江、修を連れて隣の牧場に移動したジョーは、牧場主の奥井を小池から助けたため、牧場に世話になることになった。奥井の娘和子も何かと面倒をみてくれた。一方、小池組に、ジョーと矢崎に十年前の恨みをはらそうと殺し屋の瀬川が流れてきた。その瀬川は、一日遅れて牧場に帰る矢崎を谷底に射ち落した。ジョーは矢崎牧場の追いたてを待ってもらうため、直接小池の経営するキャバレー“ブラック”に乗り込んだ。話はまとまらなかった。帰りがけ、地下の賭博で儲けた金で、ジョーは奥井から百坪の土地を借りた。小池組はあらゆる手で、奥井牧場を乗っ取ろうとしたが、牧場の片隅、百坪に頑張るジョーがいるため手がでなかった。小池の黒幕松村は、小池がなかなか土地を手に入れないのに業を煮やして東京からやって来た。殺し屋の瀬川を使ってジョーを消せというのである。小池はジョーに決闘状をつきつけた。明けゆく牧場の真中で小池組は罠をはってジョーを待った。ジョーの怒りの拳銃が火を吐いた。だが、多勢に無勢である。ジョーはしだいに追いつめられていった。その時、銃を片手に矢崎が現われた。形勢は一変した。--全く平和になった山岳地帯をそっとジョーは抜け出していった。気がついた和子が追いかけたが、ジョーは笑って「また逢おうぜ」という言葉を残して消えていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.5ジャパニーズ・ウエスタン!

2014年1月16日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

宍戸錠の1961年の日活作品。

牧場主の留守中に、その妻が女手一つで切り回す牧場を悪漢一味が乗っ取ろうとするが、牧場主の親友の男が現れ、危機を救い、去って行く…。

ジャパニーズ・ウエスタン!
平原を馬で駆ったり、ライフルで戦ったり、設定といい、完全なる西部劇。
何ともヘンテコ映画のようにも思えるが、雄大な景色と相まって、なかなか悪くない雰囲気を出している。
ストーリーは言うまでもなく「シェーン」なので、安心して見れる。
楽しんで和製ウエスタンを作った作り手側の、西部劇への憧れも伝わってくる。

武骨で男臭い宍戸錠は、“西部の男”に合うかも。キザなアウトローの小林旭とは違った印象。
スター相手の敵役から主演スターへ。

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近大